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徳川家康という人 の商品レビュー

3.9

10件のお客様レビュー

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2024/02/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 「どうする家康」ロスです。賛否両論ありましたが、素晴らしい最終回でした。本書は大河ドラマを見る前の予習として読むのに丁度いいかなと思いました。文章も読みやすいです。大河ドラマ後だと内容的に少し物足りない感がありました。  ドラマと異なる点で驚いたのは酒井忠次。「えびすくい」で殿を支えていたと思っていたら、築山殿と信康事件で家康から嫌われていたとは…。後は家康の戦で采配が輝いたのは「小牧・長久手の戦い」のみ。本書で目新しいと感じたのがこの2点のエピソード。  私たちは信長や秀吉にはなれない。しかし家康にはなれるかもしれない。我慢し続けた日本一の凡人。今年は徳川家康にはまりました。読み納めも殿でした。  ドラマ最終回の回想は「ゴッドファーザーPART2」のラストシーンを思わせてくれました。死に際では人は人生で一番楽しかったときを想い出すのかもしれない。それは家族や友人みんなが集まる楽しい食事につきる。山田洋次の「息子」もそうだったなぁ。正月前にしみじみ思います。

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2023/07/07

「あなたも家康にならなれるかも」 このフレーズに惹かれた。 本書は、信長・秀吉と比較しながら家康という人物像に迫っている。そのため、初心者でも非常に内容が掴みやすかった。 いくつかの説を提示しつつ、本郷先生が有力だと思う説を提示されており、考察が深まる内容になっている。 家...

「あなたも家康にならなれるかも」 このフレーズに惹かれた。 本書は、信長・秀吉と比較しながら家康という人物像に迫っている。そのため、初心者でも非常に内容が掴みやすかった。 いくつかの説を提示しつつ、本郷先生が有力だと思う説を提示されており、考察が深まる内容になっている。 家康の人物像についての言われは色々聞くが、実際はどんな人物なのか非常に興味があったので、本書を読んで自分の中の家康という人物がすこし色をつけてきた気がする。 専門的な知識はないが、生い立ちや出陣した戦など、家康についてざっくり知っていれば十分に楽しめると思う。

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2023/06/26

著者なりの徳川家康の人物像が論じられている。天才的なところはなかったが、我慢強く努力を積み重ねたと評している。

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2023/06/01

思い起こせば数十年前、突如、今のこの私と同じように徳川家康もかつて生きていたんだと、何か真実でも悟ったかのように、大げさでなく雷に打たれたように、生身の人間として生きていた「徳川家康」という人を、ありありと「体感」しました。何がきっかけだったのかは覚えていないのですが、えも言われ...

思い起こせば数十年前、突如、今のこの私と同じように徳川家康もかつて生きていたんだと、何か真実でも悟ったかのように、大げさでなく雷に打たれたように、生身の人間として生きていた「徳川家康」という人を、ありありと「体感」しました。何がきっかけだったのかは覚えていないのですが、えも言われぬ不思議な体験で、ものすごく衝撃を受けました。 それ以来、歴史というものがすべて他人事とは思えなくなり、もしかしたら私も体験していたはずのことだったのかもしれないと思うようになりました。この体験から、ぐんと歴史に興味が湧くようになり、歴史好きになったのです。 そんな、ある意味私の人生を変えたとも言える、徳川家康という人についてのこの本、今年(2023年)のNHK大河ドラマの主人公が家康さんだということで昨年秋に発売されました。 日本人なら知らない人はいないであろう人ですが、当時としてはかなり長生きされたおかげで、その全人生をたどれる本がなかなかない。家康の人生のうちのどこかの数十年を切り取って、いくつかの出来事に沿って描かれた作品が多い。山岡荘八の『徳川家康』が全26巻で、家康さんの全生涯をたどれそうだけど、気軽に手を出せるものではないので、家康の全体像が一冊でわかる本はないかなぁ、と思っていたところに、この本が目の前に現れました。 本書の著者である本郷先生はよくテレビに出演されるので、お顔も声も話し方も存じ上げています。この本では、語りかけるような文体で、ほぼ口語といってもいい表現で書かれているので読みやすく、本郷先生のお話を直接聞かせていただいているようでした。 生きざま、家臣団、軍事、政治・経済、外交、人間、と6つの視点から家康さんのことが語られます。はじめに略年表や地図があるのもうれしい。信長や秀吉との比較、他の時代に生きた人々や出来事との比較、また現代との比較もあり、楽しく読めました。家康さんの全体像をざっと把握するのには良い入門書だと思います。 それにしても司馬遼太郎ってやっぱりすごいんですね。歴史学者も認める考察の深さ。司馬遼太郎作品を読むのがさらに楽しみになりました。 あと、山岡荘八の『徳川家康』全26巻も、やっぱりいつか読みたいな。

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2023/02/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

新説が盛り込まれていたので、楽しめた。厭離穢土と江戸の話はおもしろかった。ドラマや小説などで、家康をよく知っているという人にも楽しめます。

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2023/02/26

織田信長、豊臣秀吉の真似はできないが、徳川家康の真似ならできる!? 私が関西出身ということもあり、個人的にはあまり好きな歴事上の人物ではないのですが、天下統一を果たしたのはこの人です。真似できることが少しでもあるのなら、是非真似してみましょう。そんな視点で読んでみました。 彼の処...

