コミカライズ魂 の商品レビュー
何やら大上段に振りかぶったようなタイトルだが、内容は誠実な自伝(なぜこのタイトルになったかは最後まで読むとわかる仕掛けだ)。仮面ライダーなどのテレビ番組の漫画化やゲームセンターあらしで有名なすがやみつるが自らの半生を「コミカライズ」に焦点を当てながら書いた本だ。作画にとどまらず原...
何やら大上段に振りかぶったようなタイトルだが、内容は誠実な自伝(なぜこのタイトルになったかは最後まで読むとわかる仕掛けだ)。仮面ライダーなどのテレビ番組の漫画化やゲームセンターあらしで有名なすがやみつるが自らの半生を「コミカライズ」に焦点を当てながら書いた本だ。作画にとどまらず原作を書いたり小説を出したり、大学で教壇に上ったりするほどの氏なので、この本もとても上手く書かれており楽しく読むことができた。師匠である石ノ森章太郎や当時の仲間内だけでなく、石川賢の変身忍者嵐や村枝賢一の仮面ライダーにも筆が及ぶし、ゲームセンターあらしは初回のブロック崩しをリアルタイムで読んだ身なので、懐かしさも相まって全篇満喫いたしました。
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巻末のコミカライズ作品一覧と、自身の記憶を対照すると、すがやみつる作品と意識して読んでいた作品はないように思える。むしろ読んでいない可能性もある。ストロンガーを読んだ記憶があるのだが、冒険王を読んでいた覚えがない。読んでいたとはっきり言えるのはテレビマガジンとテレビランドなのだが、なんにせよ四歳か五歳の頃のこと、忘却の彼方。 コミカライズ作品について漠然と感じていたことは本書によって肯定された。考えていたよりは企画ものとしての体を成していたようであるが、公式作品と言い張れるほどのものではない、と。 個人的には『ラジコン探偵団』や『ゲームセンターあらし』の誕生秘話めいた話を知れたことが嬉しい。 特に『ラジコン探偵団』からはたくさんの「お土産」をもらったことを思い出させてくれた。当時は手が出なかったにせよ、エレクトロニクスや工作ということに興味をむけてくれた。 一方で、キカイダーというタイトルが駄洒落発であったことは知りたくなかった。企画時の名称は『ゼロダイバー』だったという。『キカイダー』という名前だったから「ピノキオは人間になれてほんとうにしあわせだったのでしょうか」という結末とマッチすると思うのだが、思い出を汚された気分。駄洒落発であろうと察していても、はっきり言われなければ思い込みで済むというもの。過去話にはご用心。 追記: 駄洒落というのは石森プロ(当時)にいた若手漫画家らの印象だとのこと。
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個人的には中学までマンガ読ませない家庭で育ったので、ほんとはドンピシャな世代のはずなんだけど、歴史っぽく読んだ。
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すがやみつるのコミカライズ漫画家時代を振り返る回顧録。 すがやみつるというと「ゲームセンターあらし」の印象が強いだろうが、個人的には「冒険王」で連載していた「仮面ライダー」シリーズのコミカライズの印象が強い。当時は石森版の「仮面ライダー」は読んでおらずというか存在自体知らず、「仮...
すがやみつるのコミカライズ漫画家時代を振り返る回顧録。 すがやみつるというと「ゲームセンターあらし」の印象が強いだろうが、個人的には「冒険王」で連載していた「仮面ライダー」シリーズのコミカライズの印象が強い。当時は石森版の「仮面ライダー」は読んでおらずというか存在自体知らず、「仮面ライダー」の漫画=すがやみつるという印象だった。 しきりに絵が下手と出てくるけれど、絵が下手という印象はまったくなくてむしろ巧い漫画家という印象だったなぁ、少なくとも同時期に冒険王で永井豪作品のコミカライズをよくやっていた桜多吾作も当然読んでいたけど名前を意識したのはもっと後になってからだったけど、すがやみつるという名前と絵は子供心に固有のものとして意識していた。(まぁ、「マジンガーZ」は当時永井豪の方を読んでいたという所為かもしれんが)
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「ゲームセンターあらし」の作者の、すがやみつる氏の自叙伝的な本。すがや氏は、仮面ライダーなどの主に石ノ森章太郎作品のコミカライズを長年担当していたという。ジブリの鈴木プロデューサーなども登場して興味深い。コミカライズ漫画というニッチ分野の歴史がわかる。
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子供の頃読んでいた「テレビランド」「テレビマガジン」などはコミカライズ作品が多かったのでその舞台裏を知ることが出来てとても面白かった。 ちなみにすがやみつる先生のコミカライズではなくオリジナル作品「ゲームセンターあらし」は子供の頃、夢中で読んでました。
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