ミリは猫の瞳のなかに住んでいる の商品レビュー
大学の演劇部で起こる連続殺人を舞台にしたミステリー。演劇部員は誰も彼もがキャラ立っていて魅力的だった。 主人公は探偵役で他人の瞳から過去が見えるという能力がある。そんな中で出会った未来視ができる少女ミリ、彼女はこの演劇部や殺人事件とどう関わるのかと最後まで目が話せなかった。
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猫の瞳を通じて、美里と出会った窈一が、演劇部に所属しつつ殺人事件の解決に乗り出すちょっと変わったお話。 詳細な資料に基づいた上で描かれたと思われる、作中で展開される様々な演劇が、比喩表現や地の文の表現力の良さと相まって非常に良かったです。 また、所々に現れる日常系ミステリーは、次...
猫の瞳を通じて、美里と出会った窈一が、演劇部に所属しつつ殺人事件の解決に乗り出すちょっと変わったお話。 詳細な資料に基づいた上で描かれたと思われる、作中で展開される様々な演劇が、比喩表現や地の文の表現力の良さと相まって非常に良かったです。 また、所々に現れる日常系ミステリーは、次々に予想外のポイントに視点が移ってゆく所が好み。特に、最初の火事事件は良かったです。 ミリとの対話、演劇、ミステリーの3要素が複雑に絡んだ作品で、視点の変化や登場人物の多さから読みにくさも有りましたが、独特の面白さを感じる作品でした。 ただ、ミステリーと残り2つとの絡み方が微妙で、犯人が誰か?の部分に興味を持って読めなかった、というのが正直な所です。 また、要素が多すぎてラブコメも描ききれて居ない印象でした。 もっと要素を減らすか、日常系ミステリーに留める等の方が良かったのでは?と感じました。
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『わたしは、あなたの涙になりたい』でガガガの大賞をとった作者の電撃文庫の金賞作品。 内容はボーイミーツガールもののミステリーです。 人や動物の瞳を見ることでその記憶を辿ることができる主人公と未来をみることができるヒロインが猫の瞳を通じて交信し、現在に起きている殺人事件を協...
『わたしは、あなたの涙になりたい』でガガガの大賞をとった作者の電撃文庫の金賞作品。 内容はボーイミーツガールもののミステリーです。 人や動物の瞳を見ることでその記憶を辿ることができる主人公と未来をみることができるヒロインが猫の瞳を通じて交信し、現在に起きている殺人事件を協力して解決しようというお話。 正直、設定が複雑すぎるのか、入ってこないなと思うところも根気よく読めば、理解でき、設定さえ理解できれば読む手が止まらなくなりました。 ミステリーなのでネタバレしないように書きますが、実は主人公とヒロインのお互いを思って水面下の駆け引きもあり、ただ、事件解決に向けて謎解きしてるわけでもないというのが面白いところ。 果たして、主人公とヒロイン、どっちが勝つのか。勝っても負けても切ない戦いがそこにはありました。 私が主人公、ヒロインの立場なら…やっぱり同じようなことをするのかなと。 過去と未来が現在と交わるとき、悲しくて切なくても幸せな未来を夢見ながら究極の選択に悩まされる主人公とヒロインの覚悟がとても羨ましく思える、そんな作品でした。 進んでいく未来は辛くても明るいものでありますようにと思いながら。
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