旅する煉瓦 の商品レビュー
ヨーロッパと日本の煉瓦の建物を紹介。 イギリスでは1666年にロンドン大火と呼ばれる歴史的大火災が発生。ロンドンの建物がほとんど焼け落ち、その後木造建築が禁止され煉瓦造りと石造でロンドンが再建された。 オランダではそれより早く煉瓦造りの建物が発達し、アムステルダムやデルフトな...
ヨーロッパと日本の煉瓦の建物を紹介。 イギリスでは1666年にロンドン大火と呼ばれる歴史的大火災が発生。ロンドンの建物がほとんど焼け落ち、その後木造建築が禁止され煉瓦造りと石造でロンドンが再建された。 オランダではそれより早く煉瓦造りの建物が発達し、アムステルダムやデルフトなどでは16世紀末から17世紀にかけて建てられた煉瓦造りの建物が多く残っているという。 知っている建物では、リバプールのアルバート・ドッグが載っていた。これは1846年に巨大な倉庫が作られ、現在はリノベーションされている。外側ものっぺりときれいなのだが外側も積みなおされたのだろうか。 広島の原爆ドームもレンガ積みなのはこの本で初めて知った。写真やテレビでしか見たことがないのだが、上の丸い枠しか印象になかった。写真では目地が見える。もともとは構造躯体として隠れていたが、現在ではその積み方を確認できる、とある。原爆で外部が壊れたということか。 煉瓦の形は現在ホームセンターなどで売っているような細長い直方体が標準だが、それだけでなく「七五」(ずんぐり型)「半ます」(平面は正方形)「羊かん」(より細長い)など、いろいろな形があるのが分かった。 また積み方も様々な形式があるのが分かった。 2022.10.30第1刷 図書館
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「赤煉瓦」などと呼ばれ、日本でひろく親しまれる煉瓦造。だがその積み方として示される「オランダ積み」は、当のオランダではまったく行われていない。近世にオランダで確立した煉瓦積みは、実は日本ではほとんど見られないのだ。ほかにもよく耳にする「フランス積み」は、ヨーロッパにその言葉すらな...
「赤煉瓦」などと呼ばれ、日本でひろく親しまれる煉瓦造。だがその積み方として示される「オランダ積み」は、当のオランダではまったく行われていない。近世にオランダで確立した煉瓦積みは、実は日本ではほとんど見られないのだ。ほかにもよく耳にする「フランス積み」は、ヨーロッパにその言葉すらない。日本ではいまだ表層的な理解に留まる煉瓦造と煉瓦積みの、本来の美しさと技法を確かめる旅へ。 旅に出る前に――はじめに 海外編 旅の出発地、オランダ 煉瓦、北欧を巡る 大火で発展したイギリスの煉瓦積み オランダの影響濃いドイツ・中欧・ベルギー 石造の国の煉瓦、フランス・スペイン イタリア、北から南へ 煉瓦の故郷、ローマ 旅の途中に……煉瓦の積み方/煉瓦の積み方の呼称の間違い 日本編 日本の煉瓦黎明期 二〇世紀に入って 大正期 同志社大学――煉瓦積みの歴史を見る 辰野金吾と小口積み さまざまな煉瓦造 ハウステンボス――旅の終わりに 旅を終えて――あとがき
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