織田信長、豊臣秀吉の真似はできないが、徳川家康の真似ならできる!? 私が関西出身ということもあり、個人的にはあまり好きな歴事上の人物ではないのですが、天下統一を果たしたのはこの人です。真似できることが少しでもあるのなら、是非真似してみましょう。そんな視点で読んでみました。 彼の処世術は、現代のサラリーマンにも十分に活用できるでしょう。

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2023/02/23

なるほど今までとはちょっと違う視点で家康について書かれています。読みやすく解りやすかった。家康に人気が無いのは、信長や秀吉のように飛び抜けた個性が無く平凡だったからなのかも?しかし、勉強熱心だし長生きしたから江戸幕府を開くことができた。信玄、信長、秀吉から潰されていた可能性も十分...

なるほど今までとはちょっと違う視点で家康について書かれています。読みやすく解りやすかった。家康に人気が無いのは、信長や秀吉のように飛び抜けた個性が無く平凡だったからなのかも?しかし、勉強熱心だし長生きしたから江戸幕府を開くことができた。信玄、信長、秀吉から潰されていた可能性も十分にあった。それが歴史の面白さかな?

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2023/01/22

平凡な我々は信長や秀吉にはなれないが、家康にはなれるかもしれないというコンセプトで、家康にはたいした才能はなかったが、努力と我慢の人であったということを論証する内容でちょと逆張り的発想。所謂、注目されるための「新説」も概ね否定する姿勢。 家康も死後に色々と神格化された部分もあるの...

平凡な我々は信長や秀吉にはなれないが、家康にはなれるかもしれないというコンセプトで、家康にはたいした才能はなかったが、努力と我慢の人であったということを論証する内容でちょと逆張り的発想。所謂、注目されるための「新説」も概ね否定する姿勢。 家康も死後に色々と神格化された部分もあるのだろうが、一応実証主義的に「たいしたことはない」と言われると、そうかなとも思えてしまうある意味興味深い内容。ただし、努力と我慢と続けるのもひとつの才能であるとも言えるのかもしれないが。

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2023/01/12

何気なく紐解き始めると「停められない…」というような調子になって、ドンドン読み進めて素早く読了に至った。非常に興味深かった。 「徳川家康」と言えば、「誰でも名前位は知っている」と言ってしまっても差し支えない存在かもしれない。数多の小説や映像作品の劇中人物としても登場している。それ...

何気なく紐解き始めると「停められない…」というような調子になって、ドンドン読み進めて素早く読了に至った。非常に興味深かった。 「徳川家康」と言えば、「誰でも名前位は知っている」と言ってしまっても差し支えない存在かもしれない。数多の小説や映像作品の劇中人物としても登場している。それ故に色々なイメージにも彩られている。更に言えば、江戸幕府の“創業者”ということで色々と「持ち上げられた」というような側面も在って、それ故のイメージも強いのかもしれない。 本書はその「イメージ」の徳川家康や関連する諸事項に関して、史料を読み解きながら歴史を説くまたは考えるという立場で、時代状況や類似要素等を顧慮しながら「実像」を考えてみようとする内容である。こういうように要約すると小難しそうな感じだが、断じてそうではない。様々な史料にも通じた、博学で話し好きな方の御話しに耳を傾けるような調子で、ドンドン読み進められる一冊だ。適度に話題も拡がっていて、その辺もなかなかに愉しい。 本書は「生き様」、「家臣団」、「軍事」、「政治経済」、「外交」(外国とのことも在るが、他の大名との関係等)というような角度で家康の事績、行動、直面した状況等の「実像」考え、その「人物」ということで纏めるというように展開している。 徳川家康が生きた戦国時代の末期から江戸幕府が成立して行く時代と言えば、「天下統一」という動きが在って、織田信長や豊臣秀吉という人達が大きな存在感を示しながら時代を駆けた。或る意味で「天才」というようなモノを見せた織田信長や豊臣秀吉に対し、徳川家康は「平凡」であったかもしれないというのが、本書では一貫している。 その他方、地道な努力を重ね続け、苦しい状況の中を耐え続け、危急の時に何とか生き延びる術を身に付けるようなことに執心し、年配になって以降も学問を貴ぶというような面が在ったという徳川家康の「実像」が説かれる。更にそういう「実像」から、徳川家康の「哲学」や「精神」というようなモノが滲むとしている。 徳川家康が「平凡」としても、「一国の永い歴史の中で何人登場するのか?!多分、指折り数えられるような程度…」という次元に稀有な「天才」と評するべきかもしれない、少し年長な人達と比較したような場合のことであろう。徳川家康も「それでも傑出している」と言っても差し支えないのであろうと、本書を読了した後に思った。稀有な天才というようなタイプではなくとも、何か抜きん出て行くというようなことも在り得る筈である。 更に本書を読んで気付かされるのは、「江戸時代の武士の価値観」というのか、「武家社会の中での武士達の生き様」というようなことで「漠然と抱くイメージ」のようなモノが、実は「“江戸時代”の様相が長く続く中で形成されて来た」というようなことだ。徳川家康の時代には少し違ったようである。 本書は「誰でも名前位は知っている」と言ってしまっても差し支えないような史上の人物の「実像?」ということで豊富な話題を提供しながら、普通の人でも至る、見出す可能性が在るような「哲学」や「精神」というようなモノが「在るのかもしれない?」と問い掛けてくれている。 非常に愉しい一冊なので、広く御薦めしたい。

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2022/11/20

『三河雑兵心得』を楽しむ奥行きが増えればと読んだ。信長、秀吉との比較はもちろん、関東に幕府を開いたということで鎌倉との対比も興味深い。本書ではやや冗長な言い回しも見られたが、いつもどおり判りやすい説明だった。

Posted byブクログ