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宇宙を解くパズル の商品レビュー

3.7

11件のお客様レビュー

  1. 5つ

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  2. 4つ

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2024/06/20

ちょっとしたパズルを解くことで、最先端の物理学や数学に通ずる発想を感じてもらおうという本。前提知識がなくても解けるようなひらめき重視の問題から、数学的でやや難しい解き方を必要とする問題もあり、頭の体操としては面白い。ただし、全体的に解説が不親切である。パズルの解説は分かりづらいも...

ちょっとしたパズルを解くことで、最先端の物理学や数学に通ずる発想を感じてもらおうという本。前提知識がなくても解けるようなひらめき重視の問題から、数学的でやや難しい解き方を必要とする問題もあり、頭の体操としては面白い。ただし、全体的に解説が不親切である。パズルの解説は分かりづらいものがいくつかあり、その問題については「そういうものなのか」と受け入れるしかなかった。また、物理学や数学に関しては難しい単語が説明無しに用いられ、パズルで使われた考え方が結局どのように応用されているのかが、私には伝わらなかった。物理学や数学そのものを解説しようという趣旨の本ではないため、仕方ない部分もあるのだろうが、それにしても難解な表現が多いと感じた。 以下、印象に残ったパズル - 同じ量が入った緑のペンキと白のペンキの缶がある。緑のペンキ少量を白のペンキに移して混ぜた後、白のペンキがが入っていた缶から緑のペンキの缶に同量を戻したとき、2つのペンキはどちらが濃いか。 - 奇数人の人がいて、互いの距離が全て異なる。各人が自分から一番近い人を見張る時、少なくとも1人が見張られていないことを説明せよ。 - 長方形の枠の中に、2人プレーヤーが交互に重ならないようにコインを置いていき、最後に置くことができた方が勝ちとする。先手の必勝法とは。 - 100マス(5×20マス)の板チョコがあり、2人のプレーヤーが縦か横に1回ずつ割っていく。最後に割った方を勝ちとするとき、必勝法はあるか。

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2023/12/10

パズルも、宇宙理論が直感に反しているという話も面白いのだが、両者が有機的に結びついているかというと微妙な印象。もっとも当方の理解が追いついていないという可能性の方が高いという話も(苦笑)。

Posted byブクログ

2023/09/20

現代物理の最先端概念をパズルを通して、感じてもらおうという著作。 啓蒙本では、数式が使えない代わりに、喩えが使われることが多いが、本書はそれをパズルで代えようとしている。 数式的な対称性やネーターの定理など、原理は説明されているが、数学を用いずに説明しているため、しっかり理解...

現代物理の最先端概念をパズルを通して、感じてもらおうという著作。 啓蒙本では、数式が使えない代わりに、喩えが使われることが多いが、本書はそれをパズルで代えようとしている。 数式的な対称性やネーターの定理など、原理は説明されているが、数学を用いずに説明しているため、しっかり理解できたという感覚は得られないのではないか。 「学問に王道なし」ということをこの手の本を読む度に実感する。 本当に10年単位の回り道になるかも知れないが、専門書の学習を積み重ね、その峰に到達したときには計り知れない喜びがある。それなりの本にはそれなりの喜びしか伴わない。

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2023/08/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

抽象的な数学を具体的なパズルに落とし込んでくれるところはすごいよい ただ、なぜこの問題を考えることが必要なのか、という背景説明になると極端に難しいところが何箇所かある。 全体を理解するのは難しいが、「へーっ」と思うところはちょこちょこあるし、数ページごとに話が完結しているのでスキマ時間にちょっとずつ読むにはよい。

Posted byブクログ

2023/06/07

えーん、わからんよぉ〜。 宇宙を解くための何らかの方程式が載っているページは軒並み飛ばし読みした。 私は、自慢しちゃいけないけど、中学3年物理問題から高校物理まで、50点以上は取ったことがない(と、思う。もしかしたら40点以上かも)。物理がわからなくても生きていける。私の「直感」...

