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消滅危機世界遺産 ヴィジュアル版 の商品レビュー

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2023/07/10

冒頭、ほぼ中東の反政府組織や「俺たち至上主義」勢力による破壊が続き、どこのなにだか分からなくなる錯覚に陥る。 ISやシリアのアサド政権が、自分たちの国や地域(本人たちなりに認識する地域)の現存する遺跡、遺構などに「なんの感情ももっていない」ということもそうだが、そういった遺跡の...

冒頭、ほぼ中東の反政府組織や「俺たち至上主義」勢力による破壊が続き、どこのなにだか分からなくなる錯覚に陥る。 ISやシリアのアサド政権が、自分たちの国や地域(本人たちなりに認識する地域)の現存する遺跡、遺構などに「なんの感情ももっていない」ということもそうだが、そういった遺跡のあるエリアに住む人の無関心や“現在進行形の困窮”、“目の前の生活”が、「人類の歴史」や「連綿と続く人類の軌跡」は尊く、守っていかなければならない大切なものだという部外者の理想よりもずっと自分事で、たとえ国際的な機関が危機だ!覆水盆になんとやらだ!と叫んだところで、なんの力も持たないのだなと思わされた。 また、守っていかねばのスタンスで、実は破壊や略奪になっているケースや、良好ではない愛好者のまったく自己中心的な偏愛なども危機を加速させる。 「関心を持つが、破壊には加担せず、地域の生活も脅かさない」というミラクルを実現するのは、いまの人間には期待できないように思われてならない。

Posted byブクログ

2023/01/27

クリアな写真で遺跡の現状が現れます。文章は詳しいのですが、ちょっと回りくどい感じで全文読み通すのはなかなかむずかしい。写真をぱらぱらとみました。 〇破壊:バーミヤン、ハサンケイフ、古代都市アレッポ  やはりバーミヤンののっぺらぼうとなった空疎の岩は痛ましい。偶像崇拝禁止とはいえ...

クリアな写真で遺跡の現状が現れます。文章は詳しいのですが、ちょっと回りくどい感じで全文読み通すのはなかなかむずかしい。写真をぱらぱらとみました。 〇破壊:バーミヤン、ハサンケイフ、古代都市アレッポ  やはりバーミヤンののっぺらぼうとなった空疎の岩は痛ましい。偶像崇拝禁止とはいえ・・ 〇略奪:ジャムのミナレット、新アッシリアの首都ニルムド、コルサバード、ニネヴェ、パルミラ、メス・アイナク  「パルミラ遺跡」  これらはシリア地域。シリア内戦でISに破壊された痛々しい写真が。パルミラの「ベル神殿」が見開きで(2021.2月の写真)。残った柱の下には大きく砕けた石がごろごろ。  「ニネヴェ遺跡」  中東での考古学の幕開けは、ある意味で考古学そのものの幕開けでもあった。発掘によりアッシリアの歴代王朝の様子が明らかになった。アガサ・クリスティの夫マックス・マローワンのニネヴェ遺跡の発掘調査が解明の最大決め手となった。 〇都市化:チンチェロ、ギザの墓地遺跡、レプティス・マグナ、パチャカマク 〇過度の修復:ブハラ 〇観光の大衆化:アンコール、マチュ・ピチュ 〇放置:フリストフ王のシタデルとサン・スーシ宮殿、カルタゴ、ハイデラバード、ナスカの地上絵 〇気候変動:デロス島、メロエ島、ナン・ドマール 〇希望への道:ヴェネツィア、ポンペイ 2022.11.30第1刷 図書館

Posted byブクログ