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ナマケモノ教授のムダのてつがく の商品レビュー

3.9

9件のお客様レビュー

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2024/10/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ムダとは本当に必要のないものなのか、そもそもムダとは何か? 暮らし、労働、経済、テクノロジー、人間関係など対して文化人類学者である著者が新たな視点を与えてくれます。 本文より~ ・ぼくたちはよく、「ムダだ」と断定する。モノやコト、存在や行為を、「それはムダだ」と。しかし、そのときふと、そう断定してしまっていいのだろうか、という疑いが残る。 ・子どもたちはなぜ我を忘れて遊びに夢中になるのか。子どもにたずねれば、ほとんどの子は「楽しいから」と答えるだろう。では、なぜ、遊びは楽しいのか?(中略)①心身の爽快感、②成長の喜び、③自由 ・キツネの哲学者は、旅立っていく王子さまに大切な言葉を贈る。「あんたが、あんたのバラの花をとてもたいせつに思っているのはね、そのバラの花のために、時間をむだにしたからだよ」そして、人間が忘れているこの大切なことを、忘れないように、と王子さまに言う。 ・愛とは、それが何の役に立ち、何の得になるかにはかかわらず、惜しげなく相手のために時間を使うこと。 ~ここまで。 「ムダ」という言葉の意味に含まれる 不合理、非効率、非生産、などから、 つい「そんな事やって何になるの」と思いがちです。 一見、他人にはムダに見える時間の使い方でもその背景や意思を感じることで一呼吸置いた対処ができそうです。

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2024/05/16

 いつも聴いているpodcast番組に著者の辻信一さんがゲスト出演していて紹介された著作です。  辻さんは文化人類学者で「スローライフ」の提唱者でもあります。昨今の「コスパ」「タイパ」という言葉に象徴されるような “効率化重視の生活” のアンチテーゼとしてどんな議論が提示されてい...

 いつも聴いているpodcast番組に著者の辻信一さんがゲスト出演していて紹介された著作です。  辻さんは文化人類学者で「スローライフ」の提唱者でもあります。昨今の「コスパ」「タイパ」という言葉に象徴されるような “効率化重視の生活” のアンチテーゼとしてどんな議論が提示されているのか興味を抱いて手に取ってみました。  期待どおり、なかなか面白い議論が紹介されていたのですが、「終章」で示された“愛の定義” とその裏付けたる「あなたは効率的に愛されたいですか?」という自問のインパクトは強烈でした。

Posted byブクログ

2024/03/20

文化人類学者による、ムダについての考察 現代社会は、役に立つかどうかという視点から物事をみる功利主義に凝り固まっていたのだなと思い知らされる。 もっと頭を解すため、何回か読み返してみたいと思いつつ、参考文献も多くて、他の著書も読んでみようと思う。

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2023/12/26

生産性とか、効率的にとか、しっくりこなかった。いつも何かに追われていて、早送りや、字面の表面だけをさらうように、本を読んでいた。生産性が低い人間は、能力がないと烙印を押されてしまうと、思っていた。 けど、夜空の月や、枯れ葉が風に踊るのを眺めたり、いつまでも風に吹かれるのが好き。 ...

生産性とか、効率的にとか、しっくりこなかった。いつも何かに追われていて、早送りや、字面の表面だけをさらうように、本を読んでいた。生産性が低い人間は、能力がないと烙印を押されてしまうと、思っていた。 けど、夜空の月や、枯れ葉が風に踊るのを眺めたり、いつまでも風に吹かれるのが好き。 手作りが好きで、でもそんなに上手くいかなくて、市販品の方が形も価格も良くて、どんどんそういうことを手放してきた。 オリジナルで、自分で作るしかないもの?を模索してきたけど、今までやっできたことをすれば良いんだなという気持ちを後押しされた。 人生ってこんなもの?って言葉がよく分かりました。いいや、そうじゃないよ。もっともっと味わおうと思う。

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2023/08/16

今の世の中でひっかかることが多く、読み始めた本。筆者の意見に全て賛同するわけではないけれど、役に立つとは?無駄とは?と考えるうえでいろんな視点をくれます。

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2023/05/12

効率的であること、生産性を上げること、そのためにムダを省くことが最善とされる風潮の社会に疑問を投げかける本書。 ムダを突き詰めるとそれは自分という存在にブーメランのように返ってくることに気がつく。 自然界には無駄がなく、その自然を損なう人間こそが実はいちばんの厄介者でムダな存在で...

効率的であること、生産性を上げること、そのためにムダを省くことが最善とされる風潮の社会に疑問を投げかける本書。 ムダを突き詰めるとそれは自分という存在にブーメランのように返ってくることに気がつく。 自然界には無駄がなく、その自然を損なう人間こそが実はいちばんの厄介者でムダな存在であるということ。ごもっともです。 そもそも何がムダかなんて絶対的な答えがあるわけじゃない。誰かにとってのムダが、私にとってかけがえのないものだったり、その逆もあったり。 コスパ、タイパを追求して何を得ようとしているのか疑問だし。いちいち納得の読書でした。

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2023/05/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

役に立つこと効率に価値を置く社会への警鐘。 怠けものと無駄の定義や怠けものは無駄とは違うこと。さらには無駄こそ必要だと進んでいく。そして最後の「星の王子さま」のキツネのセリフ「時間をムダにしたから大切」で締める。うーん納得。

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2023/03/24

「役に立つかどうか」というのは、あくまでのひとつの指標である。それだけを指標にしてしまうことへの問題提起。ムダなものなんて、この世にはない!

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2023/03/15

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