えーん、わからんよぉ〜。 宇宙を解くための何らかの方程式が載っているページは軒並み飛ばし読みした。 私は、自慢しちゃいけないけど、中学3年物理問題から高校物理まで、50点以上は取ったことがない(と、思う。もしかしたら40点以上かも)。物理がわからなくても生きていける。私の「直感」は正しかった。今の所。 でもKazuさんのレビューで、提出された問題が解けなかったことで紐解いた。「宇宙を解く」以前の水準。パズル問題だけ解こうとしたんだけど、その問題に行くまで、もうわからない。最初の方は多分やさしめの問題が載ってるんだと思う。 パズル4(因みに、1-3は好みが合わなくて飛ばした) 缶が2つあって、一方には緑のペンキが、もう一方には白のペンキが入っている。缶は同じ大きさで、入っているペンキの量も全く同じだとしよう。ここで緑のペンキを少量すくって、白の缶に入れる。次にその混ざったペンキの缶から同じ量をすくって、緑の缶に戻す。そこで問題。白の缶に入っている緑のペンキの濃度と、緑の缶に入っている白のペンキの濃度、どちらの方が高いか? 直感は、限りなく薄くなった緑ペンキから更に少し緑ペンキを緑缶に移すのだから、緑ペンキの濃度の方が薄いに決まっている。と告げていたが、回答見ると違っているのである。それでもう一度やり直した。 私は1/10の緑ペンキを白缶に入れて、10/11の濃度の白ペンキになると考えた。次に0.5/11緑ペンキと0.5/11の白ペンキの量を緑缶に移す。そうすると、白缶の白ペンキ濃度は10/11、緑缶の緑ペンキ濃度は10/11になる!!同じじゃん?どうして?おかしい!論理的に答えを導き出したのに、気持ちが追いつかない。みなさん、納豆じゃない、納得しました? この本を「借りた」のは、Kazuさんのレビュー問題(地球問題)を答えようとしたためである。それなのに、Kazuさんの答えと解説を読んでもさっぱりわからなかったためである。では、と152-154p解説を読んでみると‥‥さっぱりわからない(泣)。 コイントス問題も回答読んでもさっぱりわからない(泣)(パズル32だけは答を見て納得しました。こういうのは全く例外です)。世の中には、これらの問題を解ける人たちが確実に存在しているらしい。おそらく彼らは正しいのだろう。数学で証明されるのだから。私は物理学者の言うことは、素直に聞こうと思う。(原子力委員会の人たちは、ニセ学者なので聞かない) ただし、 社会問題は、専門家よりも素人の「直感」の方が正しい場合が多々起こっていることは想起せざるを得ない。ベトナム戦争当時、国際政治学の権威と、素人作家が討論して、歴史の結果は作家の方に軍配が上がったらしい。 何故だったのか、長くなるので割愛するが、それが、このブクログで、時々素人の私が政府のすることにイチャモンをつける根拠になっているのである。 追記 再度考えると、ペンキ問題は間違っていたので、直しました(最初は9.5/10と9.5/10と書いていた)。これは、本の解説ではなくて、私自身の解説なので本の信頼度とは関係ありません。直したけど、合っているか自信がない(泣)。

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2023/05/02

 パズル雑誌ニコリのおすすめ本コーナーに載っていたので知った。ハーバード大学の一年生向けに開講されてきた『物理学、数学、パズル』という講座が元になっている本とのことで、まー難しいことは予想できたし実際読んでみても難しすぎてお手上げなんだけど、でもなぜか一応目を通してみたいと思って...

 パズル雑誌ニコリのおすすめ本コーナーに載っていたので知った。ハーバード大学の一年生向けに開講されてきた『物理学、数学、パズル』という講座が元になっている本とのことで、まー難しいことは予想できたし実際読んでみても難しすぎてお手上げなんだけど、でもなぜか一応目を通してみたいと思ってしまう魅力がある。  なにが魅力かといったら、やっぱり宇宙と哲学のロマンですよ。SF好きの心も刺激される。もちろんそんな甘々な覚悟では歯が立たない。理解しようと思うことは早々に諦めて、匂いだけ嗅がせてくださいねという感じでふわーっと読んだのだが、書かれている言葉やフレーズにたまに私のロマンセンサーが反応することがあり、するとそこをきっかけに(著者の想定とはきっと重ならないと思われるような)怪しげな思索の旅が始まったりするのが楽しかった。  そんなわけなので、正直なところ星がいくつとか評価できるような読み方はしていないのだが、本国アメリカでの出版が二〇二〇年、日本語版が二〇二二年十月とまだまだ新しい本なので、最前線という点でも価値があるのではないだろうか(読んで意味がわかる人にとってはなおさら)。また、パズル(クイズといっても良い)を通して物理学や数学の考え方を知るというアプローチも面白い。パズルも私はほとんど解けなかったけど、子供のころもよく科学クイズ本を読んでいたなあ、なんてことも思い出した。その頃も、解かずに解答ページを読んで楽しんでいた。  我ながら、何を読んだかわからないくらい飛ばし読みしておいてよくこんな好意的なレビューが書けるものだと、非常に訝しい。数式も多いし、本当にわけわからん本だったのに、なぜか楽しい。  以下、備忘用に章名とちょこっとメモ。 ■対称性と保存則 ・対称性は不変性 ・連続対称性がひとつあるごとに、それに対応した保存則がひとつ必ず成り立っている(ネーターの定理、1918) ■対称性の破れ ・「利き手」も対称性の破れだとか。じゃあ日本文化のアシンメトリー主義は???なんつて ■単純で抽象的な数学のパワー ・問題に課された制約条件だけで解けるとか ・グラフで表すと正から負に移動していくから0を必ず通るとか ■直観に反する数学 ・数学者(厳密)物理学者(近似が好き)工学者(現実的)ジョーク ■物理的直観 ・物理的直観は磨ける ■直観に反する物理 ・「量子力学は直観に反する」やっぱり。 ・その手前の、アインシュタインまではいずれ理解したい…。 ■双対性 ・わからん。が、今アツいみたい。

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2023/04/06

ハーバード大学の1年生向けの講義で使っているテキストというので、難しいのだろうと覚悟して手に取ってみた。 確かに難しいが、いくつかやってみたところ、どの問題も考えることはできる。 こんなパズルの本が欲しかった。という内容で面白い。なので買った。 難しいと感じる理由の1つに、問題...

