1,800円以上の注文で送料無料

夜明け前のセレスティーノ 新装版 の商品レビュー

5

2件のお客様レビュー

  1. 5つ

    1

  2. 4つ

    0

  3. 3つ

    0

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2023/09/26

これは大傑作だった。 レイナルド・アレナスは自伝を同名タイトルで映画化した『夜になるまえに』だけ観たことがあり、著作は読んだことがなかった。 『夜明け前のセレスティーノ』はレイナルド・アレナスのデビュー作。 小説でありながら詩でもあるような不思議なリズムと驚くべきビジョンの作品...

これは大傑作だった。 レイナルド・アレナスは自伝を同名タイトルで映画化した『夜になるまえに』だけ観たことがあり、著作は読んだことがなかった。 『夜明け前のセレスティーノ』はレイナルド・アレナスのデビュー作。 小説でありながら詩でもあるような不思議なリズムと驚くべきビジョンの作品。 冒頭から眼の前に現れるように記されるキューバの青々とした大地と、そこで繰り広げられる執拗な暴力と罵倒の数々にクラクラする。 爺が斧で子どもたちを追い回し、そのまんまぶっ殺してしまう。だが、死んだと思ったらケロッと登場したりして、最初は混乱する。 何度も何度も殺されるセレスティーノ含む登場人物たちの姿に今、自分は何を読んでいるんだという笑いも起きる。そして唐突に魔術的なビジョンも登場したりする。 はっきり言って狂ってる世界だ。 だが、そんな強烈なビジョンではあるが、それだけではなくて寂しさや切なさのようなものもあって、読後感は自分はちょっと物悲しくも感じた。 五部作の第一作ということで次巻も出してほしい。

Posted byブクログ

2023/08/12

ネオリアリズモとマジカルリアリズムの出会いの様な一抹の美しさと複雑さがある。詩で出来上がった迷路。人生!

Posted byブクログ