“悪徳"弁護士・鵠沼千秋 の商品レビュー

安達瑶(著者)

2023/07/27

うーん、もうちょっとちゃんと?「悪徳」してほしかったなぁ。
どっちつかずとゆーか。
設定はそこそこ良いし、題材のストーリーもそこそこ面白かったと思うんだけど…主人公の弁護士のスタンスがふわふわなので、なんかもったいない。
もっと「悪徳」に徹するか(そしてその結果として図らずも「勧善懲悪」みたいな結果になるとか)、「正義」に徹するか(そしてその結果として図らずも大金稼ぐとか)…勝手にそんな感じの話かと思ってたので、やや残念。

2023/07/29

ちょっとアウトロー寄りのお仕事小説かな、と思って読んだんだけど、ドタバタコメディーでした。自分の好みの分野から外れてて・・・。

大スターでちゃらんぽらんで拘らない性格らしい月影英之介にはちょっぴり擽られた。

2023/07/01

軽く読めるギャグ小説なんだろうが、好みの問題なのか？依頼人がクズ過ぎるし弁護士にも説得力がない。話も淡白。

2024/04/01

　大手弁護士事務所を逐われ八方塞がりになった若手弁護士の悪あがきとも言える弁護士活動を描く連作コメディ短編集。
　　　　　　　　　◇
　悪質な依頼人の弁護を担当して裁判に勝ったあと、その依頼人の傲慢さに我慢できずに叱り飛ばし大手弁護士事務所をクビになった、若き弁護士・鵠沼千秋。

　やむなく自宅で個人事務所を開いたものの仕事の依頼はなく、事務員の給料すら払えない状態。窮した鵠沼は敢えて悪人の弁護を専門に引き受けることに。
　すると、広告を打つやいなや次々と舞い込む依頼。まさに「世に盗人の種は尽きまじ」だ。
　こうして鵠沼の目論見は成功したかに見えたのだが……。全３話。

　　　　　＊　＊　＊　＊　＊

　大金持ちのボンボンで、東大法学部でも司法試験でも超優秀な成績を誇ったエリートが主人公です。そしてコメディーでもあるらしいので、『大富豪同心』や『富豪刑事』のようなストーリーを期待していたのですが、まったく違っていました。

　１話目などただのドタバタにすぎず、登場人物も類型的で薄っぺらい。読み流しながら購入を後悔したほどです。
　荒唐無稽ならそれでも構わないので、もう少しはじけて欲しいなあ。そう思って読み進めました。

　２話目は多少持ち直して、リアリティを（多少は）備えた展開になったのでひと安心。押しかけ助手の鳥飼美智子もキーマンとしておもしろい存在になっています。

　けれど３話目は再びただのドタバタに戻ってしまい、しかもエンディングもまとまりに欠け物足りなく感じました。

　残念さを感じたままの読了でしたが、続編で鵠沼の法律家としてのスタンスや鳥飼との関係などに、ちゃんと収拾をつけてくれるのかもしれないと、自分を納得させました。