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憐憫 の商品レビュー

2.9

57件のお客様レビュー

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2023/07/10

この人の小説に出てくる男に会いたくてつい手に取ってしまう。 テンションが高くなくて、なんだかカサカサしてて、掴みどころがなくて、色素が薄め、身体の厚みがなく、肩や関節は角張って男の色気を感じる骨格…(無意識に自分の好みも上乗せして思い浮かべているかもしれないが)またこの本でも会う...

この人の小説に出てくる男に会いたくてつい手に取ってしまう。 テンションが高くなくて、なんだかカサカサしてて、掴みどころがなくて、色素が薄め、身体の厚みがなく、肩や関節は角張って男の色気を感じる骨格…(無意識に自分の好みも上乗せして思い浮かべているかもしれないが)またこの本でも会うことができた。 悪く言ってしまえばストーリーとか、伝えたいことは二の次で、会いたいから読む。 するすると読んでしまえるし、時折、泣きそうになるフレーズや忘れられないシーンにも出会えるから私は島本理生氏の小説が好きだ。 柏木さんにそれこそ憐憫の情を覚えてしまった。最後の「大切にしたのに」というセリフが辛かったな。

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2023/07/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

子供時代に親からの愛を十分に貰えず、不安定な情緒が抑えきれない主人公。 そこが彼女の魅力であり、また欠点でもある。 同じく他者とうまく付き合えなさそうな人と不倫。 自分に似たところがあって不倫相手を愛することで、自分のつらい過去を慰めていたのかな。 自分の仕事がうまく行ったときに別れることになるのだけど、その時の主人公の感情があまり感じられなかったのが残念。

Posted byブクログ

2023/06/27

島本理生さん一つ一つの言葉、表現は好きだし、呼んでる手が止まらなくなる。 けど結局のところ何なのか。イマイチつかめなかった。

Posted byブクログ

2023/06/27

物語の中の描写や台詞がきれいだったけど、二人の関係性は何で惹かれ合っていたのかはよくわからないままだった。タイトルの「憐憫」や彼の中に自分を見るような表現から、子ども時代で時間を止められていることへの共通点を感じている?

Posted byブクログ

2023/06/24

今作は、子役時代に金銭的に搾取する親や親戚を持つ主人公。今までの作品で良くあった精神的に肉体的に搾取される主人公から傾向が変わってきた。 相変わらず自分には島本理生さん作品の言葉から刺さるものがある。 --- 「断られる恐れがない女っていうのは、相手の中からも断るっていう想定...

今作は、子役時代に金銭的に搾取する親や親戚を持つ主人公。今までの作品で良くあった精神的に肉体的に搾取される主人公から傾向が変わってきた。 相変わらず自分には島本理生さん作品の言葉から刺さるものがある。 --- 「断られる恐れがない女っていうのは、相手の中からも断るっていう想定を消し去ってしまうのかもしれないな」 --- 「だけど家族が壊れたのは、自分のせいだと思わなかったのかな」 今度は彼は即答した。 「俺だったら、思わないですね。人は生きたいようにしか生きられない。壊したい人たちが、それぞれに壊した。それだけです」

Posted byブクログ

2023/06/13

ちょっと、理解に苦しむところが 自分を理解してくれる人、なかなかいない そんな人が現れたら でも、この人で良いのかな

Posted byブクログ

2023/05/23

何が正しいのか。正しい選択をしても後悔する。似た者同士惹かれ合っているのに結ばれる事のないもどかしさ。沙良が柏木に「居なくならないで」と放った言葉に対し、「それはわかりません。人間ですから」が辛かった。

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2023/05/02

お互いの立場、感情、深くのめり込まないようで、深い別の視点からの自分の感情と葛藤。 切なくて面白かった。

Posted byブクログ

2023/04/18

ただの恋愛感情でなく、それは憐憫という感情からなのか、沙良と柏木の関係はどこか現実から離れたところにあるよう。二人の世界と生々しい業界が描かれ 危うさとバランスが取れている感じ。これはまた違う時に読んだら新しい感想を抱きそう。

Posted byブクログ

2023/04/16

モヤモヤとした感じがずっと続いて最後までモヤモヤして終わった感が強い。子役からの女優業、テレビ局に勤める夫、満たされない日々に出会った無味無臭的な男性。いわゆる不倫小説なのだが、結局何が言いたかったのかなという気持ちが最後まで残ってしまった。

Posted byブクログ