ナンセンスな問い の商品レビュー

友田とん(著者)

2023/04/21

「本屋には行く。なぜなら、体にいいからだ。」ユーモアとナンセンスが適度に混じったエッセイ、小説集。本屋とドトールで見かける人々の話が面白い。
「日常のささやかな出来事を拾い、人の記憶を呼び覚ますような運動を書き記せたらと思う。」という言葉がとても良かった。

2023/03/14

文字からエネルギー吸収しました、コレ信じられないかもだけどホントの話です。行動力MAXなのが、文字からヒシヒシと伝わってくる。

日常とか当たり前とか普通とか、そんな世の中にはびこっている物事に抗うというか、人間の身についてしまった適応能力によって、無意識になった領域を洗いだしている、こんなに大声で『なんで！？！』って叫んでいいんだって励まされた。私情を挟むと、今の私の状況下ではエネルギーよりも癒しが欲しい、本屋さんに駆け込みます…

2023/03/01

帯に書かれた「本屋には行く。なぜなら、体にいいからだ。」だけで購入を決意した。これほど刺さる帯は久しぶりだ。

エッセイ自体は、本屋に居たり、カフェに居たりと日常的な光景であるが、そこに居て考えていることが良い意味でぶっ飛んでいる。乗り移って体験してみたくなる。

「人がすすめえくれた本はなるだけ読む。すぐに読まなくてもなるべく手に入れて積んでおく」
「日常で目に留まったことをきっかけに何かを思い出し、そしてその思い出したことの不思議を考える。ちゃんと私は日常を拾えているだろうか。思い出す運動を書き記せているだろうか」

直取引店購入特典の書き下ろしエッセイで、「まるで映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー　PART2」で様変わりした現代に舞い戻ったマイケル・J・フォックスのような顔を私はしてみる」と書かれた狐につままれた顔の描写が克明に浮かぶ。たまに巡り合うそうした戸惑い・驚きを今後も大事にしていきたいと思う。

首塚のエッセイについて、比較的近くにあるので今度行ってみるとする。