Webアプリケーションアクセシビリティ の商品レビュー
Webアプリケーションのアクセシビリティについてかなり広い範囲で知ることができる。コードを提示して具体的な改善例を挙げている点も明確でよい。 また、技術的な内容だけでなく、本書の前半ではWebアクセシビリティへの対応の意義(捉え方)を知ることができる。 > 社会モデルで...
Webアプリケーションのアクセシビリティについてかなり広い範囲で知ることができる。コードを提示して具体的な改善例を挙げている点も明確でよい。 また、技術的な内容だけでなく、本書の前半ではWebアクセシビリティへの対応の意義(捉え方)を知ることができる。 > 社会モデルでは、障害は社会の側にあると考えます。多様なユーザーの状況がある中で、社会や環境が対応できていないがゆえに障害が生じているという考え方です。車椅子ユーザーで考えると、この人が段差を登れないのは段差を生じさせている環境や社会側の問題であると考えるのが社会モデルです。この問題を解決するには、段差に対してカーブカット(段差の一部を斜面にして段差を解消する)を施行することになります。(医学モデルと社会モデル) 障害者差別解消法への言及も、「合理的配慮」や「環境の整備」など関連する概念の捉え方が丁寧に説明されていてありがたい。 組織への導入について書いている7章では改善の進め方やワークショップなどに言及している。ルールへの準拠としての間に合わせのWebアクセシビリティへの対応にとどまらず、利用者への配慮や対応するための環境を考えるような場合、以下のような向き合い方が必要なのだと認識した。 > 活動を継続するには、アクセシビリティを切実に必要とする人と直接に出会う必要があります。個人的には、これまでのどのアプローチより優先すべき行動だと感じます。(7.7 アクセシビリティを必要とする人に会う)
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ユーザビリティとアクセシビリティの違いすら、本書を読むまでは今まであまり意識してこなかったと認識。単に使いやすくしようというのではなく、「多くの人(究極的には全人類かな?)が障害なく利用できるか」という観点がアクセシビリティの基本なのだと理解した。
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