カズオ・イシグロを読む の商品レビュー

三村尚央(著者)

2023/04/20

カズオイシグロの作品は、油断せず考えながら何度も読み返してスルメのように味わっていかないともったいないと再確認した。
こんなにも対比が張り巡らされているんだなと。

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こういう本や研究の類いは読みたいようで読みたくない。
知ってしまったあとでは素直に読めなくなる。

内容によっては「それは考え過ぎじゃ？」と思える例もある。
批評とか研究は話半分に受け取って「ま、そういう見方もあるよね」くらいにしとかないと固定観念が大きくなり読み手側の可能性が小さくなってしまう気がする。

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エヴァンゲリオンをはじめとする作品に対してファンや批評家達があーでもないこーでもないと盛り上がり社会現象にもなった時、最終的に庵野秀明をつっつきまくった。

で、こんなことを言った。言ってしまった。

「うるせーなそんなこと考えてねーよ、たかがアニメなんだよ」

こんなことを言っちゃうところ、やっぱり宮崎駿と似ている。

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「僕が書いた本の一部がどこかの学校の国語の試験の問題にでたの。で解答を見たらびっくり。俺はそんなこといいたかったんじゃねえよって内容が答えなの。なんだろうねって思うよね」
by養老孟司