認知症と相続 長寿社会の難問解決 家族信託はこう使え の商品レビュー
人生100年時代老後の心配事は自分自身や配偶者の健康。認知症を疑われると口座凍結。家族でさえ手出しができなく成る。 さらなる心配は自分の死後の配偶者の生活と相続問題である。 相続で揉めるほどの財産は残せないと思っていても、都市部では自宅の土地が結構な資産になっている事も良くある。...
人生100年時代老後の心配事は自分自身や配偶者の健康。認知症を疑われると口座凍結。家族でさえ手出しができなく成る。 さらなる心配は自分の死後の配偶者の生活と相続問題である。 相続で揉めるほどの財産は残せないと思っていても、都市部では自宅の土地が結構な資産になっている事も良くある。法定相続割合通りに分けようとしても残された配偶者の住まいとして現金化することもできない。 認知症などで意思能力が著しく低下した人を守る制度として、法律は成年後見制度と家族信託の制度を整備している。 本書では、自分自身の意思能力が低下した時や、自分の死後に残された配偶者や知的障害者等自分が守ってきた家族を支える手段として家族信託をどう使うのかということと、家族信託が相続の対策にも使えることを教えてくれる。 自分が認知症となった時の対策であっても、死んだあとの相続対策であっても、先ずは自分の財産を総ざらえし、家族で良く話し合い全員で納得することである。そうすれば、わざわざ家族信託というような専門家を交えないとできないような手段を採らなくて乗り切れる方法はある。本書では信託、後見制度を使わなくてももしもの時に家族が代理できる方法を先ずは指南してくれる。(第2部) 本書の特徴は家族信託を使う家族の事例、後見制度を使った方が良い家族の事例をいくつかのケースをあげて紹介してくれている所にある。(第1部) 特徴その2は家族信託が相続対策にも有効である事を、こちらもいくつかのケースをあげて紹介してくれていることである。 高齢となり認知症が入った場合の対策も相続対策も、親がまだしっかりしているうちに家族でよく話し合って取り決めるのがベストである。その時に先ずは本書を手にとって見ることをお奨めする。
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