魔女 の商品レビュー

モナ・ショレ(著者),いぶきけい(訳者)

2024/12/08

フェミニズムに関する知識が浅い、というかほぼ無い私には率直に結構読み辛い本でした。女性が受けてきた不利益や奪われたものの大きさと、その歴史についてはふむふむと思いながら(というか権力を持った男って昔から今まで本当に変わらず、害しかないなと絶望的な気持ちになって)読んだけど、横文字の登場人物やら作品やらはほぼ知らないものだったので、無知でごめんなさい…と思うしかなかった。先日読んだ本がサブカル的な話だったのに対し、この本でいう「魔女」というのはスピリチュアルな話とは何ら関係なく、ただ博識で、男性の権威を脅かす存在だったがために迫害されてきた女性の話。
中でも結婚に関する話の中に出てきた、「いつからうまくいかなくなったのだろう？が問題なのではなく、うまくいったことがあっただろうかということだ」という部分には、自分の経験と重ねても納得しかなくて思わずメモしてしまった。日本が女性差別に関して特に遅れていると思っていたけど、割と世界でもやっぱりあんまり差別解消というのは進んでいないんだな、根強いんだなという事実には落ち込むけど、いつか権力の座からジジイどもを引きずり降ろして十字に吊るし上げ焼き殺せる日が来ることを、私ら心から待ち望んでいます。