アバターワーク メタバースが生み出す時間、場所、身体から解放された働き方 の商品レビュー
本書は2022年末に発刊されたもので、当時はメタバース界隈がホットだった。本も多く出て、ニュースでも賑わっていたが、割合一過性のブームに近い雰囲気で、予想以上に早く鎮火してしまった。本書もその当時に出たもので、メタバース内外におけるアバターを活用した仕事について、予測と実績の双方...
本書は2022年末に発刊されたもので、当時はメタバース界隈がホットだった。本も多く出て、ニュースでも賑わっていたが、割合一過性のブームに近い雰囲気で、予想以上に早く鎮火してしまった。本書もその当時に出たもので、メタバース内外におけるアバターを活用した仕事について、予測と実績の双方に基づいた情報が紹介されている。 全体としては基礎的な情報の割合が多いが、実際にアバターを活用している人へのインタビューや成功例などは貴重である。 特に初耳かつ予想外だったのはアバターでの性風俗に関するお話。 初見、本人の顔や身体なしに性風俗が成り立つのかと訝しく思ったが、考えてみれば二次元の性的なコンテンツやテレクラといったサービスが存在するのであれば、Vtuberのような2.5次元の延長上にある事象として割とすんなり理解できる。 既に生成AIによる性的なコンテンツが商品として成り立っているが、こういったものにも人はどんどん適応していく。不足部分は脳内でいくらでも補完出来てしまう。 恋人がVtuberともなり得るだろうし、メタバースという仮想空間上に生成AIが中の人となったVtuberが生じれば、恋人がAIとなる人も現れるのは時間の問題だろう。 ゼペットのピノキオには妖精が、ピュグマリオンのガラテアにはアフロディーテが現れたが、果たして人間が恋するAIアバターとの間に子をなすことを現実化する存在は現れるであろうか。 「みぞの鏡」に入れ込んで衰弱せぬよう、遺伝子の継承者であり質量を持つ実体であることを忘れないようにしたい。
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