身の回りにあるノーベル賞がよくわかる本 の商品レビュー
世の中、これが誕生したから社会や生活が変わった!というもの認識できているだけでも身の回りに多くあるような気がする。最近の技術ではスマホやインターネットなど。どんな発明がノーベル賞に値するのか、そしてそれ程の技術なら、知らず知らずに生活を変えているはずだと、興味深く読む。 本書の...
世の中、これが誕生したから社会や生活が変わった!というもの認識できているだけでも身の回りに多くあるような気がする。最近の技術ではスマホやインターネットなど。どんな発明がノーベル賞に値するのか、そしてそれ程の技術なら、知らず知らずに生活を変えているはずだと、興味深く読む。 本書の良さは、技術的な説明が分かりやすい事。この点が白眉である。また、体系的かつ網羅的であり、更には「未解明、このジャンルならノーベル賞いけるかもよ」のオマケ付き。未来ある子供たちにも、その知識や科学の楽しさを伝える本だ。 どんなテーマが紹介されているか。ハーバーボッシュ法、人の血液型の発見、ペニシリンの発見、 DNAの形の解明、心電図の開発、臭いセンサーの仕組みの解明、X線の発見、放射線の発見、地球温暖化のモデルと予測、フラーレンの発見、リチウムイオン電池の発明などなど、書ききれない。 少しマニアックな局所的な抜き出しだが、メモ書きは以下のような内容。 ー 湯川秀樹は核戦争や核兵器がなくなることを望む科学者たちの国際会議、パグウォッシュ会議に参加していた。パグウォッシュ会議は、1995年にノーベル平和賞を受賞している。 ー 鉛筆の芯は、炭素の同素体で正式名称はグラファイト。同じように、炭素同素体でサッカーボール上の形をしたものをフラーレンと言う。 ー オワンクラゲと言うクラゲから、緑色の蛍光を発するタンパク質、緑色蛍光タンパク質を発見。発光タグとして使われ、病気や生命現象の理解に広く使われている。 ー パラジウムを触媒に使い、炭素同士を効率よく結合させる有機合成。パラジウム触媒クロスカップリング法に成功。この方法は、テレビ画面の液晶や医薬品等の生産にも使われている。 ー 電子顕微鏡は、解像度が高い一方を試料を電子や真空状態にさらす必要があり、生きている細胞を壊してしまうことが課題であった。1980年代、その課題を克服するクライオ電子顕微鏡が作られた ー リチウムイオン電池は、放電するときに負極のリチウムイオンが正極に移動する。充電するときには逆に電子が正極から負極に戻る。この移動により何度も充電が可能。 ー 分子には鏡写しの双子を持つものがあり、これを光学異性体と言う。光学異性体の見た目はそっくりだが、性質は異なる。例えばハッカ油から取れるメントールには12の光学異性体があるが、そのうちひんやりする香味を持つものは2種類だけ。
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あれも、これもノーベル賞のおかげ……!? 知ると日常がもっと楽しくなる“身の回りにあるノーベル賞” ダ・ヴィンチWeb 公開日:2022/10/29 https://ddnavi.com/review/1044083/a/ 2022/11/17 更新
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