ヒポクラテス医学論集 の商品レビュー
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古代ギリシアの超名医であったヒポクラテスの著作、どんなとんでも治療が出てくるんだろうと思っていたら、かなり堅実な姿勢でびっくり。 熱・冷・乾・湿という四要素を基本にするなど今の医学的な常識とはもちろん違うけれども、呪術や怪しい新医療に頼らず、気候の変化や患者の観察をよくし、それを先人が積み重ねた経験に基づいて判断し治療に役立てようとする実証主義的な態度をとっている。どんな場合にどういう経過をたどるか、こういう季節はどんな人々にどんな病気が増えるかなど非常に詳しく書き記しているし、臓器などの知識も豊富で驚かされる。 声高に宣伝している新奇な医療は怪しいなどと書いてあったりして、今も昔も変わらないこともあるのだなと思ったりした。
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経る時の中に機会は含まれている。しかし機会は長い時を含んでいない。治療は時の経過による。しかし機会によることもある。▼4つの体液(血液・粘液・黄胆汁・黒胆汁)のバランスが整っていると人間は健康であり、バランスが崩れると病気になる※balancing of humours体液。ヒポ...
経る時の中に機会は含まれている。しかし機会は長い時を含んでいない。治療は時の経過による。しかし機会によることもある。▼4つの体液(血液・粘液・黄胆汁・黒胆汁)のバランスが整っていると人間は健康であり、バランスが崩れると病気になる※balancing of humours体液。ヒポクラテス『古い医術について』BC5世紀 どんなときでも賢明である人はいない。プリニウス『自然史』1世紀 どうして君は他人の報告を信じるばかりで、自分の眼で観察したり見たりしなかったのか。ガリレイ『天文対話』1632 ロウソクは自分自身で輝くから、どんな大きなダイヤよりも美しい。マイケル・ファラデー『ロウソクの科学』1861 電磁気学 偶然は準備のできていない人を助けない。パスツール『語録』※狂犬病ワクチン 蝶はモグラではない。しかし、そのこと残念がる蝶はいない。アインシュタイン
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