ワグネル プーチンの秘密軍隊 の商品レビュー
傭兵を法的に認めていないロシアにあって、みんな知ってた傭兵会社。 今でこそ、もう、オープンというか、反逆もして、粛清もされてと大変なことになっているのだが、この本が書かれた時点では、その傭兵が存在を明らかにする一冊であった。 十分に価値はあるが、ただ、あまりに綺麗事すぎて、ふざ...
傭兵を法的に認めていないロシアにあって、みんな知ってた傭兵会社。 今でこそ、もう、オープンというか、反逆もして、粛清もされてと大変なことになっているのだが、この本が書かれた時点では、その傭兵が存在を明らかにする一冊であった。 十分に価値はあるが、ただ、あまりに綺麗事すぎて、ふざけてんのかという印象が拭いきれない。 素人の自伝なんで、軸もないし深みもない。 他の、ロシア本と合わせて読めばいいのだと思う。
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石油こそ、この果てしない戦争の主要原因。石油がもたらす大金が大勢の人間を惹き付けた。ちっぽけな山師や羞恥心の無いビジネスマン、民主主義やら国家の主権やら民族自決やらのスローガンの陰に、真の動機を隠した列強各国に至るまで。
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現在のウクライナ侵攻でもロシア側で暗躍している傭兵組織ワグネルの一員として、著者の実体験に基づく作品であり非常に参考となる内容である。文章も小説的で読みやすく、一人の男の物語として共感のようなものも感じられる。 元ロシア空挺部隊の将校である著者が家族のために稼ぐ必要性などもあり...
現在のウクライナ侵攻でもロシア側で暗躍している傭兵組織ワグネルの一員として、著者の実体験に基づく作品であり非常に参考となる内容である。文章も小説的で読みやすく、一人の男の物語として共感のようなものも感じられる。 元ロシア空挺部隊の将校である著者が家族のために稼ぐ必要性などもあり、中年となってから傭兵組織であるワグネルに入る。舞台はシリア内戦が主であり、そこでの実戦で、ロシア正規軍が示す本音と建前、シリア政府軍やワグネルの同僚の軍隊としての質の低さなど、葛藤や怒りのようなものを体験していく。 全てが完全な事実なのかは不明であるし、作品の中で表現していない事象などもあるだろうが、傭兵としての実戦の雰囲気はよく伝わってくる。 部下や仲間が統率が取れていない中、悩むリーダーである著者でもある主人公は、環境などは違えど組織の中で管理的な立場を任される現代日本の中年層ないし管理者層にもその姿を投影することができる。 ロシア政府やロシア軍が、建前では傭兵を否定するのに対して、実際の戦場ではひどい装備と扱いの中で傭兵達が戦果を上げる本音と建前の構図も、社会の複雑さを見る上で気づきを与えてくれる。 また、傭兵という、言わば寄せ集めの集団であるが、場面によっては強い仲間意識などを示すことも、集団やチームを考える上で重要な要素があると感じた。
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