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2040年の日本 の商品レビュー

3.5

19件のお客様レビュー

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2024/09/14

著者が想定する2040年の日本の状況を多面的に説明した本です。決して悲観論を煽る様な内容ではないですが、現実を直視すると、かなり厳しい状況になるかもしれないという話が中心でした。 本レビューを書いているのは2024年で、他国と比較した相対的な経済力が低下し、人口減と高齢化に直面...

著者が想定する2040年の日本の状況を多面的に説明した本です。決して悲観論を煽る様な内容ではないですが、現実を直視すると、かなり厳しい状況になるかもしれないという話が中心でした。 本レビューを書いているのは2024年で、他国と比較した相対的な経済力が低下し、人口減と高齢化に直面する中で、日本社会をどう変えるべきか(または変えないべきか)という議論が一部メディアで盛んです。その中で、「これ以上の経済成長を追い求めずとも、今のままの生活が維持できればいい」という意見を聞くことがありますが、この論理は成り立たないことは念頭に置かなければならないと思いました。即ち、労働人口が減少する中においては、経済成長がなければ、現在の社会保障制度を維持できず、多くの人々の生活水準は下がってしまうということです。 また、本書の内容とは少し離れますが、著者の凄さを改めて垣間見れた気がします。長年、著者が書いた様々な本を読み続けていますが、(本書を執筆した時点の)御年83歳にして、最新の社会情勢やテクノロジーにこれだけ造詣が深いことは、驚嘆するばかりです。

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2024/03/26

p125 核戦争が現実的な危機であった1960年代に、「核戦争の生存者は、死者を羨むだろう」といわれた。来たるべき人生100年時代に、長寿者は死者を羨むのだろうか? p127 医療・福祉だけが成長を続ける

Posted byブクログ

2024/03/26

この方以外の評論家の本を読んでいないのでなんともいえないところもあるが、ロジックに基づいた分析が出口治明氏を連想させる。出口さんファンの自分としては受け入れやすい根拠の羅列だった。子供がいることが読むきっかけだったが、将来子供たちに何が残せるだろう?という長期視点で考えるきっかけ...

この方以外の評論家の本を読んでいないのでなんともいえないところもあるが、ロジックに基づいた分析が出口治明氏を連想させる。出口さんファンの自分としては受け入れやすい根拠の羅列だった。子供がいることが読むきっかけだったが、将来子供たちに何が残せるだろう?という長期視点で考えるきっかけになったのがよかったし、少子化対策のみに力を入れてもダメだと認識を改たのできた。子持ち世代は特に必読だと思う。

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2024/01/04

技術関係の未来展望は、面白いが素人感が。やはり本書で見るべきは、社会保障制度の行く末の数字に基づいた予測かと思う。なんとかなって欲しいものです。

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2024/01/03

2040年に日本に起こりうる問題を紹介した作品。 1. 女性や高齢者の就業率引き上げが経済成長率維持には必須(経済成長なしで社会保障の維持は難しい)。 2.急激な円安が進んだ結果、日本の1人あたりGDPは台湾より低く、アメリカの半分になった。賃金格差も拡大してあるが、実際に日本が...

2040年に日本に起こりうる問題を紹介した作品。 1. 女性や高齢者の就業率引き上げが経済成長率維持には必須(経済成長なしで社会保障の維持は難しい)。 2.急激な円安が進んだ結果、日本の1人あたりGDPは台湾より低く、アメリカの半分になった。賃金格差も拡大してあるが、実際に日本が貧しくなり、産業が弱くなったことを示している。 3.要介護人口が増加する。介護人材を確保できるかが大問題(日本が貧しくなれば外国人労働者も期待できない) 4.医療技術の進歩により現在では不治の病とされたものの治癒が可能となる。また介護技術(介護ロボットなど)の進歩が目覚ましいだろう。メタバース医療の実現にも期待。 5.メタバースの利用が進み経済取引が可能になると契約違反や課税などいくつか解決すべき問題も出てくる。 6.完全自動運転も実現する。EV化が進むといくつかの工程が不要となり雇用に与える影響もある。

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2024/01/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

