もうすぐ二〇歳 の商品レビュー
コンゴのマバンクによる小説。1970年代コンゴの地方を舞台に小学生の最終学年のミシェルの目で語られる日々の記録。母親は第2夫人で連子だったのでミシェルと父親とは血の繋がりはない。だが父親や第1夫人またその子どもたちとはとても良い関係なので、この辺りがコンゴの風習かあるいは父親の人...
コンゴのマバンクによる小説。1970年代コンゴの地方を舞台に小学生の最終学年のミシェルの目で語られる日々の記録。母親は第2夫人で連子だったのでミシェルと父親とは血の繋がりはない。だが父親や第1夫人またその子どもたちとはとても良い関係なので、この辺りがコンゴの風習かあるいは父親の人柄か。 かなり政治情勢が日常会話の中で語られ、子どものミシェルがイランのシャーの亡命生活とその死を気にしていることなど新鮮だ。そして呪術師が当たり前のように存在し、母親に子供ができないのはミシェルが鍵を掛け隠したと告げられる。ミシェル以外が皆そのことに何の疑いも持たないのが怖かった。 とにかく知らないコンゴの生活を知り、また生き生きとした描写が素晴らしく、読み応えのある物語でした。
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