オイディプス症候群 の商品レビュー
とにかく長い。 衒学的な作品なのでそれを楽しめるかどうかで評価が分かれるんじゃないかな。 凄いボリューム。 読み通せればそれなりに満足感もある。 興味深く読むには哲学の素地が多少なりともないと厳しいかもしれない。 哲学を知るきっかけになるかは微妙なところ。読むのに必要な前提は低く...
とにかく長い。 衒学的な作品なのでそれを楽しめるかどうかで評価が分かれるんじゃないかな。 凄いボリューム。 読み通せればそれなりに満足感もある。 興味深く読むには哲学の素地が多少なりともないと厳しいかもしれない。 哲学を知るきっかけになるかは微妙なところ。読むのに必要な前提は低くはないと思う。
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クローズドサークルの館もの。冒頭、島の地形図やら屋敷の平面図やらがズラズラと並ぶのを見て、顔面筋肉を崩壊させてしまうミステリファンは少なくあるまい。肝心のトリックはこの物量に相応しく、大量の仕掛けが込み入った形で投入されている。ただ、驚天動地的な大ネタはなく、手掛かりの多くがびっ...
クローズドサークルの館もの。冒頭、島の地形図やら屋敷の平面図やらがズラズラと並ぶのを見て、顔面筋肉を崩壊させてしまうミステリファンは少なくあるまい。肝心のトリックはこの物量に相応しく、大量の仕掛けが込み入った形で投入されている。ただ、驚天動地的な大ネタはなく、手掛かりの多くがびっくりするくらいあからさまに提示されているので、このページ数と果てしなく続くポストモダン風味の哲学談義に集中力が途切れない読者なら、そこそこ真相にたどり着けそうな感じ。迂生は途中で謎を解く気が失せてしまいましたけどね(^▽^)。 あと、初期の長編ではひたすら鼻持ちならない奴だった駆が、かなり丸くなった印象。出番そのものが少ないのは、作者さんも思うところがあるのか。それでも彼の意味不明な言動の、その意味が解る瞬間がいちばんミステリとして美味しいのは事実かなと思う。
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