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十二月の辞書 の商品レビュー

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9件のお客様レビュー

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2023/12/18

登場人物たちの“ジャマくさい”会話と作者の“ジャマくさい”表現を、ニコニコしながら読み進めました。 描かれるのは、“悪い人”が一人もいない、それぞれがそれぞれの立ち位置でそれぞれの愛の形を探すラブストーリー…。 各章内の♯と♭の人称と時制の使い分けも丁寧でした。

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2023/11/29

ぶっ通しで深夜に読了しました。15年前の「約束」から新し「約束」に昇華する物語に感動しました。私のこれまでの人生で果たせなかった約束の数々を思い浮かべてしまいました。佐伯さん可愛い!

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2023/06/22

相変わらずの複雑な構成ながら、ストーリーが柔らかいぶん、焦らずゆったりと読める。 登場人物たちも、みな思慮深い。 とても心休まる書でした。 『グリフォンズ・ガーデン』『プラネタリウムの外側』を近いうちに再読しよう。

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2023/05/27

早瀬さんの作品は大体好みど真ん中。 「基本、恋愛小説は読めない」と思ってたけど、読めないわけではなくて、好きと思える恋愛小説の的が小さいだけなんだな。 初恋とか元カノに幻想を抱きがちな多くの男のその幻想を少し現実にしてくれる気がするこの感じが好き。

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2023/04/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

北海道大学でAI研究をしている主人公の南雲が、小さな書庫の家に隠された父が描いた絵を探す恋愛ミステリー。南雲は昔の恋人から依頼を受けて、彼女と彼女の親族の複雑な事情を知らされていく。南雲も仕事で悩んでいるが、厳しい女性上司、謎の女性教授や、一緒に絵を探す後輩の女子大学生から影響を受けながら依頼に応える。 主人公たちの魅力的な会話に難しいAI用語や哲学も出てくる。 元恋人への南雲の想いや父親の娘への想いなどを通じて、彼女は何処か救われるのではないかと思った。 最後、南雲にも気持ちの変化が訪れた。 とても美しい恋愛小説だった。

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2023/01/28

一応ミステリなのかな? 理工系出身の作者によるこの手の蘊蓄ものは多くて、森博嗣とか伊予原新など十分に面白いんだけど、この作品の本筋の展開をぶった斬って語られる蘊蓄のくどさは本を投げ出したくなるレベル。これを楽しめるかどうかが評価の分かれ目だと思う。 謎の答えが知りたくて最後まで...

一応ミステリなのかな? 理工系出身の作者によるこの手の蘊蓄ものは多くて、森博嗣とか伊予原新など十分に面白いんだけど、この作品の本筋の展開をぶった斬って語られる蘊蓄のくどさは本を投げ出したくなるレベル。これを楽しめるかどうかが評価の分かれ目だと思う。 謎の答えが知りたくて最後まで読んだのに、肝心の謎もおじいさんにそんなことができるのか?という非現実的な結末でなんだかな〜な展開。 ナガトだかナガサワだかいう農学部の教授の国家機密とかいう秘密も結局何だったん?だし、主人公のこじれた恋愛感情や研究者としての鬱屈もなんだか暗い印象で読後もスッキリしない。シリーズものらしいから前作を読めばその辺がスッキリするのかもしれないけど。 「未必のマクベス」は良かったのにな〜

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2023/01/21

良い恋愛小説を読んだなぁと思う、しみじみとした読後感。 肖像画を探している。無い。どこ?難しい。 深島桜との圧迫面談で一気にわかる事が増え面白くなる。会話が研ぎ澄まされていた。 「学校には運命の人が待っている。」伏線がすごい。不登校のアドバイス。1人好きな人を見つけてその人だけを...

良い恋愛小説を読んだなぁと思う、しみじみとした読後感。 肖像画を探している。無い。どこ?難しい。 深島桜との圧迫面談で一気にわかる事が増え面白くなる。会話が研ぎ澄まされていた。 「学校には運命の人が待っている。」伏線がすごい。不登校のアドバイス。1人好きな人を見つけてその人だけを見ているというこのエピソード好き。 どうして人は合理的に行動しないのだろう?なぜ心にもない言葉が口から出てしまったのか?を考えるのが南雲さんの仕事。 調べたくなる語彙がたくさん出てきて、 ゆっくりゆっくり文字を辿るように読んだ。 良かった。 登場人物がみんな印象的。 映画化されそう。 素敵な話だった。

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2023/01/16

北海道の大学の研究者南雲は、昔の彼女栗山(現在は売れっ子イラストレーター)から15年ぶりに電話を受ける。彼女の実の父親が死んだ、彼が残した彼女の絵を、彼が残した家の中から探して欲しいとの依頼をされる。 面白い箇所も多いけれど、ひっかかる表現が多く、読むのに時間がかかってしまった...

北海道の大学の研究者南雲は、昔の彼女栗山(現在は売れっ子イラストレーター)から15年ぶりに電話を受ける。彼女の実の父親が死んだ、彼が残した彼女の絵を、彼が残した家の中から探して欲しいとの依頼をされる。 面白い箇所も多いけれど、ひっかかる表現が多く、読むのに時間がかかってしまった。様々な蘊蓄がありそれは良いのだけれど、絵を隠す動機や、その絵を本人に見せようとしない動機など、人間の心理にあまりリアリティを感じられなかった。

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2022/12/13

Amazonの紹介より 恋の記憶と本が織りなす傑作恋愛ミステリー AI研究者の南雲薫は、15年ぶりに、元恋人からの電話を受ける。彼女は“リセ”の名で活躍する人気イラストレータになっていた。銀行の頭取だった父親が亡くなり、私生児の彼女に遺されたのは、函館にある一軒の家。その家にあ...

Amazonの紹介より 恋の記憶と本が織りなす傑作恋愛ミステリー AI研究者の南雲薫は、15年ぶりに、元恋人からの電話を受ける。彼女は“リセ”の名で活躍する人気イラストレータになっていた。銀行の頭取だった父親が亡くなり、私生児の彼女に遺されたのは、函館にある一軒の家。その家にあるはずの、父が描いた彼女のポートレイトを見つけてほしいと南雲は依頼される。現地に赴くと、そこはアトリエではなく“書庫”だった。南雲は学生の佐伯とともに絵を探し始める。 綺麗に終われなかった恋の記憶と幾千の本が織りなす、切なくも驚きに満ちた恋愛ミステリー。 『未必のマクベス』著者による傑作長編! 大学内で聞くような難しい言葉の連続でしたが、表現が美しく、しっとりとした世界観にいるかのようでした。 個人的には、表現がわかりづらく、なかなか頭の中で想像しにくかったのですが、独特だなという印象はありました。 もう少し言葉を噛み砕いてもよかったのかなとも思いました。 これはミステリー⁉︎といった疑問はあったのですが、大きな括りとしてはミステリーかと思います。 良い意味で派手さというものはなく、むしろモノクロな風景を見ているかのような切なく静かで、言葉では表現できない色んな要素があって、不思議な感覚でした。 絵はどこにあるのか?この作品での1番のテーマでしたが、正直複雑すぎる印象でした。もっとシンプルにズバッと表現してほしかったのですが、早瀬だからこそ表現できる描写・アイデアとも解釈できるので、より「大人」な小説を読みたい方には読んでいただきたいです。

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