藤原道長 の商品レビュー
「権謀術数に長け、対立者を追い落とした」「摂関政治の頂点」のような、独裁的な権力を保持した…といったイメージが先行する道長の政権だが、こうして体系的に彼の生涯・政治・仏教・文化を眺めると「独裁的」とはちがうな、と思ったり。 陣定や除目などの、平安中期の政治の進め方も学べ、何より...
「権謀術数に長け、対立者を追い落とした」「摂関政治の頂点」のような、独裁的な権力を保持した…といったイメージが先行する道長の政権だが、こうして体系的に彼の生涯・政治・仏教・文化を眺めると「独裁的」とはちがうな、と思ったり。 陣定や除目などの、平安中期の政治の進め方も学べ、何より(ページ数も少ないので)手っ取り早くこの時代のイメージ、近年までの学説、当時に関する記述(栄花物語、紫式部日記、御堂関白記、小右記など)の性格を掴めるお得な一冊で、わたしはこれのおかげで今年の大河をより楽しく観られている(どういう展開に脚本を持っていくのかの予想が捗る)ところです。
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