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まつりと神々の古代 の商品レビュー

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2023/03/31

人間がいかに環境から神クラスの存在を見出すのかという見地の学問・認知宗教学をベースに、古代からの日本の人々による神の在り方・神祇への作用としてのまつりの変遷を解説する。天皇一世一代の祭祀大嘗祭を奈良・平安当時の文献資料や考古遺跡を検討して古墳時代やそれ以前の祭祀の影響を認め明治以...

人間がいかに環境から神クラスの存在を見出すのかという見地の学問・認知宗教学をベースに、古代からの日本の人々による神の在り方・神祇への作用としてのまつりの変遷を解説する。天皇一世一代の祭祀大嘗祭を奈良・平安当時の文献資料や考古遺跡を検討して古墳時代やそれ以前の祭祀の影響を認め明治以降の民俗学系による起源説を排した。十世紀の甚大な天災・疫病被害をきっかけにそれまでの坐す神にあきたらず神輿を介して移動する神を崇拝する形ができあがり、それが今日の祭礼へとつながっている。それには不空「仁王経」による神々の国家守護神化の導入という神仏習合の深化も関わっている。琵琶湖の塩津港遺跡の水没と陸地化を繰り返した神社遺構の変遷にも神信仰の在り方の変化が読み取れる。

Posted byブクログ