トーキングブルースをつくった男 の商品レビュー
古舘伊知郎に思い入れは皆無だし、どちらかと言うと苦手な部類に入る人物なのですが、アトロク2『ブック・ライフ・トーク』での玉袋筋太郎による本書紹介があまりにも素晴らしくて。才能の有無に関わらず、どの人もその人なりのブルースを奏で得る。
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お姉さんが亡くなった頃までの初期のトーキングブルース、そしてその前身のミュージカルショー(「古舘 A GOGO」というタイトルはこの本を読んで思い出しました)を見ている者としては、舞台裏を知ることができて興味深かったです。 現在の状況も正直に書いてありました。 あと、思ったのは...
お姉さんが亡くなった頃までの初期のトーキングブルース、そしてその前身のミュージカルショー(「古舘 A GOGO」というタイトルはこの本を読んで思い出しました)を見ている者としては、舞台裏を知ることができて興味深かったです。 現在の状況も正直に書いてありました。 あと、思ったのは、人間関係の濃密さ。芸能プロダクションというのは人間を商品としているところだというのが私の認識ですが、その商品を売りだすために感情も含めてがっちりと作り上げて守るのが周辺の人の役割なのだなと痛感しました。
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古舘伊知郎さんといえば、 臨場感のある実況中継をするアナウンサー。 「報道ステーション」をはじめとしたニュースキャスター。 さらにトーク番組や紅白歌合戦の総合司会など、 名司会者というイメージが強いのではないでしょうか。 そんな古舘さんが、『トーキングブルース』という トーク...
古舘伊知郎さんといえば、 臨場感のある実況中継をするアナウンサー。 「報道ステーション」をはじめとしたニュースキャスター。 さらにトーク番組や紅白歌合戦の総合司会など、 名司会者というイメージが強いのではないでしょうか。 そんな古舘さんが、『トーキングブルース』という トークイベントを30年以上に渡り開催している。 トーキングブルースとは、トークでブルースを奏でること。 人は哀しみがあるから喜びがあり、怒りがあるから笑いがある。 つまり、人の哀しい性を一人語りで表現するイベントだそう。 本書には、トーキングブルースのことだけでなく、 テレビ全盛の時代に、局アナからいかにして名司会者の座まで登りつめたのか。 芸能界という大海原を、なぜ登りつめるこことができたのか。 そこには、説得力のある話とは何か? 相手のキャラクターを引き出すにはどうしたらいいか? 言葉の空間認識能力とは何か? など ビジネスマンにすぐにでも使えるスキルが散りばめられていると感じた。 まさに、この1冊で古舘さんの人生から得られるノウハウが得ることができる! さらに、古舘さんの6歳年上の姉、恵美子さんのお話は惹き込まれ、生きるとは何か考えさせられた。 恵美子さんは37歳で胃がんを発症し、42歳で死去している。 「第五章 姉の死をこえて」もぜひとも熟読いただきたい。ここにもブルースを感じる。 激動な時代を生き抜くためのノウハウが満載だ。 古舘さんのファンはもとより、ビジネスマンにこそ読んで欲しい名著です!
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『トーキングブルースをつくった男』とは、それを立案した男(佐藤孝)、それを演じた男(古舘伊知郎)、その2人を出会わせた男(腰山一生)の3人であり、この3人を軸とした芸能プロダクションの設立からこれまでのドキュメントだ。登場する証言者はみな様々な苦しみや哀しみや痛みを抱えながら生き...
『トーキングブルースをつくった男』とは、それを立案した男(佐藤孝)、それを演じた男(古舘伊知郎)、その2人を出会わせた男(腰山一生)の3人であり、この3人を軸とした芸能プロダクションの設立からこれまでのドキュメントだ。登場する証言者はみな様々な苦しみや哀しみや痛みを抱えながら生き、出会わせた男(腰山)や周りの大切な人を亡くしながらも必死に芸能界で勝負し続けた。時に不条理なほどに哀しみが渦巻く人間社会で誰もが自分なりのブルースを抱える中、演じる男(古舘)は声が出る限りブルースを奏で続け、立案者(佐藤)は最後までそれを見届けるのであろう。その思いを読了までにしっかりと汲んでしまった文章は、随所に溢れ出る興奮が仕掛けられていて、大変に満足した。
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