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戦争の世界史 の商品レビュー

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2023/07/24

西洋中心ではないグローバルな視点で書かれたミネルヴァ世界史シリーズの1冊目。同シリーズの「人権の世界史」がよかったので、こちらも読んでみた。 数千年の西洋・東洋の戦争史で200ページちょっとというのはいかにも概論という感じだが、大きな戦争について具体的にそのプロセスを書くわけで...

西洋中心ではないグローバルな視点で書かれたミネルヴァ世界史シリーズの1冊目。同シリーズの「人権の世界史」がよかったので、こちらも読んでみた。 数千年の西洋・東洋の戦争史で200ページちょっとというのはいかにも概論という感じだが、大きな戦争について具体的にそのプロセスを書くわけでなく、時代ごとの戦争の特徴について、切り口を揃えながら、整理してくれるのでわかりやすいだけでなく、さまざまなコンセプトが伝わってくる。 記述は戦争というか、戦闘的なところにフォーカスされていて、もうすこし経済、社会的なコンテクストのなかで書いて欲しい感じはしたものの、ここは一つの割り切りとして、ある意味清々しい感じをもった。 著者は、軍事技術の進歩、つまり新しい兵器などの登場が戦争の在り方を変えていく、そしてそれが社会に影響を与えていくという側面を強調している。 もちろん、そのあたりは相互の関係であると思うのだが、ある意味、新鮮な視点であった。あと、女性と戦争との関係などについても、なるほど感があった。 ものすごく新しいことが書いてあるわけではないのだが、整理の仕方が明確で頭の整理が進んだ。

Posted byブクログ

2023/02/08

人類の歴史と戦争(内紛を含む)は切っても切り離せない。 人類が辿って来た歴史は、そのまま戦争の歴史と言っても 過言ではないだろう。 本書は、紹介文にある通り、過去2500年の間に起きた戦争の うち、戦争のありようを変えた7つの時代の戦いを取り上げて いる。 それぞれの章内で「...

人類の歴史と戦争(内紛を含む)は切っても切り離せない。 人類が辿って来た歴史は、そのまま戦争の歴史と言っても 過言ではないだろう。 本書は、紹介文にある通り、過去2500年の間に起きた戦争の うち、戦争のありようを変えた7つの時代の戦いを取り上げて いる。 それぞれの章内で「兵士」・「武器・兵器」・「戦闘」・「遺産」を 解説し、それに絡めて政治や文化の面から、各戦争を紐解いている。 各々の戦争については独立して幾多の書籍が出版されており、 それらをじっくり読むのもいいが、こうやって通史として読むと 文明が進むにしたがって、戦争がいかにして変容したかが分かり やすい。 また、このようなテーマの書籍だと西洋の戦争が主体になることが 多いのだが、本書では日本や中国、モンゴルといった地域も扱って いるのが嬉しい。 そうなんだよね、戦争が文明を変えたり、文明が戦争を変えたりし ながら、現在に至っているんだよね。 肉弾戦が主体だった古代の兵士たちは、ボタン一つで敵を殲滅させる ことになるなんて思いもよらなかったろうね。 本書では取り上げられていないが、ドローンの出現は暗殺を容易に したし、私たちがその恩恵にあずかっているインターネットだって、 戦争の為に開発されたのだものね。 本書は「ミネルヴァ世界史<翻訳>ライブラリー」の第一弾のよう。 既に3巻まで発行されているので、他の巻も読んでみたくなった。

Posted byブクログ