西洋絵画の見方がわかる世界史入門 の商品レビュー
アートが、アートに勝ち続けてきた(あるいは、立ち向かっては敗北し続けてきた)歴史。ロマン派が政治と宗教からの自由を訴え力を持ち、それ故に、それ自体が政治的な流派へ回収されたように。ダダが芸術としての自殺を図るも、ダダという命名とともに、それ自体がやがてはアートへ回収されたように。
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借りたもの。 近世(古典絵画)~近代(ロマン主義~キュビズム・フォーヴィズム・表現主義)~現代(ダダ・シュルレアリスム~ポップアート)までを、その描写の変容から、人々の価値観(宗教、思想)、技術的な変容、そして世界史の大きな出来事と照らし合わせて、美術史を語る。 「世界史入門」...
借りたもの。 近世(古典絵画)~近代(ロマン主義~キュビズム・フォーヴィズム・表現主義)~現代(ダダ・シュルレアリスム~ポップアート)までを、その描写の変容から、人々の価値観(宗教、思想)、技術的な変容、そして世界史の大きな出来事と照らし合わせて、美術史を語る。 「世界史入門」とあるので、年号や事象などに重点を置いているのかと思いきや、読み物として流れを覚えていくタイプの本。 ……世界史、といっても西洋絵画の話なので、どうしても西洋……ヨーロッパの歴史、に留まるのだが。 まぁ、義務教育期間中の「世界史」と言うと、何となくヨーロッパが中心のイメージが強い。 近世(古典)と近代における価値観の違い…… 世界は「神から与えられたもの」から「人がよりよくしようとする」時代へ。 時間における差別化(幼年、少年、青年、壮年、老年)、他者との差別化(外見、習慣など)といった、基準の変化について言及し、それらが絵画にどの様に反映されたかを指摘する。 西洋絵画は主要な作品のみに絞られ、要点を理解するのに最適。 私にはいろいろと復習になった。 ロマン主義の画家・ジェリコーが描いた《メデューズ号の筏》、その何が素晴らしいかも解説。 ……うん。中原たか穂『ジェリコー』( https://booklog.jp/item/1/4046809205 )も併読して。 世紀末絵画における“女性性”についての言及は、興味深かった。 私は、女性の社会進出を世界大戦の流れ故だと思い込んでいた。それだと『カルメン』などが書かれた時代と齟齬がある……産業革命によって、生産の手段が家内から工場へ、機械による生産が労働力として女性を社会で働くことへつながった。 それによって「男性の脅威となる女性」……焦燥と不安、破滅の予感が反映されている、という指摘。 それ故に、カルメンのような強い女性――男性からすればファム・ファタール――のイメージが生まれたことを再認識。 この本で特筆すべきは、p.250~251の『「西洋絵画の見方」まとめ』が端的に表でまとめられていて、すごく分かりやすい!!
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世界史を謳うにはちょっと内容が中途半端な気がした。 世界史から見る西洋絵画っていうタイトルならしっくりくる。
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「芸術とは何か、というよりも、何が芸術でありえるか」 こちら巻末の一言ですが、先日までの私なら何を言っているかさっぱりでしたけど、絵画の歴史を追いかけたことで、絵画の見方が読了前後で大きく変わってこの文章が何か心に響きました。 特に現代アートに対してはこれまで、「自分でも書けそう...
「芸術とは何か、というよりも、何が芸術でありえるか」 こちら巻末の一言ですが、先日までの私なら何を言っているかさっぱりでしたけど、絵画の歴史を追いかけたことで、絵画の見方が読了前後で大きく変わってこの文章が何か心に響きました。 特に現代アートに対してはこれまで、「自分でも書けそうな絵もあるし、そもそも意味分からんし、何で缶詰の絵が評価されんねん」みたいな感じでしたけど、今なら違った目で見れそう。何度も読み直したい一冊でした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
西洋絵画の見方を勉強する入門書として極めて優秀な本。ルネサンス~現代美術までの西洋絵画の流れを、西洋史の出来事や価値観の変遷を絡めながら、簡潔にまとめてくれている。 特にわかりやすいのが、時代や価値観を2項・3項対立にしているところ。時代や絵画の価値観を古典・近代・現代の3つに、その他の概念は基本的に2項対立で語られているので、頭に入ってきやすい。 もちろん、筆者が述べている通り、この構成を作るために大胆に切り落としている部分もあると思うが、西洋絵画見てみようかな、面白そうだな、と思うきっかけになると思う。
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世界史入門というよりは西洋絵画史入門。 だいたい知っていることが多かったが、 それでも、こんな感じで時代経過とともに、 紹介されるとワクワクします。 そして、 メジャーな作家のメジャーな作品が多い。 まさに入門書に適切。 世界史の部分は読み飛ばしてましたね笑
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一読目完了。 歴史的背景とともに絵画を見ることで、作者がどのような意志や感情を作品に込めたかが少し理解できるようになったと感じる。今まで、西洋絵画は実物のように写実的に描いたものから、抽象的なもの、(反感を買う言い方だが)名画なのかピンとこないような特徴的な作品まで様々なものがあ...
一読目完了。 歴史的背景とともに絵画を見ることで、作者がどのような意志や感情を作品に込めたかが少し理解できるようになったと感じる。今まで、西洋絵画は実物のように写実的に描いたものから、抽象的なもの、(反感を買う言い方だが)名画なのかピンとこないような特徴的な作品まで様々なものがあるな、くらいの知識しかなかった。だが、この本を読んで、なぜその描き方が賞賛を得たのかが分かった。 最終章の現代アートの部分はまだ理解には及ばなかったのでいずれ再読の予定。
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西洋絵画の「○○主義・○○派」やそれぞれの画家・作品は、教養として知っておきたいと思いつつ敷居が高く感じていたのですが、歴史の流れに沿って理解できる分かりやすい入門書でした。 ついでに「現代アートはよくわからん」という声にも応えてくれます。 世界史の本などと一緒に、もう一度読んで...
西洋絵画の「○○主義・○○派」やそれぞれの画家・作品は、教養として知っておきたいと思いつつ敷居が高く感じていたのですが、歴史の流れに沿って理解できる分かりやすい入門書でした。 ついでに「現代アートはよくわからん」という声にも応えてくれます。 世界史の本などと一緒に、もう一度読んでみようかな。
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世界史と美術史の影響のしあいかたを理解したい そんなふうにずっと思っていた最適の一冊に出会った 今まで読んだ美術本の中で一番わかりやすかった ベースにこの知識があると絵画鑑賞や 他の美術本を読む時も助けになる
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2023.05.07 かなり深い学びになったと思う。扱っているアートそのものは多くはないが、歴史と共に、またその中での価値観の変化と共に絵画を理解することができる。素晴らしい本だと思います。感謝です。
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