行職員のための地域金融×サステナブルファイナンス入門 の商品レビュー
行職員のための 地域金融×サステナブルファイナンス入門 著:五味田匡功、 若狹清史 サステナブルファイナンスとは、地球上で大きな課題となっている環境問題や社会問題を解決し、持続可能な社会を実現するために、投資や融資などの金融面を通じた支援を行う手法を意味する。 サステナブルフ...
行職員のための 地域金融×サステナブルファイナンス入門 著:五味田匡功、 若狹清史 サステナブルファイナンスとは、地球上で大きな課題となっている環境問題や社会問題を解決し、持続可能な社会を実現するために、投資や融資などの金融面を通じた支援を行う手法を意味する。 サステナブルファイナンスは、地域金融機関において、この数年、積極的に推進され始めている。今後、金融機関の取引における様々な条件として、「サステナブルな経営につながるか」という視点に重点が置かれることになる。 個々の行員が経営者の意識改革から具体的なソリューションの提案、資金的な支援に至るまで大きな役割を求められる。また同時に企業の変革に主体的な役割を演じることができる立場にもある。対話によって企業の課題を引き出す一般的な事業性評価からさらに一歩進んで、課題解決までを担う積極的な関係づくりが必要である。 本書の構成は以下の3章から構成されている。 ①サステナブルファイナンスを学ぼう ②サステナブルファイナンスの用語整理 ③金融機関職員ができること SDGsと同様、サステナブルファイナンスにおいても欧州の方が進んでおり、多くの概念や取組等においても欧州から学び参考にしている。しかし、日本と欧州における環境も違い、そのまま取り入れることは困難であり、日本独自の向き合い方と取り組み方を模索していくしかない。 まだまだ法的な整備も途上であり、何から対応していくかは、見え切っていないものの、行職員の一人一人が興味を持ち、大きなテーマとして受け入れて、時にはお客様・地域をリードしていく強く深い想いを持つことも必要となる。 漠然として取り組みづらい側面もあり、具体例や組織としても職員に対しても段階的に情報を提供すると共に自走できるまでは行動ベースでの指示等を行うと共にそれに対しての評価やフィードバック、そして組織としての現場の情報収集を図る中で組織としての取組みのレベルアップを図り続ける必要がある。 まだまだ浸透していない分野だからこそ、先駆者的な動きから得られるものや貢献できることも大きい。
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