#発信力経営 の商品レビュー
【概略】 「人材不足」という言葉は、多くの介護施設に共通する究極の悩みである。その問題を打破するために求められているのは「発信力」である。本書では YouTube をはじめとするSNSを効果的に使い、安定した求人を確保できる方法を確立した経営者によるその道程を示したものである。...
【概略】 「人材不足」という言葉は、多くの介護施設に共通する究極の悩みである。その問題を打破するために求められているのは「発信力」である。本書では YouTube をはじめとするSNSを効果的に使い、安定した求人を確保できる方法を確立した経営者によるその道程を示したものである。 2024年10月22日 読了 【書評】 2つ前の書評(ケアとアート)と同じで、こちらも読み手(喜餅)が読書の目的(欲している情報や閃き)として事前に置いた石とは違ったものが内容となっていた形。そしてこれも当然ながら、本そのものがダメということではないよ。むしろ、ここまで徹することができるのだと尊敬した。 業界のことを全く知らない状態で、単なるイメージでしかないのだけど・・・介護福祉の業界というのは人の生活に深く密着しているだけあって、神聖化というか公務員化というか・・・冒険しちゃいけない、新しいことを試せない(試さない?)空気感があるのかもしれないね。だから求人といったことも「待つ」しかできないのかもしれない。そんな状態じゃなく、しっかりと、しかも「働いてみたい!」思ってもらえる業界なのだ!ということを「発信」していかなくちゃいけないと考えたのが著者であり、その道程がこの本にギュッとつまってるというね。 「発信」という言葉をこの文脈で聞くと、どうしても外側へ向けたベクトルを連想してしまうと思うけれど、本書では独立した一つの章として内側へ向けた試みが紹介されているのが面白い。・・・というより、重要なのだよね。ある意味、人材を人財にする作業でもあるし、組織として強くなるための必要な過程。ここで面白かったのがボトムアップとトップダウンについての筆者の考え方、というよりも切り替え方、かな。どちらかを絶対視しているのではなく、状況と段階によってしっかりと使い分けてる。これって具体と抽象を行き来するのと共通してる。そして、私事だけど、最近自分がやってしまった(とあるコミュニティでの)失敗に通じてる。 あともう一つ、著者の方のもののたとえが凄くわかりやすいのよね。介護福祉に造詣が深くない読者としての自分に対して、およそ日本で生活している大人なら遭遇するであろう出来事になぞらえて説明をしてくれたりする。この辺りもテンポよく、そしてわかりやすく読み進めることができた一つの要因なのかも。 「介護福祉」という言葉を、それぞれの業界に置き換えて読むことを意識するだけで、大きな気づきを得ることができるのでは?と感じさせてくれた一冊だったね。この書評の最初にかいたとおり、読み手としての原初の目的とは違ってはいるけれどもね。
Posted by
- 1