片見里荒川コネクション の商品レビュー
75歳、22歳年の差の人生観の対比、普通もっと重々しく感じるテーマのだが軽くコミカルに描かれ面白い。 自分自身の歳がちょうど二人の中間くらいになるのだが、やっぱり継男さん側に感情が入る。まだ終活には早いとは思いつつももう後半戦だからだろうか。 75歳いかにも達観した感があるが、こ...
75歳、22歳年の差の人生観の対比、普通もっと重々しく感じるテーマのだが軽くコミカルに描かれ面白い。 自分自身の歳がちょうど二人の中間くらいになるのだが、やっぱり継男さん側に感情が入る。まだ終活には早いとは思いつつももう後半戦だからだろうか。 75歳いかにも達観した感があるが、これからも先は長いと前向きな継男さんに勇気を貰える。 海平も全然ダメ男ってわけではないし、すごく悩んでいるようでもなく、それでも迷っている感が今時の若者風に見える。最後は継男さんに感化され動き出したところは、予想はされたが良い感じだった。
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寝坊で卒論を出しそこね、内定を取り消され、彼女まで失った田渕海平。 オレオレ詐欺の片棒を担がされそうになった中林継男。 とある理由で東京で出会った二人は年の差五十三歳で、共通点は片見里出身ということだけ。 東京で一人暮らしの友人を気にかける75歳独身の継男がいい人すぎて、何だか...
寝坊で卒論を出しそこね、内定を取り消され、彼女まで失った田渕海平。 オレオレ詐欺の片棒を担がされそうになった中林継男。 とある理由で東京で出会った二人は年の差五十三歳で、共通点は片見里出身ということだけ。 東京で一人暮らしの友人を気にかける75歳独身の継男がいい人すぎて、何だかしみじみと心に沁みてくる。 一方の22歳海平も、継男に出会ったことによって人生が少しずつ変わり始める。 小野寺さんの描くお話は、淡々としているように見えるけれど奥が深くて、老いも若きも関係なく、生きてるっていいなぁと思わせてくれる。 人との出会い、特に家族や同級生たちとの再会を通して地元愛を感じる、前向きで温かい作品だった。
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☆4 片見里出身の年齢差53歳の継男と海平が繰り広げる、人と人との繋がりや大切さを改めて考えさせられる物語。 何歳であっても、自分らくしく生きていくことの大切さに気付かされた作品でした。 何も知らずに先にこちらの作品を読んでしまったのですが、前日譚である「片見里、二代目坊主と...
☆4 片見里出身の年齢差53歳の継男と海平が繰り広げる、人と人との繋がりや大切さを改めて考えさせられる物語。 何歳であっても、自分らくしく生きていくことの大切さに気付かされた作品でした。 何も知らずに先にこちらの作品を読んでしまったのですが、前日譚である「片見里、二代目坊主と草食男子の不器用リベンジ」があると知り、読まなければ!と思ってしまいました。(徳弥さんと一時さんの過去が気になり過ぎて…) やっぱり小野寺さんの作品は、ほのぼのしていて癒されます(*´˘`*)
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今まで読んだ小野寺史宜さんとは少し違って、文章になんだかスピード感があった。 75歳の中林継男さんとりまく同級生の友達。歳を重ねれば色んな事があるし、自分の身体の変化も受け入れなければならない。それぞれを思いやる関係が良かった。 大学5年生になってしまった海平は、自分自身が原因な...
今まで読んだ小野寺史宜さんとは少し違って、文章になんだかスピード感があった。 75歳の中林継男さんとりまく同級生の友達。歳を重ねれば色んな事があるし、自分の身体の変化も受け入れなければならない。それぞれを思いやる関係が良かった。 大学5年生になってしまった海平は、自分自身が原因なのにそれになかなか向かい合えずに…若さ故のフラフラ感がどうにもならない。 今時の若いモンは…と一喝しがちなのを、受け入れる中林さんはすごい。二人のギャップを楽しんでるようにも感じ、こんな75歳はいいなぁと思った。
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寝坊で卒業論文を出しそこねて、留年が決定した海平。 75歳の継男はひょんなことからオレオレ詐欺の片棒を担ぎこまれることに。 同じ形見里出身ということ以外接点のなかった二人が 出会う物語が綴られています。 海平と継男のそれぞれの視点から描かれていき、 お互いのそれまでの環境や今...
