ひと目でわかる 哲学のしくみとはたらき図鑑 の商品レビュー
哲学と図鑑?!ありえない取り合わせに、ものすごく期待してページを開きました。確かに、ものすごくわかりやすく、ものすごく丁寧に、哲学の歴史と領域を、説明してくれる本です。ただ、ものすごく広範囲なので、読了までものすごく時間がかかってしまいました。絵画や音楽の歴史のように、どこまでも...
哲学と図鑑?!ありえない取り合わせに、ものすごく期待してページを開きました。確かに、ものすごくわかりやすく、ものすごく丁寧に、哲学の歴史と領域を、説明してくれる本です。ただ、ものすごく広範囲なので、読了までものすごく時間がかかってしまいました。絵画や音楽の歴史のように、どこまでも遡れ、どこまでも拡がりのある世界で、例えば、千葉雅也「現代思想史入門」で感じた世界は人類の悶々からすれば一瞬だし、また哲学と隣接しているように思える物理学の進化もものすごく直線的に思えてしまいました。ただ、人間が「考え続けた」ことが、最終章に論理学を置かれて、考えることの数式化みたいなことで終わっているのが印象的でした。そう、最近、話題のChatGPTのような「考える」風のAIの登場とシンクロして、実は人間の「哲学する」という行為が、大きな変曲点を迎えているのではないか?という感慨です。そういうことを考えるためにも、この図鑑を読んだことで、自分の「考える」能力も活性化すればいいのですが、読了直後の今はアップアップです。そういえば今日の日経新聞の1面は「AI進化 人類の真価問う」という見出しでした。記事の結びはデカルトの「方法的懐疑」が持ち出され、変化に対応する思考力と書かれていて…溜息。
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図書館の新着コーナーで手に取った。 特にヘーゲルとマルクスの説明が簡潔でわかりやすく気に入った。他の哲人たちについても要点がよくまとめられている。 じっくり読むというよりも「あのひとはどんなことを言っていたんだっけ」というくらいに活用するのがいい。
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