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他人の中に居る私 の商品レビュー

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2件のお客様レビュー

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2024/06/06

 題名から、精神病的なものか心臓移植ものの小説かと推測して読んだが、どちらも違った。医師が書いているので、やや専門的ではあったが、素人の読者もわかりやすいようにと気を遣ってくれたのか、同じ内容が整理するように何回も書かれていたり、物語を進めていくためのやさしい説明文のような、やや...

 題名から、精神病的なものか心臓移植ものの小説かと推測して読んだが、どちらも違った。医師が書いているので、やや専門的ではあったが、素人の読者もわかりやすいようにと気を遣ってくれたのか、同じ内容が整理するように何回も書かれていたり、物語を進めていくためのやさしい説明文のような、やや機械的なあっさりとした文章で、難しいことはなかった。 途中までは、流れで予想できるものだったが、最後はおお〜となって、しかもその終わり方は好ましかった。 物語では医学系の研究をもとに、新たな試みがなされる。ネタバレになってしまうので詳しくは書けないが、本当にそういった未来は来るのだろか?個人的に、文系の頭で直感的に感じることだが、この先人間はあまり発展しないように思う。人間自体のレベルが急激に落ちてきていると感じるからだ。人類の発展を基盤として少子化対策などをするよりは、人類縮小を考えた方がいいのでは?と漠然とこの話を読んで感じた。 あとがきにある、[DNAにより造られた手、足などの五体が客観的な「私」であり、記憶の集合体が主観的な「私」であり、その両者が備わって、真の「私」であるならば…(略)] という言葉が印象的だった。物語を読んだ後ならば、作者が言わんとするところがよくわかった。 面白くて一気読みだった。

Posted byブクログ

2023/10/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

めちゃくちゃネタバレです。これからこの本を読む方の衝撃度を3分の2 いや4分の3は奪います(最悪) 記憶を自由自在に消せる能力をお持ちの方だけお進み下さい。 著者によるあとがきから 「現代医学は将来に『記憶』の実態を解明し、DNAの操作技術と同様に記憶の合成、分解、保存、移植を可能とするだろう」 『記憶』の移植…。 「あるヒトの記憶が他のヒトに移植される」 こわいこわいこわいこわい(O言O) ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 『記憶』にまつわる医療サスペンス 著者は現役の心臓外科医だそうで、心臓手術のシーンはまるで自分が手術されているかのような(?)臨場感。主任教授の椅子を巡り水面下で繰り広げられる院内のあれこれもリアル。 次期主任教授の候補には2人の名前が挙がっていた。脳神経外科医の秋山と心臓外科医の徳田。現教授の任期が後2年を切ったある日、秋山は狭心症からの心筋梗塞で倒れる。懸命の治療が行われている最中、救急で患者が運ばれてきた。それは車に跳ねられ頭を打った徳田であった。これは運命のイタズラか。ICU、隣同士のベッドで人工呼吸器に繋がれた2人。そこへ秋山の下で『記憶』の研究を手伝っていた山岡が現れ…。 もう冒頭からのネタバレですが大丈夫です(ウソ。大丈夫ではない。)ここから先の展開が猛スピードで面白くなります! 『見た目は徳田 頭脳は秋山』 …自分はいったいどっち? 「『自分は秋山だ』と言い張っても、指紋 血液 DNA検査で証明されるのは『徳田である』ことだけだ」 あー!もう! 秋山(体は徳田)がお人好しすぎて怖い! 秋山(体は徳田)の影で虎視眈々と出世を狙っていた山岡が怖い! やばいやばい。 今日が図書館返却期限日だから急いでレビュー書いてたけど、美容室の予約時間も迫ってるー!!まだパジャマーー!!! ε≡≡ヘ( ´Д`)ノ イソゲー

Posted byブクログ