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首里の馬 の商品レビュー

3.4

30件のお客様レビュー

  1. 5つ

    4

  2. 4つ

    10

  3. 3つ

    10

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    2

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2025/01/06

記憶と記録がいつか助けてくれる。 その時が来なくても、それでいい。 孤独だけど、ひとりじゃない。 静かに、でも強かな彼女の姿がかっこいい。

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2024/09/16

芥川賞受賞作品ということで、難解なイメージで読み進めた。 前半は物語の世界観が掴めなくて、あまりページが進まなかったけど、読み進めていくうちに段々この作品が好きになっていった。 沖縄独特の風土であったり、郷土史と近代的なネット技術の対比等、何とも言い難い切なさを感じた。 主人公自...

芥川賞受賞作品ということで、難解なイメージで読み進めた。 前半は物語の世界観が掴めなくて、あまりページが進まなかったけど、読み進めていくうちに段々この作品が好きになっていった。 沖縄独特の風土であったり、郷土史と近代的なネット技術の対比等、何とも言い難い切なさを感じた。 主人公自身が社会とのズレを感じている部分や、世間から乖離、取り残されていると感じる部分は誰にでも感じ得るところではないだろうか。 後半のクイズのにくじゃが〜は、わからなかったな。 とにかく、不思議で一度読みでは理解できないので再読したい。

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2024/08/03

印象的なフレーズや人物像、世界観はあるものの、着地点がよくわからず、置いて行かれてしまった感。があった。

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2024/06/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

主人公の仕事は、諸事情で閉鎖された空間に取り残されている人相手にネット経由で3語連想クイズ問題を出すこと。主人公の趣味は住んでいる沖縄の雑多な資料館の各種記録整理し写メ撮って保存すること。主人公の孤独な人生にある日馬が現れること。 純文学(芥川賞受賞らしい)だからこその難解な設定、主張の込め方も純文学っぽい、いわば苦手なジャンルなのだが、読み進むのは比較的ラクだったような。 読んでいて、ずっとある作家のことが脳裏に浮かんでいた。「これ、津村記久子っぽいなぁ」と

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2024/04/25

面白い(この小説にとって褒め言葉かは不明)ですが、何を伝えたいのか、見つけられませんでした。 解説や他の方の感想を読んで、「あー」と思えばしました。

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2024/01/26

はっきりいってものすごく難解だった。 クイズ、資料館が示しているものは何となく分かったが、ヒコーキの役割があまりピンと来なかった。 文章は、孤独感と暖かさが同時に漂っていてかなり好きだった。

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2024/01/16

ちょっと不穏な雰囲気で、面白そうな気配の序盤、、、がずっとつづいたような小説だった。 謎の資料館、謎の仕事、謎の回答者、謎の馬、、、と、これからどう面白く料理するの!?ってワクワクしながら読み進めたら、そのまま BBQ にするだけでした、、。みたいな結末。 期待感が高まりすぎち...

ちょっと不穏な雰囲気で、面白そうな気配の序盤、、、がずっとつづいたような小説だった。 謎の資料館、謎の仕事、謎の回答者、謎の馬、、、と、これからどう面白く料理するの!?ってワクワクしながら読み進めたら、そのまま BBQ にするだけでした、、。みたいな結末。 期待感が高まりすぎちゃったから、読後感はちょっと残念ではあった。

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2024/01/09

主人公である未名子が自分の住む場所のとある資料館を通して、不思議な職業「間読者(といよみ)」を通して、宮古馬を通して、意味が一見ないと思われるような行為(記録)が世界と繋がっていくための一部なのかもしれないという感じで読みました。 心があたたまる場面も所々あるし、ストーリー的にも...

主人公である未名子が自分の住む場所のとある資料館を通して、不思議な職業「間読者(といよみ)」を通して、宮古馬を通して、意味が一見ないと思われるような行為(記録)が世界と繋がっていくための一部なのかもしれないという感じで読みました。 心があたたまる場面も所々あるし、ストーリー的にも面白いし、いい小説だなと思った。 途中で出会う宮古馬に対し『この茶色の大きな生き物は、そのときいる場所がどんなふうでも、一匹だけで受け止めているような、ずうっとそういう態度だった』という描写は未名子自身の生き方そのもののような気がした。 加えて冒頭の方で中学生のころから資料集めについて『ずっと先に生きる新しい人たちの足もとのほんのひと欠片になることもあるのだと思えたら、自分は案外人間というものがすきかもしれないと考えることができた』ということからも孤独ではあるが、どこかでこの世界と繋がっていたいという気持ちも垣間見える。かな・・?

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2023/12/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

⚫︎受け取ったメッセージ すべてはつながっている 本当の孤独はない ⚫︎あらすじ(本概要より転載) 問読者(トイヨミ)――それが未名子の仕事だ。沖縄の古びた郷土資料館で資料整理を手伝う傍ら、世界の果ての孤独な業務従事者に向けてオンラインで問題を読み上げる。未名子は、この仕事が好きだった。台風の夜に、迷い込んだ宮古馬(ナークー)。ひとりきりの宇宙ステーション、極地の深海、紛争地のシェルター……孤独な人々の記憶と、この島の記録が、クイズを通してつながってゆく。第163回芥川賞受賞作。 ⚫︎感想 孤独と聞けば、寂しさをすぐに連想してしまう。しかし、この作品は、ほんとうの孤独はないということ、記録や記憶が孤独感から救ってくれること、たとえ浅くても、自分につながりのあるあらゆる人、物が愛おしく思えること、そしてそれは自分の受け止め方次第であることを教えてくれる。 この物語は、孤独感を抱き締めて生きている人がたくさん出てくる。そんな彼らは、遠く離れ、それぞれ一人でいるけれど、クイズで未名子と繋がっているし、また、未名子を介して未名子の中で、ひとつにつながったりしている。繋がりは果てしなく続いて、時も場所も飛び越え、全てが繋がっているように感じられる。それが沖縄の歴史資料(しかもこれが未名子が素人なのがよい)、クイズ(知の蓄積)、宮古馬という3つのキーワードで物語られる。読み進めるワクワク感もあり、本当によく練られた素敵な作品。高山さんの他の作品もぜひ読みたいとおもった。

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2023/12/22

不思議な読み口。 首里のローカルな物語かと思いきや、途中から予想外の展開に静かにすすすと横滑りしていくような感覚。

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