通知表をやめた。 の商品レビュー
この本を読むまでは、通知表をやめようと思っていたが、保護者からは4割しか支持されていないし、やめることで子どもの評価を子ども自身、保護者、教師自身に伝えるのに時間を要するとわかった。
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小学校で通知表をやめるとはどういうことなのか、タイトルに引き込まれて読んだ。 通知表に至るまでの過程の話が詳しく載っており、無くしたからこそ見えてくる成果や課題も興味深かった。 印象に残ったのが、「通知表があっても、自分の大切さを伝えることはできる」という言葉。たしかに通知表に載っている評定は、数字や記号で表された簡単なものであり、子どもの受け取り方によっては、学習意欲や自己肯定感を下げることになってしまう。しかし、通知表を返すときに「あなたは前に比べてここがすごく成長したね」「この部分の頑張り、輝いているよ」と教師が補足説明をすることで、その数字や記号が価値あるものになると感じた。ただ負担が大きくなることは否めない…。 子どもや保護者からしても、数字や記号といった分かりやすい評価がなくなることは、不安にも繋がり、否定意見が出るのは仕方がないことだと思う。しかし、教師が子ども・保護者との対話を大切にし、生きた言葉や文章で、子どもの良さを伝える行為は、通知表の評定よりも教育的価値のあるものだと思う。(というかそう信じている) 子どもが大人になったとき、小学校時代の評定か教師のかけた言葉のどちらを覚えているか、どちらかと言うと後者の方がその人の自信や前向きな行動につながるはず。 これまで通知表はあって当たり前だと思っており、その意義について考えさせられた。評定では表すことのできない人格や様々な能力を、言葉で伝えることの大切さに気づいた。だからこそ所見には魂を込めるべきだと。 これまで述べたように、子どもの良さや輝きを価値づけ伝えることを大切にしたい。 教育は人なり。 おまけ 運動会が「これまでのタイム更新」を目標にするという形はぜひとも取り組んでみたい。
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