がらんどう の商品レビュー
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40を過ぎて、女2人のルームシェア。字面だけ見るといかにもネットで吊し上げられそうな肩書きで、実際に主人公は後ろめたさを覚えている。それでも描かれる暮らしの中にはささやかな喜びや楽しみも描かれるのだが、やはり大人になって知り合った人間2人。深いところまで知り尽くした理解者ではなく、友人に対するほどほどの距離感ととりあえずの共感、分かり合えないことを争わないように流すところなどがリアルだった。3Dプリンタのフィギュアのお焚き上げと凍結されたままの卵子を重ね合わせるオチは悪くなかったけど、卵子凍結の話がやや急。同居人の不倫の話もぬるっと流されたのも個人的な倫理観としてピンと来なかった。
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恋愛出来ない女性と結婚に嫌悪している女性二人のルームシェアの話 結婚しない(出来ない)理由が同じではないし 同じ歳でもないから一緒に居られると思った。 同じ歳だったら競争が働くだろうから。 推しアイドルも被ってなかったし。 最初から自分とは違っているのが分かっていると近くに居て...
恋愛出来ない女性と結婚に嫌悪している女性二人のルームシェアの話 結婚しない(出来ない)理由が同じではないし 同じ歳でもないから一緒に居られると思った。 同じ歳だったら競争が働くだろうから。 推しアイドルも被ってなかったし。 最初から自分とは違っているのが分かっていると近くに居ても煩わしくないと思う。 そんな同性(同居人)もうこれから現れないかもよ〜と二人に言いたくなった お仕事小説としても読めましたし 読後感も良かったです 第46回すばる文学賞受賞作品
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空虚。がらんどう。題名のままの気持ちで読み終えた。若くないアラフォー女性2人の話。 結婚を嫌っている女と恋愛できない女。 恋愛できない女は、結婚、出産を諦めていない。でも、人を好きになることができない。もやもやぐるぐる考える。 諦めたら楽になるのかな…という文に、結婚しないことを...
空虚。がらんどう。題名のままの気持ちで読み終えた。若くないアラフォー女性2人の話。 結婚を嫌っている女と恋愛できない女。 恋愛できない女は、結婚、出産を諦めていない。でも、人を好きになることができない。もやもやぐるぐる考える。 諦めたら楽になるのかな…という文に、結婚しないことを諦めると表現するということは心のどこかで望んでいるということなんだな、と考えた。 短いのですぐに読める一冊。
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妙齢の女性2人のルームシェア。 恋愛、結婚、出産を手に入れることから開放される生活を選択したとしても、ほのかに寂しさは残るのかなと。気を遣わないでいいし、ひとりじゃないし、不自由ない生活なはずなのに、ふとしたときに男性を求めてしまって、友情じゃ埋められてないものに気づく感じ、ある...
妙齢の女性2人のルームシェア。 恋愛、結婚、出産を手に入れることから開放される生活を選択したとしても、ほのかに寂しさは残るのかなと。気を遣わないでいいし、ひとりじゃないし、不自由ない生活なはずなのに、ふとしたときに男性を求めてしまって、友情じゃ埋められてないものに気づく感じ、あるなぁと思った。 開放されることなんてない、子どもがいてもいなくてもどうやっても強さがいるんだなと思った。
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第46回すばる文学賞作品。 そうかぁ、という感じ。自分のこと全部解るわけじゃない、むしろなんで?って、折り合いをつけるのにも一苦労していることがままある。 誰にでもあることだろうし、でも「解るよ〜」と言えるほどには共通ではなくて、その意味でこの小説は自分からさほど遠くなかったの...
第46回すばる文学賞作品。 そうかぁ、という感じ。自分のこと全部解るわけじゃない、むしろなんで?って、折り合いをつけるのにも一苦労していることがままある。 誰にでもあることだろうし、でも「解るよ〜」と言えるほどには共通ではなくて、その意味でこの小説は自分からさほど遠くなかったのだけれど、 じゃあその個人差はどこから発生しているのか? という部分にも興味があります。
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30代後半と40代前半の女性がルームシェアする話。おもしろかった。 結婚も子どもを持つことも個人の自由だと言いつつ、腹の底ではそれが求められている。期待に応えられないことや、自分本位に生きていることへの罪悪感はいつまでも付き纏うのだろう。 恋愛感情を持てないけど、子どもを持つ将来を捨てきれずに卵子凍結している平井が、菅沼に3Dプリンターで赤ちゃんを作ってと言うのは若干ホラー感あるけど、これはハッピーエンドだと私は思った。捉え方は人によって違うのかもしれない。
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ほぼ前情報無しで読んだのだけど、すごく好きな話だった。 平井も菅沼も、ぜんぜん自分とはタイプが違うし、友達にもいないなと思うんだけど、同世代かつ独身という共通点があるからなのか、抱く虚無には共感もあって。 最後もこうきたかー!とタイトルの回収も含めてグッときた。 淡々としてるんだ...
ほぼ前情報無しで読んだのだけど、すごく好きな話だった。 平井も菅沼も、ぜんぜん自分とはタイプが違うし、友達にもいないなと思うんだけど、同世代かつ独身という共通点があるからなのか、抱く虚無には共感もあって。 最後もこうきたかー!とタイトルの回収も含めてグッときた。 淡々としてるんだけど、読んでるうちに心の奥が熱くなるような話だった。
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今のままでいいのかと思う30代。 他の人と比べたりするけど、結局は無理な事は無理。 自分が出来る事しか出来ない。 自分の気持ちを大切に生きていくしかないのかなぁ。
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読みやすい文調と文量で半日で読破。 確かに、年を重ねてくると、不安と生きづらさが比例して増えてくる。30代既婚者には軽く読めても、未婚者には… 一風変わった2人の女性ルームシェアという非日常の日常を描いたストーリー。「諦めないことが正解じゃないように、諦めることも正解じゃない」が...
読みやすい文調と文量で半日で読破。 確かに、年を重ねてくると、不安と生きづらさが比例して増えてくる。30代既婚者には軽く読めても、未婚者には… 一風変わった2人の女性ルームシェアという非日常の日常を描いたストーリー。「諦めないことが正解じゃないように、諦めることも正解じゃない」が胸に沁みました。どこかで使いたいフレーズです!
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テーマはありふれていて、物語は冗長で、でも描写の雰囲気はよく、十代のときこういう小説好きだったなー、でも今はもう飽きた感じ。と思いながら読んだ。 『生まれる森』のころの島本理生さんに似てる。 ただ、菅沼の副業は面白いし、それに絡んでくるラストのまとめ方がとても美しかった。
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