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全部ゆるせたらいいのに の商品レビュー

3.6

20件のお客様レビュー

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2023/09/05

重度のアルコール依存症の父親をもつ千映。 そして夫にも酒への執着が見られる… 他人から見て、千映が置かれてる状況を考えたら、ゆるすなんて不可能だと思う。だけどそこで「全部ゆるせたらいいのに」と思うのは家族だから、愛がある(あった)からであって…なんとももどかしくて、切ない気持ち...

重度のアルコール依存症の父親をもつ千映。 そして夫にも酒への執着が見られる… 他人から見て、千映が置かれてる状況を考えたら、ゆるすなんて不可能だと思う。だけどそこで「全部ゆるせたらいいのに」と思うのは家族だから、愛がある(あった)からであって…なんとももどかしくて、切ない気持ちになる小説だった。自分の努力でどうにもならないことと向き合うのは、難しいよなあ…。幼い頃、父からたしかに全力で愛されていたのに、本人はそれを覚えていないのも、悲しかったな。 宇太郎と千映の物語だと思っていたら、千映と父親の壮絶な人生の物語だった。 切なく重いけど、目が離せない展開に夢中になって読んだ。

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2023/08/09

余韻…真ん中ぐらいからぐわっとノンストップで読んだんだけど感情移入してしまって今もくるしい ネタバレしないようにするとなんも書けない

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2023/06/11
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読み進めていくうちに、タイトルの意味が深く染みてきた。物語の中にきれいごとは一切なく、読み終わってからしばらくは暗い気持ちが拭えなかった。 主人公に影を落としているのは、父親が原因だけではない。家族だからと無遠慮かつ無自覚に人を傷つける祖母、母の存在も心が痛んだ。 でも読んでよかった。何度読んでも苦しくなるだろうと思うけど、また何回も読んでしまう気がする。

Posted byブクログ

2023/05/07
  • ネタバレ

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みかける度に気になっていて、今だなと思って手に取りました。 『父がわたしを罵倒したり殴ったりしたのは、わたしのことが憎いからではなく、病気だったからなのだ。』 アルコール依存性の父を持ち、幼少期から苦しみ続け、夫もアルコール依存性になってしまいそうな日々。これほどの境遇に置かれても、父の死に対して、家族の形に対して、もっと違った道があったのかもしれないと後悔する。するんだろうか。全部ゆるせていたら、ざくろの木を見て穏やかに話すことも、ポケットの中で繋がれた手もなかったかもしれない。それでも、後悔するんだろうか。 全部ゆるせたらいいのに。シンプルな言葉だけど、難しいな。ゆるさない選択をしなくちゃいけないときがあるんだろうな。

Posted byブクログ

2023/05/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

どうして主人公はこんなにも夫の飲酒へ過敏になっているのだろう?と匂わせながら次章では父親目線や自分の幼少期の目線で話が進んでいく。 2人のボタンの掛け違い、或いは掛け違いに気付いていてもどうしようもないことへの切なさが読んでいて苦しかった。確かに、愛はあった。選択したことのひとつひとつ、気持ちの弱さや脆さが積み重なり心が壊れていく、家族が壊れていく。 最後まで宇太郎目線で話が進むことはなかったから、主人公が一番大切な人を信じることに気付いたラスト、宇太郎が、今の家族が、どうなっていくかは千映のこれからの"ゆるす"形なのだと思う。 ゆるすことは、酒を許すことではない。 酒を許すことは、"あきらめ"。 あきらめと、ゆるすは似たようで全く違う。 ゆるすことは、寄り添うこと。ひとりの人間として彼の弱さもみとめること。プレッシャーを背負う彼の逃げ場をつくること。それが酒ではないように一緒に考えてあげられること。 自分にも言い聞かせようと思う。

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2023/04/29

アルコール依存症の父親。 娘の千映。 それから千映の夫と娘。 家族の葛藤の物語でした。 アルコール依存症の父親 仕事の付合いやストレスで飲酒が増える夫。 そんな彼らを 許す? 諦める? 認める? 理解る? どれも簡単には出来ないのではないだろうか。 アルコール...

アルコール依存症の父親。 娘の千映。 それから千映の夫と娘。 家族の葛藤の物語でした。 アルコール依存症の父親 仕事の付合いやストレスで飲酒が増える夫。 そんな彼らを 許す? 諦める? 認める? 理解る? どれも簡単には出来ないのではないだろうか。 アルコールでの家庭の崩壊、夫婦間の危機 読んでいて、どちらも恐ろしく気持ちが沈んだ。

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2023/04/25

なにより、アルコール依存というのが いかに恐ろしいものかが思い知った。 その人の人生、周りの人も含め 狂わされてしまう。完治できた人間はいるのか と思うほど、悪循環で呪いのような病気 主人公の背負ってきた苦労、 幼少期から父にされてきた事を考えると 泥酔し家庭に影響するほどの...

なにより、アルコール依存というのが いかに恐ろしいものかが思い知った。 その人の人生、周りの人も含め 狂わされてしまう。完治できた人間はいるのか と思うほど、悪循環で呪いのような病気 主人公の背負ってきた苦労、 幼少期から父にされてきた事を考えると 泥酔し家庭に影響するほどの 目の前の旦那に対し 信じる、ことが当たり前のように できないのは、仕方ないよな 難しいよな、と思う そんな彼女から 許す、諦めることが いかに難しいかを教えてもらった お酒で狂うまでの 千映と旦那と子供の生活 と 千映が幼少期の頃の父と母の生活 お話がそれぞれあって どちらも心がポカポカするほど、暖かく幸せな 家庭があった。 当たり前のように流れていく生活が いかに幸せか、と思わされるぐらい 描写がすごく素敵で、頭で想像しやすく心地良い時間でした そこからのアルコールで 一変してしまう家族達を見ていくのが心苦しく なにより どんな父親でも、その父に人生を狂わされようとも 心配があって、それを捨てようと前を向いても向ききれず どこかで父の光を期待をしてしまうような どうしようもない愛があり、 家族、ってこういう事だよなと 改めて考えさせられた 私ならもう縁を切る。と 縁を切ってどうか幸せになって、と願っていたけど それでも父に対して、 ごめんね、と悔いを残す千映の心に 感動しました。 想いが溢れまとまりませんが 当たり前だと思っていた事が他人にとっては 異常だと思われてしまうことがある  当たり前だと思っていた事が 他人にとっては幸せに思われることがある 他人と比べるのではなく、 自分の世界にある目の前の幸せにいかに気付けて、 それを大切に味わえるか 後悔を残しながらも、それに気付き前を向く 千映を見送ることができて良かった わたしもそうして生きたい

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2023/04/20

愛ってなんなのか。 家族ってなんなのか。 他人から見たら異常なものでも、本人からすると普通なのか。 見たいものを見たいようにしか見ていないからなのか。 愛、家族にはどうして人をこんなに執着させるのだろう。

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2023/04/19

アルコール中毒、のさまをまざまざと見せてもらい、自分もそうでないか、家族に迷惑かけてないか、不安にさせられた。襟を正していこう。

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2023/04/09

「許す」ことができれば、 と思うことは、日常的によくある。 でもなかなか譲れず、 相手を非難してしまうことが多い。 しかもそれを受け入れてもらえなかったら、 もっと「許せない」気持ちになる。 全部許せたら、どんなことになるのか、 考えながら読み進めました。

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