ハーバード大学の1年生向けの講義で使っているテキストというので、難しいのだろうと覚悟して手に取ってみた。 確かに難しいが、いくつかやってみたところ、どの問題も考えることはできる。 こんなパズルの本が欲しかった。という内容で面白い。なので買った。 難しいと感じる理由の1つに、問題自体の意味がわからないというのがある。 例えば、「半減期が1時間の放射性物質がある。3時間経過すると、この放射性物質はどれだけ崩壊するか。元々の全体量に対しての量を答えよ。」 みたいな問題だと、「半減期」「放射性物質」「崩壊」を知らないと考えようがなく、答えを見ても理解できないだろう。 本書のパズルは、問われている内容は分かり易く、それをどうやって解こうとしたのかの思考力を試される。 問題はこんな感じ。 【パズル28】 地球の赤道のまわりに、巨大なベルトをきつく巻いたとしよう。 そのベルトの長さを1m延ばす。 すると、ベルトは地表からどれだけ浮き上がるか? 下に紙を通せるか?ネズミがくぐれるか?高層ビルなら? 答えに数式も出てくるので、数学アレルギーの人には辛いかもしれないが、結果を知るだけでも楽しめる内容だ。 ちなみに、この問題の答えは、 ベルトを全方向に一様に持ち上げると、地表から16㎝になり猫でもくぐれる。 一か所だけ引っ張り上げた場合は、121mにもなり、自由の女神も通せる高さになる。 もうひとつ、紹介しておこう。 【パズル32】 2種類の薬(AとB)をそれぞれ一日1錠ずつ飲んでいるとする。 薬は見ただけでは区別できない。 ある日、1錠のAと2錠のBを、うっかり一緒にしてしまった。 この3錠を捨てずに、正しい用量を守って飲むには、どうすればいいだろうか? 答えは言いません。 (二日だと2錠ずつ飲んでいるということは…) (一日分は二日分の半分だから…) 本書と「はまると深い!数学クイズ」で、クイズ・パズル本を2冊常備することになった。 今年はこれらで脳みそに刺激を与えられそうです。

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2023/03/23

いかにも単純そうな題名から、とんでもなく難解な内容。分からないなりに読め解けられれば絶対面白い。と感じさせるのはさすがブルーバックス。

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2023/02/25

一見難しいパズルが、見方を変えることで簡単な問題に置き換えられる様を体験できる。パズルはすぐに覚えられる短いもので、本を閉じて他のことをしながらゆっくり考えることができる。自力で解けた時も楽しいし、より簡単に解ける解答を読むのも楽しい。発想の転換はどれも物理や数学で重宝されるもの...

一見難しいパズルが、見方を変えることで簡単な問題に置き換えられる様を体験できる。パズルはすぐに覚えられる短いもので、本を閉じて他のことをしながらゆっくり考えることができる。自力で解けた時も楽しいし、より簡単に解ける解答を読むのも楽しい。発想の転換はどれも物理や数学で重宝されるもので、その一端を知れるのもよき。

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2022/12/28

宇宙の仕組みを解明する手法のアナロジーとして、パズル問題が提示される。問題は取り組みやすくなるが、解法は簡単には思いつかない。解法は納得できるものと、理解できないものに2分される。 特に理解できない解法は、説明の丁寧さが欠けることが多く消化不良になる。 本書では双対性の概念が紹介...

宇宙の仕組みを解明する手法のアナロジーとして、パズル問題が提示される。問題は取り組みやすくなるが、解法は簡単には思いつかない。解法は納得できるものと、理解できないものに2分される。 特に理解できない解法は、説明の丁寧さが欠けることが多く消化不良になる。 本書では双対性の概念が紹介されている。どこから手を付けていいか皆目わからない、膨大な計算が必要そう、という複雑な問題を、この概念を使うことで単純化した問題に置き換えるアプローチは面白い。まえがきには「スイカの重さの99%が水分だったとします。1日置いたら水分が蒸発して、98%が水分になっていました。スイカ全体はどれだけ軽くなったでしょう?」という問題が書かれていて、巻末にはその答えがあり「全体の重さは半分になった」とあり、その説明がされています。シンプルに考えられることが、ヒラメキに繋がるヒントになるのかもしれない。

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