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坂下あたると、しじょうの宇宙 の商品レビュー

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2件のお客様レビュー

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2024/07/03

純文学を読み始めてみようと思い手に取った3冊目。この本はかなりエンタメ性が高いので純文学に分類しても良いのか際どいが、そう紹介されていることもあり、非常に読みやすくておすすめされていたので手に取った。 一口に純文学と言ってもいくつかパターンがあるのだと分かった。いわゆる大衆小説と...

純文学を読み始めてみようと思い手に取った3冊目。この本はかなりエンタメ性が高いので純文学に分類しても良いのか際どいが、そう紹介されていることもあり、非常に読みやすくておすすめされていたので手に取った。 一口に純文学と言ってもいくつかパターンがあるのだと分かった。いわゆる大衆小説と比較したときの意味としての、ストーリー性ではなく登場人物の心の機微にフォーカスしたもの以外にも、本作のような言語芸術としての純文学もあるのかもしれない。 そういう意味でこの本は、詩を楽しめる方でないとなかなか楽しみ方が分からないかなと思う。私もなるべく詩を読むつもりで、内容を追いすぎず、言葉自体のアートとして読んでみることは試みたが、それでも今ひとつ楽しみきれなかった。 今後詩が読めるようになったら再チャレンジしたい。

Posted byブクログ

2023/05/20

青春は残酷だ。残酷ゆえに美しく、誰もが己の青春時代を色濃く覚えているのだろう。 この物語は、小説と詩に情熱を捧げる二人の男子高校生を主軸に置き、文学という形なき怪物に挑戦し、敗北し、絡め取られ、それでも果敢に向き合い取り組んでいく泥臭い奮闘劇である。 毅、あたる、それぞれの創作へ...

青春は残酷だ。残酷ゆえに美しく、誰もが己の青春時代を色濃く覚えているのだろう。 この物語は、小説と詩に情熱を捧げる二人の男子高校生を主軸に置き、文学という形なき怪物に挑戦し、敗北し、絡め取られ、それでも果敢に向き合い取り組んでいく泥臭い奮闘劇である。 毅、あたる、それぞれの創作への向き合い方がさまざまで、当たり前だけど人の数だけ文学も違った答えを提示してくれるのだなと思った。まさに文学は星のようなもの。 二人の将来が、文学と関わりの深い世界でありますようにと願ってやまない。 巻末対談は最果タヒさんと。

Posted byブクログ