Love Letters ~100回継ぐこと~ の商品レビュー
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本の企画も何も知らず、図書館で新着本の中にあったから手に取った。 読み終えてから、100人の物書きさんのリレー小説だと知った。それにしては、まとまってる!最終的にまとめた、作道雄さんの手腕?! 高校を卒業した演劇部の先輩に送った手紙から始まる,2人の往復書簡。 奈海はどうやら東北の大学に進学し、2人は遠距離になるものの、追いかけた巽は受験に失敗。関西の大学に進学。それぞれ就職もするし、何度か引っ越しもする。近くに住んでいたり、数年ぶりに会ったり、手紙が途切れることも。 途中、東北の震災があり、コロナウイルスの蔓延もあるなど、10年で色々な事がおこる。 18歳の頃の夢をどうにかこうにかしたいけど、現実は甘くないし、手が届きそうで(届いた?)うまくいかなかったりもする。 そんな10年。 でも、直筆の手紙のやり取りなので、本音を書くようで書いてない部分も多々。やっぱ、ちょっとかっこつけたい。見栄もはりたい。 逆に、手紙だから書ける本音もある。 遠くにいる人、そして、元恋人で、信頼できる人。 この2人に名前をつけるのは難しい。 恋心がほんのりうっすり、ないとは言えない。 でも、そういうものでまとめたくない。 そんな感じ。 最後に「先輩と僕は『運命』なんじゃないかと思うんです」 って言うんだけど、それが一番かなって思う。 恋人でも伴侶でも、家族でもない。 でも、ずっとコレからもどこか遠くにいても、手紙というツールで繋がれるのは、もう運命と言ってもいい。 大海原でラッコが逸れないように手を繋ぐ。 その「手を繋ぐ」行為がふたりにとっての文通って、なんか素敵です。
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読むのが遅くなって、参加者のくせにすみません。一気読みしたかったのです。 あの書き継いでいるうちに矛盾が発生してパラレルワールドになっていた話がこれだけ、まとまったことがまず、すごいです。 それから、このちょっと、自意識過剰なところもある恋と夢の青春物語。くーっって、言いたくなり...
読むのが遅くなって、参加者のくせにすみません。一気読みしたかったのです。 あの書き継いでいるうちに矛盾が発生してパラレルワールドになっていた話がこれだけ、まとまったことがまず、すごいです。 それから、このちょっと、自意識過剰なところもある恋と夢の青春物語。くーっって、言いたくなります。
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