寝坊で卒業論文を出しそこねて、留年が決定した海平。 75歳の継男はひょんなことからオレオレ詐欺の片棒を担ぎこまれることに。 同じ形見里出身ということ以外接点のなかった二人が 出会う物語が綴られています。 海平と継男のそれぞれの視点から描かれていき、 お互いのそれまでの環境や今置かれている状況などが 細かく描かれていて、同じ事柄を年齢が違う世代からの 視点で描かれているとこんな相違を感じるのだと 思うと面白く、新しい発見も感じられました。 オレオレ詐欺のことが盛り込まれているので、 読む前ではその事がもっとミステリアスな方向で 内容が展開されていくのかと思いましたが、 そうではない方向へと進んでいくのが意外性がありました。 海平のマイペースというか少しお気楽な性格と 継男の少し神経質で慎重な性格と何処にも接点のない 二人でしたが、何か一つの事を成し遂げるということで 二人でその目標に向かいながら歩み寄っていく姿が 微笑ましく良い関係性だと思いました。 なかなか現代ではこんな光景は見られることは無いですが、 人と人との出会いというのは時代や世代などに関係なく、 共に一緒に過ごした時間が同じであれば お互いを尊重しながら、出来ないことは補いあいながら 進んでいくもの良いものだと思いました。 七十五歳になった。先は長い。 二十二歳になった。先は短い。 というのが印象的で、 生きてきた時間とこれからの時間を 年齢に関係なく感じること。 そして何歳であっても自分らしく生きていくということが大切だということを教えてくれた作品でした。 初見の作家さんですがごく普通にある日常生活の風景を そのまま物語にしたような感じなので、 ほっと出来るような温かみがありました。 特に会話が自然な流れで進んでいくのが側で 会話を見ているかのようで面白くリアリティがあって テンポよく感じました。 小野寺さんの他の作品では2019年本屋大賞第2位という ことでシリーズ化している作品も多数あるので、 機会があったら読んでみたいと思いました。
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二度寝で失敗する海平と、オレオレ詐欺の片棒を担がされそうになる継男は、ともに「片見里」出身で東京暮らしだ。ひょんな事から2人の関係が始まる。狭いようで広い東京、いろんな人が登場するが皆良い人。詐欺集団のボス「菅(カン)」でさえ心底ワルに思えないのは、さすが小野寺ワールド。 就活浪...
二度寝で失敗する海平と、オレオレ詐欺の片棒を担がされそうになる継男は、ともに「片見里」出身で東京暮らしだ。ひょんな事から2人の関係が始まる。狭いようで広い東京、いろんな人が登場するが皆良い人。詐欺集団のボス「菅(カン)」でさえ心底ワルに思えないのは、さすが小野寺ワールド。 就活浪人、海平がアタックするのはSCOTCH GRAINブランドのヒロカワ製靴かな?社会人になった海平のその後が知りたい。是非続編を。
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75歳と22歳の世代が異なる2人による物語。 今、自分が落ち込んでいる状態なのだが、元気をもらいたい、前向きな気持ちになりたい、人と人の繋がりから温かい気持ちになりたいと思い手に取った作品。 現実を真正面から受け取らず逃げている自分に痛々しい言葉であったり、 頑張ろうと思える励...
75歳と22歳の世代が異なる2人による物語。 今、自分が落ち込んでいる状態なのだが、元気をもらいたい、前向きな気持ちになりたい、人と人の繋がりから温かい気持ちになりたいと思い手に取った作品。 現実を真正面から受け取らず逃げている自分に痛々しい言葉であったり、 頑張ろうと思える励ましの言葉であったり、 何か小野寺作品からは人生の教訓を教えてもらってるような気がする。 今のこの時期に読んで良かったと思える作品でした。
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