彼女が天使でなくなる日 の商品レビュー
世の中には泣いてる子供の親に攻撃的な輩が必ず存在する。黙らせろと詰める輩は絶対に間違えた人間で存在で大きく言うとお前がいなければいいだけ.政子さんがいつまでじろじろ見てんだよ、子供は泣くもんだと言ってやった言葉が正解なんだよね。ミステリアスな麦生の本当はただの阿呆な男とか、どんな...
世の中には泣いてる子供の親に攻撃的な輩が必ず存在する。黙らせろと詰める輩は絶対に間違えた人間で存在で大きく言うとお前がいなければいいだけ.政子さんがいつまでじろじろ見てんだよ、子供は泣くもんだと言ってやった言葉が正解なんだよね。ミステリアスな麦生の本当はただの阿呆な男とか、どんな存在と思った三崎が父親の女で親子対面する大義を掲げて接近したとかでの千尋の一言一言→みんながどうしてきたかは私には関係ないの返しがグッと来た。寺地はるなさんのビオレタとか今回の民宿とベビーシッター屋と初めて目にするのを忘れるくらい自然ですんなり受け入れた、肌に合うってことなのかなぁ
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213ページの最後〜声出してぐふぐふ笑っちゃった。 ライトなテーマじゃないのに主人公の思考とか語彙が面白くて笑っちゃう。すごい好き。 寺地はるなさんの描く主人公まじで好きすぎる。 クロエの蜂蜜が出てきたのもすごい嬉しかった。
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島で“モライゴ”として育てられた千尋が営む託児所兼民宿を訪れるのは、子どもにまつわる様々な悩みを抱えた人たち。 いつの間にか捕らわれてしまう「みんな」や「ふつうは」の固定観念。千尋や麦生を通して届く寺地さんの甘くない言葉はそれに息ができないでいる人たちへのエールに思える。 第二章の伊岡母の毒親っぷりは怖すぎた。子どもを守りたいという同じ気持ちからの愛情なのに、どうして政子さんとこんなに違ってしまうのだろう。子どもを天使と見てしまうか、一人の人間として見るかの差なのかな。愛花が天使でなくなる日を願ってやまない。
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場所は九州北部にある星母島。 母小岩が近年パワースポット。 民宿「えとう」と託児所を営む、「モライゴ」の千尋。 千尋のことを大切に思う麦生。 育ててくれた政子。 政子の娘、亜由美。 孫のまつりには、10代で産んだ息子の陽太がいる。 民宿を訪れる人達が、母小岩を目指して訪れる。 ...
場所は九州北部にある星母島。 母小岩が近年パワースポット。 民宿「えとう」と託児所を営む、「モライゴ」の千尋。 千尋のことを大切に思う麦生。 育ててくれた政子。 政子の娘、亜由美。 孫のまつりには、10代で産んだ息子の陽太がいる。 民宿を訪れる人達が、母小岩を目指して訪れる。 それぞれが親子関係、人との繋がりに悩みをもっている。淡々と接する千尋や麦生。 人は、それぞれが大変に思うこと、葛藤、嫉妬、孤独などがある。それを他人から意見されることにより、何かの気づきを得ることがある。そんなことをこの島を訪れた人が経験し、また生活をしていくであろう、そんな物語のように私は思えた。千尋自身も、色々な人と接して本当の自分の思いや、島の人の思いを知り、最後に月の見えかたは自分の心が反映されていることに気づく。誰もが月を眺めた時、のんきそうに見える日が多ければ、いいなと思った。 第1章 あなたのほんとうの願いは 第2章 彼女が天使でなくなる日 第3章 誰も信頼してはならない 第4章 子どもが子どもを育てるつもりかい 第5章 虹
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連作短編集のタイトルでもある「彼女が天使でなくなる日」。 彼女というのが宿泊客だったのが違和感だったけど、ラストで「神は絶対であり、その神に仕える天使は善であり、対抗しうる力を持つものは悪とされる」ということを踏まえて「天使になどならせてはいけない。誰ひとり」になるんだな。すごい仕掛けだ。 理津子が民宿えとうみたいな場所を作る話も読みたいな。 途中で出てきた蜂蜜は「今日のハチミツ、あしたの私」の蜂蜜かな?他は気付けなかったけど、こんな仕掛けがあるなら理津子さんの話もある気がしてしまう。 「倦怠期真っ最中の恋人に抱かれながら昔の恋人を想う女のように、からあげを咀嚼しながら寿司と刺身のことを考え続ける。からあげのことは好きだし長い付き合いだが、今いちばん会いたいのは寿司と刺身なのだ」 やはり寺地さんの文章は素晴らしい。
