玉藻前アンソロジー 生之巻 の商品レビュー
前巻「殺之巻」とはまた違ったバリエーションの話が収録されていて面白い。 「絵本玉藻譚」には「封神演義」のキャラクターも多数登場。源頼政についても鵺退治のエピソードが語られるだけでなく、それがストーリーに絡む形で取り入れられている。 「絵本増補 玉藻前旭袂」は、天竺→殷と順序が逆に...
前巻「殺之巻」とはまた違ったバリエーションの話が収録されていて面白い。 「絵本玉藻譚」には「封神演義」のキャラクターも多数登場。源頼政についても鵺退治のエピソードが語られるだけでなく、それがストーリーに絡む形で取り入れられている。 「絵本増補 玉藻前旭袂」は、天竺→殷と順序が逆になっている。また、獅子王の剣という新たなアイテムも登場し、剣を巡る悲劇的なストーリーが新たに盛り込まれている。 「狐川今殺生石」は喜連川(きつれがわ)の由来・狐川から話が始まり、三浦介・上総介の子孫に復讐しようとする玉藻前の子孫の狐達が登場。 巻末のエッセイ「中世の玉藻の性格」も興味深く、玉藻前を通し、犬追物・弓・中世の仏教感について記述されている。
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