女の子たちと公的機関 の商品レビュー
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生きていることが耐えがたくなったよ。(裏表紙より) 公的機関で働く女性、女の子たち。 白を黒にするような仕事。帳尻を合わせるための仕事。 横行するセクハラ。同僚の死。建物の設計ミスによる 公害。 ミス・文化(愛国的ミスコン)なんてとても ロシアっぽい。 とても大切なことが書かれているとは思いつつ 正直、焦点をどこに当てて読み進めばいいのか かなり難しかったです(汗)。詩人さんだから、 というだけではなく、ぼんやりした内容で 書かないといけない状況もあるのかもしれません。
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国家のために虚偽や改竄を命じられてやっているのに、いざとなれば一番に切り捨てられる最下層の女の子たち、というような解説を最初に読んでなかったら全くわからなかったと思うが、それでもだいぶ難しくてよく分からなかった。ミスコンなんかは、男のために美しくあれよみたいな価値観満載だよな。プ...
国家のために虚偽や改竄を命じられてやっているのに、いざとなれば一番に切り捨てられる最下層の女の子たち、というような解説を最初に読んでなかったら全くわからなかったと思うが、それでもだいぶ難しくてよく分からなかった。ミスコンなんかは、男のために美しくあれよみたいな価値観満載だよな。プーチンの写真を飾れ、とか、パソコンの壁紙をこれにせよ、とか、何時までにSNSのこういう写真を消せ、とか、そういうのも含めて監視社会だしオーウェルの一九八四年そのものという感じがする。プーチンの写真はインクの配給がなくて白黒コピーしかできず、しかもその証拠写真と一緒に自分の裸の写真を送ってしまう、ってあたりとか、だいぶ権力をおちょくっている感じがした。 見分けがつかず、下半身は全部絡まったコードの配線なんじゃないかという女の子たちだけど、オクサーナとかマリーナとか、名前が出てくるようになって個人のエピソードが語られるようになるのは、名もなき道具ではない個人の尊厳的な意味もあるんだろうか。
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小説というより詩に近く、独特な文体なので読みやすくはない。それが直接的な表現を避けるためだったとしても今のロシアを思うとかなり攻めた内容なので著者のことが心配になる。ナワリヌイのこともあるし。 ジョージアに出国中らしい。どうかご無事で。
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ノンフィクションの香りのする小説。シンクロニシティーで一つになる女の子たち。ロシアの監視社会の恐ろしさが全編を覆う。仕事のやりがいのなさが絶望的で何才になっても女の子として搾取される現実、ロシアよお前もか! ウクライナへの侵攻に対する批判もあり無事に亡命できて良かった。 絵も力強く素敵です。
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小説、ではあるが前書きの通りかなり事実に迫っている。これの前に、とある本(独裁体制へいかに抵抗するか)の本を読んでいたのが効いて、なんとか、すこしながらではあるが自分なりに読み込めたと思う。体制という「全体」のいちぶとして「換えのきく部品」のように扱われ働かされていた(る?)「女の子たち」が、段々に(ほんとうは最初から?)「ひとりひとり」として連帯しうるすがたになっていくように思えて、顔を洗われたように感じた。挿絵のパンチもまたすごい。
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