日本共産党100年理論と体験からの分析 の商品レビュー
このような本が出されること自体が、日本共産党への期待の表れだと思う。それぞれの個人的な考えだけでなく、客観的な状況も含めて書かれた非常に読み応えのある書であった。共産党自身の100年史も出るので併せて読むとなおさら面白いと思った。
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2022年7月15日に日本共産党は100周年を迎え、各種出版物が発行されている。その中でもひときわ重厚なのが、中北浩彌氏の「日本共産党『革命』を夢見た100年」であり、参考・引用文献の多彩さは、中公新書の真骨頂でもある。 本書は、中北宏彌氏の書籍を肯定的にとらえる立場で、4人...
2022年7月15日に日本共産党は100周年を迎え、各種出版物が発行されている。その中でもひときわ重厚なのが、中北浩彌氏の「日本共産党『革命』を夢見た100年」であり、参考・引用文献の多彩さは、中公新書の真骨頂でもある。 本書は、中北宏彌氏の書籍を肯定的にとらえる立場で、4人の著者が日本共産党の理論と自身がかかわった実体験を通じて、今後の日本共産党にエールを送る立場で評論する。また、4人の著者は中北浩彌氏の書籍を元に意見交換を重ね、各氏が体験した時代毎に分筆している。日本共産党員として活動し、除名処分を受けた実体験を元に評論する有田芳生氏。結党から戦前の地下活動、戦後の50年問題を乗りこえて躍進した日本共産党を評論する森田成也氏。宮本顕治路線と高度経済成長期、文化的公共圏で党勢拡大を評論した木下ちがや氏。戦後日本の平和運動のなかの日本共産党の実践を評論した梶原渉氏。 日本共産党の課題も指摘しつつ、今後の日本共産党の役割や課題を建設的に指摘した書籍として、興味深く読み進めた。なお、2023年1月19日には、あけび書房から「希望の日本共産党 期待をこめた提案」が出版予定となっており、有田芳生氏、中北浩彌氏、内田樹氏ら11名の著書が出版される予定であり、こちらも新年早々楽しみな1刷となっている。
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