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祝宴 の商品レビュー

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14件のお客様レビュー

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2023/01/31

日本、中国、台湾、3つの国で生きる家族の物語。 主人公の明虎は3つの国を行き来するビジネスマン。 両親は大陸から台湾に渡ってきて、台湾に古くからいる人々の中で様々な困難の中で生きてきた。 明虎の娘瑜瑜と喜喜は日本で育った。 瑜瑜は日本の学校には馴染めず日本人以外は不正常と言って学...

日本、中国、台湾、3つの国で生きる家族の物語。 主人公の明虎は3つの国を行き来するビジネスマン。 両親は大陸から台湾に渡ってきて、台湾に古くからいる人々の中で様々な困難の中で生きてきた。 明虎の娘瑜瑜と喜喜は日本で育った。 瑜瑜は日本の学校には馴染めず日本人以外は不正常と言って学校へ行かなくなってしまう。 そして妹喜喜の結婚式で同性の恋人がいることを告げる。 そのことを感情的に受け入れられない明虎。 理解しようとする中で両親の苦労や自分自身のことにも思いを馳せる。 瑜瑜が言った不正常と言う言葉、正常ではない、周りとは違う状況、というのがこの家族の底に流れていて、その中で一生懸命生きてきたのだろうと思った。 唯一、喜喜だけは日本の社会に適応し、今の日本の若い世代そのもののように感じた。 激動の世代を生きてきた明虎が家族とともに小籠包の食卓を囲む最後の場面に何故かホッとした。

Posted byブクログ

2023/01/29

女性をとりまくいろいろのことを、書いてこられた作家さんだけど老齢?の男性目線で書かれたのは初めてなんじゃないかと思う。 日本人が知らないといけない歴史はまだまだあるし、世界中のひとが考えないといけない生きづらさは、そこここに転がっている…

Posted byブクログ

2023/01/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

単純に娘を受け入れるか否かという話ではなく、人間味を感じる父の複雑な心境の描写は、とても興味深かった。 自分は娘の良き理解者という立場であり続けたいと思いつつ自信を無くし、娘を避ける明虎。 また、固定観念も相手を理解しようとする明虎の邪魔をする。 「年頃になると異性と結婚して家族を持ち、我が子を育てることが人生」といった価値観の社会の中で生きてきた明虎。固定観念が強すぎると、足枷にもなるということをまざまざと感じた。 ー 娘が「正常」でない。家族でそう感じているのは自分だけのようであり、自分の気持ちを誰とも分かち合えない。ー 同性が好きだと告白する娘にはもちろん苦労があっただろうが、告白をされる側にも葛藤が生まれ得るということを教えてもらった。大切に思う人を、もちろん受け入れてあげたい「けれど」、複雑な気持ちを抱くこともまたあり得るのだと。

Posted byブクログ

2022/12/25

初めて台湾人著者の本を読みました。 内容は主人公の家族の話だったのですが、すごい心温まる、家族思いの人できっとこの人に限らず、台湾の文化として染み付いてるんだろうなと感じました。 また海外著者の本を読んでみたいです^_^

Posted byブクログ