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浮遊 の商品レビュー

3.1

33件のお客様レビュー

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2023/01/28

現実とホラーゲーム2つの話を交互に繰り返して物語が進んでいく。中でも抜け落ちた髪の毛について“人間の体のうち、本体から離れてしまったものはゴミになるのだろうか“ という問いが好きで作品の見方が変わる瞬間でもあった。

Posted byブクログ

2023/01/28
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※このレビューにはネタバレを含みます

ゲームや他人の状況の対になって、徐々に現実の自分の状態が幽霊に近づいている。 お父さんは同じようなことばかり言って、まるでゲームの中の悪霊のよう。 碧くんも最終的には同じ状態になり悪霊になってしまったように見える。 その他の人にしてもふうかがそこに居ないように扱われ、存在感薄めに生活している。 人間と霊の境界はなんだろう。 それでも人間でありたいと思うのはどういうことなんだろう。と考えさせられた。 理解を深めるために2回読んだが、もっと繰り返し読んで更に納得のいく解釈をしたい。

Posted byブクログ

2023/01/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ゲームと現実の世界がリンクして、自分は現実に いるのか、ゲームの中にいるのかと、錯覚してしまう、そんな状況になったことがありますか? 本作は、ホラーゲームの中で、悪霊から逃げる主人公と、そのゲームをしている主人公のふうかが、意外なところでリンクしてしまう物語です。 本作の主人公ふうかは、高校生なのだが、家出をして、自分より自分の親と年齢が近い会社経営の碧くんと、暮らしている。高級マンションで、柔らかいソファに座り毎夜ホラーゲームに勤しんでいる。 そのホラーゲームの内容が、悪霊から逃げ続ける 女性主人公の目線で、進んでいくRPGで、何回も、ゲームオーバーを繰り返しながら、コンテニューで再開している。家出したふうかに、父親が何度もメールを送り続けて、返信を待ち続けている。 生きづらさを感じつつ、碧くんとの生活を楽しんでいるふうかは、ゲームの中の主人公に自分を重ねていく、行きたい場所や、神社など、自分が生きた場所とが、リンクしていく。 遠野遥作品の中では、一番怖い印象を持ちました。 何かに追われる、読んでてそんな状況に陥りました。

Posted byブクログ