未来予測の良書は専門分野の数だけあるが、自分の生活に直接的に関わる分野の総花的な未来像を概観するには本書がオススメ。各キーワード毎に「詳しくは拙著●●の第何章を参照」とガイドもしてくれるので深掘りもできる。 ただ本書で残念だったのは、問題を先送りにしてきた日本の未来がいかに大変か!と落とし続けて処方箋がなかったこと。ただただ怒られ続けて救いがない。 まぁ、一冊の分量で打開策を提示したところで気休めにもならないけどね。もしそれでも大胆な処方箋(手遅れ気味なのでそうならざるを得ない)が読みたければ、鈴木貴博さんの「日本経済 復活の書 2040年、世界一になる未来を予言する(https://booklog.jp/users/kuwataka/archives/1/B0B3X2JLR7)」は興味深かったです。 この他、「日本の未来」を概観するなら河合雅司さんの「未来の年表」シリーズ(https://onl.sc/CJBuf8N)はオススメ。 抽象度高い視点で未来を読むなら、ユヴァル・ノア・ハラリさん、ジャック・アタリさん、岩井克人さんなど。実績と連動する経営者では佐藤航陽さん、落合陽一さんの未来予測本も参考になる。

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2023/10/07

前半は日本の暗澹たる未来予測について書いており、低成長のもとで、社会保障の維持も医療・福祉の維持も財政規律の維持もできないにも拘わらず、高成長(といっても2%)予測によってその事実を見えないようにしているという。 財政規律についてと、社会保障のうち財源問題に関しては、中央政府の財...

前半は日本の暗澹たる未来予測について書いており、低成長のもとで、社会保障の維持も医療・福祉の維持も財政規律の維持もできないにも拘わらず、高成長(といっても2%)予測によってその事実を見えないようにしているという。 財政規律についてと、社会保障のうち財源問題に関しては、中央政府の財政支出はインフレさえ気にしておけば良いのであるから気にする必要はないと思うが、一方で、そもそもの供給力が弱まるのは本書で言及されているとおり重大な懸念事項である。 それを解決するためにも、新技術の開発と活用が求められるところで、本書でも、医療技術(ナノマシーン治療、生体チップなど)、自動運転(駐車場不要で土地利用変動、無人でのサプライチェーン)、量子コンピュータや核融合発電などが示されていた。特にAIをはじめとするデジタル技術の活用は、人手不足に直面しつつある日本社会では急務で、ここに向けた責任と危機感を持ったアプローチがないことへの警鐘は同感。 粗い解説であるため、文字面だけ読むと突っ込みどころ満載(解決手段としてのブロックチェーンの過大評価、大学ランキングの盲信と上位100位以内の大学数で国の大学力を評価する姿勢、医療技術発展での高齢化による医療サービス逼迫を懸念するにあたって同じ医療テックによる健康寿命の延びを無視する姿勢、高齢者の労働力の過小評価など)の書籍ではあったが、概ねの未来予測として社会一般で言われていることをトレースできた意味でよかった。

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2023/09/22

野口悠紀雄氏による未来予測。あらゆる新技術にすべてを賭けている印象。一般的にいわれていることばかりなので、知らない人には良いかもしれないが、一度でも学んだことがある人には内容は薄いだろう。

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2023/08/28

およそ10~20年後の日本の世界における地位、医療介護の実態、メタバースの可能性、自動車関連の技術進歩、脱炭素化の実現など様々な分野を予測する。 読みおわって感じるのは、高齢者の増加で医療福祉分野の就業者数が増え、他の分野の就業者数が減ること、デジタル化や人材育成の立ち遅れからく...

およそ10~20年後の日本の世界における地位、医療介護の実態、メタバースの可能性、自動車関連の技術進歩、脱炭素化の実現など様々な分野を予測する。 読みおわって感じるのは、高齢者の増加で医療福祉分野の就業者数が増え、他の分野の就業者数が減ること、デジタル化や人材育成の立ち遅れからくる日本の将来の地位の危うさに対する危惧である。 ただ、レベル5といわれる自動車の完全自動運転がそんなに遠い将来に実現しそうなのに前向きな期待を持った。実現すれば車は保有するものから利用するものに変わり、駐車場ニーズが激減したり、自動車保険の必要性も大きく減る。自分が生きているうちに、そうなるか、関心を持って見守りたいと感じた。また、高めに設定されている将来の経済成長率を現実的な値に置き換えると、エネルギーの中で原子力に対する依存度をかなり引き下げられるという考察も印象に残った。

Posted byブクログ

2023/08/19

 日本人は自らが置かれている状況を直視していない。明るい未来を実現するための擬態的な方策を取らず、希望的観測を羅列しているだけ。世界から取り残される日本

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