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寺地はるなさん3作目。 その中で1番良かった。 ずけずけ常識や普通に異を唱える千尋の心に刺さる言葉や、見事だなと思う表現がいくつもあった。 特に心に残ったのは 「多くの人は友達を良いものだと思い過ぎなんじゃないでしょうか。そうでもないことをあなたが身をもって証明してくれています。」 私も破綻したけど、ずっと引っかかる友達関係があって、麻奈のようにその子を親友と思い続けてきた長い期間が過去にあったからすごくモヤモヤしていたが、それを客観的な視点で見れてなんだか少しスッキリした。 もう一つは、 「願うだけなら誰でもできる。願いは全ての種子だ。種子がなければそこから芽を伸ばし、葉を広げることもできない。枝を沿うようにして、世界は広がっていく。そこでふたたび蒔かれた種子が、また新たな誰かの世界を広げていく。」 という表現。 タイトルの意味について考察してみた。私なりの解釈では、千尋が言っている彼女が天使でなくなるというのは、子供が自分で自分のためになる道を考え、その考えを行動に移して自立することではないかと思う。
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忙しさを理由に伝えないことか積み重ならないように。 相手の感情は相手のもの、私の感情は私のもの。 それぞれの感情をどのように受け止めるのかはそれぞれのもの。 それぞれに伝えるしかない。 辛い時、心を遠くに飛ばす…など、傷つかないように蓋をしている感情やもやもやして表せなかったこ...
忙しさを理由に伝えないことか積み重ならないように。 相手の感情は相手のもの、私の感情は私のもの。 それぞれの感情をどのように受け止めるのかはそれぞれのもの。 それぞれに伝えるしかない。 辛い時、心を遠くに飛ばす…など、傷つかないように蓋をしている感情やもやもやして表せなかったことを言葉にして寄り添ってもらえてる感覚にしてくれる作家さん。 下記は心に響いた箇所。 『自分の都合の良い素敵な人生の物語の展開を夢見るのは自由だけど、感情も事情もある他人に都合の良い役柄を押しつける人は、僕は大嫌いだな』 『多くの人は「友達」を良いものだと思いすぎなんじゃないでしょうか』 『励ましのつもりでそう言ったのかもしれないけど、誰かのたった一言が引き金になって取り返しがつかないことがおこることだってあるんだよ』
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星母島で民宿を開く千尋は、「モライゴ」として育てられた。 子どもについての願い事を叶えてくれる「母子岩」というスポットが近年有名になり、そこに訪れた人々と千尋とのショートストーリーが5話収まっている。 親子と言っても実に様々だ。 親に捨てられた子供、自分の望みを子供で果たそうと...
星母島で民宿を開く千尋は、「モライゴ」として育てられた。 子どもについての願い事を叶えてくれる「母子岩」というスポットが近年有名になり、そこに訪れた人々と千尋とのショートストーリーが5話収まっている。 親子と言っても実に様々だ。 親に捨てられた子供、自分の望みを子供で果たそうとする親、若くして母親になった子供など。 人の事情はそれぞれだ。 明るく朗らか、来てくれた人々に何かを導いて、少しその人たちが前向きなる、という話ではない。 千尋自体が淡々と、どこか世間から一歩引いて見ているような女性で、同調するよりは自分が相手を縛りつけたくないような思いがあちらこちらで見て取れる。 嫌なことは嫌だと言うし、自分の考えることを相手に押し付けるわけでもない。 それは彼女の生い立ちにも関係がありそうだけれど、自分自身の考えのもとで自分の足で歩かなければ、という意識が実にさっぱりした印象だ。 幸せな姿は一人一人違ってそれでいいし、その姿は自分にしか見えないもんだな。
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登場人物の誰にも感情移入できなくて、ちょっと読むのに苦痛を感じながら、なんとか読了。最後まで読んでやっと登場人物の人となりが少し理解できたかなと思いました。
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