ディープフェイクの衝撃 の商品レビュー

笹原和俊(著者)

2023/08/29

写真、動画、音楽、絵画、文章、なんでもAI生成できる時代になった。生成AIの進歩は急速で、もはや見分けが難しいレベルにきているようだ。
機械学習全般に関する説明もあって、GAN（敵対的生成ネットワーク）が興味深かった。生成AIと識別AIを互いに競わせるような考え方で、データさえあればいくらでも賢くなりそうに思えた。
メディアフォレンジックという考え方も出てきているようで、こういうものでもないと本物と偽物の識別はますます困難になりそうだと思った。

2023/07/09

生成AIが登場してAIの発展は新たなフェイズに入ったと思われるが，それとともに著者がディープ・フェイクとよぶ巧妙で真贋をつけるのが難しい，写真，ニュースなどがSNSに広がっている．

この本は，どのような問題が起こっているのかを振り返り，その背景となったAI技術の発展に触れている．したがってディープ・フェイクの作り方（技術）はわかるし，それの社会に与える影響は著者が指摘するまでもなく深刻である．さてそこからが問題で，ディープ・フェイクの見抜き方として，「よく見てフェイクの特徴を捉える」みたいなことが提案されている．なんだこれ．また「フェイクでないものに電子透かしなどを埋め込む」とか．うーむ．これは対策とは言えないのではないかな．必要なのは大量に作られるフェイクを自動的に峻別する技術なのではないか．どうやってもフェイクは作られ続けるんだから．

それにしても，ちょっと考えてみるだけで何が本物で何がフェイクかを区別することは難しいのがわかる．例えばカメラで写真をとれば目に見える以上に綺麗な画像が保存され，音楽はコンピュータでの切り貼りで作られている．これらはフェイク？「安全・安心のオリンピック」を連呼していた政治家がいたが，これはフェイク？ウクライナとソ連の戦争だってどのニュースが事実で，どれがプロパガンダかは全くわからない（少なくとも私には）．というようなことを考えていると，この本の内容の薄さを実感してしまうのだ．

2023/05/23

これだけ高度に科学技術が発達した社会ではデジタルがアナログ並みに精緻になり、何が真実で何がフェイクなのか識別できなくなる。どれだけ対策を練っていたとしても、危険はゼロにならない。
この本で紹介されていたのはAI技術でどのようなフェイクを作ることができるのか技術的な解説もされていてとても勉強になった。

AIなどここまで科学が進化してくると、人間らしさとは何なのか？改めて考えるきっかけになった。

2023/05/13

対策と共存にも触れてはいるが、事例紹介が中心で科学哲学的な内容にまではあまり踏み込んではいない。ある程度興味がある人にとっては既知の内容ではあるだろうし、他方興味のない人がワザワザこの本を読むのかというと疑問もある。書籍としてそれなりにまとまってはいるのでザックリ把握するにはいいとは思うが、この種のテーマはネットの情報が先行しているので、新書としての役割が問われるテーマでもある。それこそ、AIでも書けてしまうというか。

2023/05/09

ディープフェイクの例と現状、またその見破り方やそういうソフトの紹介など。
オーブンソース化されているものもあるようで、どんなものかみてみたい気になる。

折しもチャットGPT 、各国がどう扱うかも議論されてきており、将来どう進んでいくのか興味が湧く。

2023/02/17

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#ディープフェイクの衝撃
#笹原和俊
23/2/17出版

「ディープフェイク」という言葉を知ると漠然とした不安感に囚われる。世の中に騙されることがどんどん増えていくのではないかと。今起き始めていることをまず知ろう

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