量子力学の多世界解釈 なぜあなたは無数に存在するのか の商品レビュー
コペンハーゲン解釈を真っ向から否定、確率を否定する。宇宙が再び決定論に戻る(但し選べない)のがとても面白かった。Qビズムもとても気になる。まるで人間原理だ。
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量子力学の多世界解釈 和田純夫 量子力学がなんであるかわかっていない。わかるはずがない。ただ、多世界解釈という言葉に惹かれて再生しただけだ。意味もわからずただ時間を埋めるため、脳内に人の声を流すために聴いたが、コペンハーゲン的解釈とはなにか、多世界解釈とはなにか、程度はわかった...
量子力学の多世界解釈 和田純夫 量子力学がなんであるかわかっていない。わかるはずがない。ただ、多世界解釈という言葉に惹かれて再生しただけだ。意味もわからずただ時間を埋めるため、脳内に人の声を流すために聴いたが、コペンハーゲン的解釈とはなにか、多世界解釈とはなにか、程度はわかった。 そしてなぜか…多世界解釈については、なんとなく意識に入り込んできた。しばらくは意識から消えない程度に。自分のいつもの生活に、そんな考え方…考え方と言ったら多分怒られる…が入り込んでくるのはおもしろくも感じる。観測者を含めて無限に存在/分岐し続ける世界の全てがあるのなら、自分の意識できる自分の事象や事情など、たまたまここにあるだけ、となんとなく思える気がする。無数に存在するどの世界でも自分が悲嘆にくれている気はしない、と思える程度には、つまり、静かに黙っていたり、なにかに笑っていたりする自分がいる世界も当然存在すると自然に思える程度には、わたしは世界をあきらめていない、ということを知った。
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量子論については、学生のころの1970年代に教養部の物理学の授業で学んだ程度であったが、それでも、「電子の動きは確率としてしか把握できない」と説明を受けたときには、量子論というのは実在論的ではないなあとの感想を持った。 量子力学がストンと腑に落ちるという代物でないことは今でも...
量子論については、学生のころの1970年代に教養部の物理学の授業で学んだ程度であったが、それでも、「電子の動きは確率としてしか把握できない」と説明を受けたときには、量子論というのは実在論的ではないなあとの感想を持った。 量子力学がストンと腑に落ちるという代物でないことは今でも変わらないが、今回「量子力学の多世界解釈 ~ なぜあなたは無数に存在するのか ~」を読み、従来のコペンハーゲン解釈及び現代的コペンハーゲン解釈(Qビズム)よりは、多世界的解釈のほうがまだ腑に落ちた。 (内容紹介) あなたが本を読んでいるとき、居眠りをしているあなたも同時に存在する! 世界は無数に分岐していて、あなたはそれぞれの世界に無数に存在している! これはSFでも疑似科学でもない。第一線の理論物理学者たちによって真剣に議論され、現在では多くの支持を集めている考え方である。人間の直観に大きく反する量子力学をどう理解すべきかを考えたとき、標準的な解釈とされているコペンハーゲン解釈ではなく、この多世界解釈こそが、じつは最も「自然」で、最も「真面目に」量子力学に向きあう考え方であるといわれている。それはいったいなぜなのか? さらに多世界解釈では「シュレーディンガーの猫」のパラドックスも取るに足らない問題として説明され、「量子もつれ」「遅延選択」「量子消しゴム」「Qビズム」などの新時代のテーマにも明快に答えられる。 量子力学で最もエキサイティングな「解釈問題」を誰にでもわかる平易なロジックの積み重ねで説明し、衝撃的な世界像を描き出すとともに、誤解されがちな量子力学の根本原理も正しく知ることができる、量子力学に興味のあるすべての人が必ず読んでおくべき一冊! (本書の内容) 第1章 原子の世界 第2章 量子力学の誕生 第3章 光は波か粒子か 第4章 波の収縮と確率 ―― コペンハーゲン解釈 第5章 状態の共存から多世界解釈へ 第6章 同時進行する複数の状態 第7章 ボーア=アインシュタイン論争からエンタングルメントへ 第8章 光子の干渉実験 第9章 デコヒーレンス ─ 干渉性の喪失 第10章 世界の分岐 第11章 確率則 第12章 多世界解釈の世界像
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量子力学の何が不思議で、観測事実は何であるかが ある程度系統立てて説明されていて、一般向け入門書としては良い本だと思う。 コペンハーゲン解釈と多世界解釈のどちらが良いかはさておき、粒子と波の両方の性質を示す実験結果から、辻褄の合う理論体系をつくるのは大変だ! ・波の収縮:コペンハ...
量子力学の何が不思議で、観測事実は何であるかが ある程度系統立てて説明されていて、一般向け入門書としては良い本だと思う。 コペンハーゲン解釈と多世界解釈のどちらが良いかはさておき、粒子と波の両方の性質を示す実験結果から、辻褄の合う理論体系をつくるのは大変だ! ・波の収縮:コペンハーゲン解釈では、人が見たら(認識したら)波の性質はその時点で消える ・エンタングルメント:一つのミクロな粒子が二つに崩壊すると、二つの粒子は必ず反対方向に飛び出す。片方の粒子の方向を観測すれば、もう片方の粒子の方向も判明する。 ・デコヒーレンス:多世界解釈では、観測後も波は収縮せず、あらゆる状態は共存する。しかし観測した人を含めた状態は他の状態から干渉を受け無くなり独立に振る舞う。観測した人を含めて、状態は分岐したと考える。 ・確率則:一回限りの出来事の確信度(競馬のオッズ)と、無数の対象についてのもの(相対頻度)がある。 昔から不思議に思っていることに、競馬のオッズは相対頻度に近づく事象がある。これも量子力学で説明できないのだろうか?
