歌舞伎の解剖図鑑 最新版 の商品レビュー
これ、ゼッタイ歌舞伎座の売店で販売されてる。だって歌舞伎見たくなってきたから。 歌舞伎の様式美や鑑賞方法・役者名鑑にオススメ演目と色鮮やかに解説されていて、読んでいるうちに実際の動きを確かめたくなった。(約10年前に歌舞伎デビュー(?)して以来)未だにノリで鑑賞している自分がそう...
これ、ゼッタイ歌舞伎座の売店で販売されてる。だって歌舞伎見たくなってきたから。 歌舞伎の様式美や鑑賞方法・役者名鑑にオススメ演目と色鮮やかに解説されていて、読んでいるうちに実際の動きを確かめたくなった。(約10年前に歌舞伎デビュー(?)して以来)未だにノリで鑑賞している自分がそう感じるのだから、初心者の方だと尚更気がはやるに違いない。 但しぶっ通しだとダレてくるので、キリの良いところで区切りながら読むことを僭越ながらおすすめする。鑑賞経験同様、急がば回れだ。 ノリで鑑賞することが邪道みたいに書いたが、著者曰くノリで楽しむことも大事らしい。 今でも「よく分からないままの鑑賞で良いのかな」と悩むことがあるが、大切なのはストーリーを追うことではなく「基本設定の理解」だそう。 それに全てが分からずとも「役者の演技のノリ」も重要ポイントだったりするから(その証拠に押さえておきたいビジュアル的なポイントに結構ページが割かれていた) 、見た目から入るのもあながち悪くなさそう。 料金設定まで解説してくれているのも嬉しい。 自分の中では「歌舞伎を観に行く=ご褒美」なのでよく花道沿いの席を取るが、三階席だと約4,000〜6,000円。観たい演目だけを1,000〜2,000円で鑑賞できるオプションもあるみたいで、意外とオープンなのがよく分かる。 歌舞伎衣装の人々が観客席から伝える鑑賞方法のページ(映画本編の前に流れる映画鑑賞マナーの動画を思い出した笑)は、歌舞伎以外の舞台でも通用する箇所もあって勉強になった。 歌舞伎といえば、女人禁制。 ご存じ出雲阿国が発端だが、のちに風紀上の理由から女性の出演が禁止になった。女性による歌舞伎も一度は観てみたいなーと個人的に思うが、やっぱり色々とハードなんだと思い知らされる…。 女形の主役級だと衣装の重量が最大30キロほどに達し、基本姿勢も中腰気味。さらに男性が演じることで、現実的ではない「いい色気の按配」が出来上がる…。 客は「お芝居」を観にきているから舞台にまで日常を持ち込んではいけない…ってことであれば、女人禁制も納得かな。 長年の疑問もクリアになった。 源平合戦や足利時代が舞台の古典物なのに、衣装はほとんど江戸時代のもの。平家の貴公子が寿司屋に匿われていたりと、設定もめちゃくちゃ。眼福なのは変わりないんだけど、この「なんでもあり」がずっと引っかかっていた。 これもまた歴史が絡んでいて、当時の幕府政権に睨まれないよう敢えて昔話のallフィクションにした。実際の事件をベースにしていても別のストーリーを作ったりして、結果的に「なんでもあり」が継承されていったようだ。(スーパー歌舞伎なんかが説得力ある) 後半になると、いよいよ観たい演目も出てくるのではないだろうか。 自分は『籠釣瓶花街酔醒』と『京人形』で、前者は吉原ナンバー1の花魁とあばた顔商人との悲恋劇、後者は女形が京人形に扮する舞踊物である。(箱から出る演出がバービー人形みたいで気になっている笑) チケットを入手できた暁には、また本書にお世話になっちゃおかな。
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歌舞伎の基本が詰まっている初心者向けの本。 イラストが多く、名場面の役名、大雑把なストーリー、その役が当たり役だった役者名なども簡潔に記されており、わかりやすい。 一つの物語に派生する演目が多々あるのが、興味深かった。 歌舞伎役者の家系図、名優、近年活躍している役者なども、網...
歌舞伎の基本が詰まっている初心者向けの本。 イラストが多く、名場面の役名、大雑把なストーリー、その役が当たり役だった役者名なども簡潔に記されており、わかりやすい。 一つの物語に派生する演目が多々あるのが、興味深かった。 歌舞伎役者の家系図、名優、近年活躍している役者なども、網羅されているが、デフォルメされすぎて、どの役者かよく分からないので、そこは写真があっても良かったように思う。
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