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わかったような、全然わからんような、感じ。直観に反する現象を理解するのは難しい。不思議さ、面白さは伝わった。
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そもそも正解のわからない領域で、どんな主張があるのか関心をもって読んだ。ハイゼンベルクの不確定性原理では、電子の位置と運動量は同時には確定できないという、古典力学では説明できない不可思議さに踏み込んでいる。これまでの主流は、コペンハーゲン解釈で、複数の可能性ある状態は観測した時点...
そもそも正解のわからない領域で、どんな主張があるのか関心をもって読んだ。ハイゼンベルクの不確定性原理では、電子の位置と運動量は同時には確定できないという、古典力学では説明できない不可思議さに踏み込んでいる。これまでの主流は、コペンハーゲン解釈で、複数の可能性ある状態は観測した時点で、波の収縮があり確定する、という説。この波の収縮という解釈を導入することなく、説明する立場が多世界解釈であり、異なる状態の共存で説明していく。数々の疑問は解消されることなく、多世界という解釈で説明していく立場は理解できるが、納得はできない。ミクロな世界の不思議さの深さは人智では及ばないのでは、と再認識させられるテーマだと感じる。
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残念ながらよくわかったとはいえないが、たとえば地動説のような誰でも実感できるような説になるときがくるのかな?
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「爆発物処理班の遭遇したスピン」を読んで、量子力学の概念的なものがわかる本がないかと思い読んでみようかなと。たまたま「三体0【ゼロ】 球状閃電」の次に読んだので、お、これは量子力学繋がりじゃないのと、最初はふむふむと読み始めたものの、多世界解釈のお話に及ぶにつれて、頭の中には??...
「爆発物処理班の遭遇したスピン」を読んで、量子力学の概念的なものがわかる本がないかと思い読んでみようかなと。たまたま「三体0【ゼロ】 球状閃電」の次に読んだので、お、これは量子力学繋がりじゃないのと、最初はふむふむと読み始めたものの、多世界解釈のお話に及ぶにつれて、頭の中には?????と、?がポコポコ浮かんでくる。しかし、多世界解釈というのが、古典SF的なロマンではなく、あくまで論理的な解釈であることはなんとなくわかったということで、自分を納得させることにします。
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量子力学は一般常識では理解困難な現象を取り扱うが、その解釈の仕方に人間の認識に伴って波の収縮が起こったという実証主義的なコペンハーゲン解釈と、観測者としての人間の存在など関係なく観測機器も含めた宇宙全体が量子力学の対象であるとする実存主義的な多世界解釈があるという。 本書の著者...
量子力学は一般常識では理解困難な現象を取り扱うが、その解釈の仕方に人間の認識に伴って波の収縮が起こったという実証主義的なコペンハーゲン解釈と、観測者としての人間の存在など関係なく観測機器も含めた宇宙全体が量子力学の対象であるとする実存主義的な多世界解釈があるという。 本書の著者は後者の立場だが、理論の中核に認識したかしないかという人間の主観を位置づける前者よりも、シュレジンガー方程式という中核定理を以って全てを説明しようとする後者の方が純粋理論的に真摯で自然だとする著者に共感する。 量子コンピュータや量子通信の元となる量子もつれとの親和性も高い後者にいずれは収斂しそうにも思うが、キリスト教の人間中心主義を考えると簡単でもないかもしれない。
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決して易しい内容ではないが、量子力学について丁寧に解説されており、量子力学自体の入門書としても分かりやすい。 量子の振る舞いは、ニュートン力学が通用するマクロの世界の住人である人間には中々理解しにくいが、その不思議な現象はコペンハーゲン解釈と言われる説明が一般的で、他の量子力学の...
決して易しい内容ではないが、量子力学について丁寧に解説されており、量子力学自体の入門書としても分かりやすい。 量子の振る舞いは、ニュートン力学が通用するマクロの世界の住人である人間には中々理解しにくいが、その不思議な現象はコペンハーゲン解釈と言われる説明が一般的で、他の量子力学の入門書でもこの説明がメインになっている。これに対し、著者は多世界解釈と呼ばれる別の解釈を採用しており、こちらの方が無理がないのだと主張する。たしかに、場面によってはコペンハーゲン解釈より良いようにも思われるが、世界が分岐するという考え方は、あたかも無限のパラレルワールドが現れるSF小説のようで、こちらも直観的には納得しにくい。 結局、どちらを取ってもマクロの世界に生きる人間には理解しにくいのであるが、多世界解釈は、量子力学でミクロの世界だけでなくマクロの世界をも説明しようという考え方があり、多世界分岐の気持ち悪さを除けば統一感があるようにも思われる。 ただ、まだまだ量子力学について学んでいかないと、そういう境地には達しそうもないが。
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