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天下大乱 の商品レビュー

4.5

15件のお客様レビュー

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2024/06/29

関ヶ原の戦いについて、秀吉の死去から大戦の終了までを描く。従来より、数多くの作家が何度となく記してきたテーマだけに、逆に難しいと思われるのだが、毛利輝元に焦点を当てる事で、またら新たなる視点での作品に仕上がっている。 確かに、官僚的で理詰めで考えている石田三成では、大将としてあま...

関ヶ原の戦いについて、秀吉の死去から大戦の終了までを描く。従来より、数多くの作家が何度となく記してきたテーマだけに、逆に難しいと思われるのだが、毛利輝元に焦点を当てる事で、またら新たなる視点での作品に仕上がっている。 確かに、官僚的で理詰めで考えている石田三成では、大将としてあまり説得力はない。やはり、西の雄である毛利の動向に、もう少し目を向けるべきであろう。

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2024/06/13

秀吉の死の前後から、関ヶ原の終結までの物語。秀吉から家康に権力が移行している流れ。それに抗おうとする西軍の諸将。どちらにつくか日和見を決め込む大名も少ない中、虚々実々の駆け引きが行われる。強いものが勝つわけでもないし、頭が良い人、誠実な人、忠義に溢れた人が生き残るわけでもない。駆...

秀吉の死の前後から、関ヶ原の終結までの物語。秀吉から家康に権力が移行している流れ。それに抗おうとする西軍の諸将。どちらにつくか日和見を決め込む大名も少ない中、虚々実々の駆け引きが行われる。強いものが勝つわけでもないし、頭が良い人、誠実な人、忠義に溢れた人が生き残るわけでもない。駆け引き、騙し合い、天下を取るのも、取った後も、人って本当に面倒ということがよくよくわかる。

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2024/03/31

面白かったです!話が進んでいく中、毛利輝元と、徳川家康の二人の視線から描かれた物語。どちらかと言うと毛利輝元側の視点の方が面白かったです。関ヶ原の戦いが始まる前が主に書かれていたけど、お互いに色々な仕掛けや作戦などを考えていて、やはり関ヶ原の戦いは他の戦いと違ってスケールが大きい...

面白かったです!話が進んでいく中、毛利輝元と、徳川家康の二人の視線から描かれた物語。どちらかと言うと毛利輝元側の視点の方が面白かったです。関ヶ原の戦いが始まる前が主に書かれていたけど、お互いに色々な仕掛けや作戦などを考えていて、やはり関ヶ原の戦いは他の戦いと違ってスケールが大きいんだと実感しました。【小5】

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2023/11/07

関ヶ原の戦いの全てが解る、決定版に間違い無しでした。家康は凡庸だったから天下人になれた、という考え方に深く共感してしまいました。輝元にも惹かれる所がありました。

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2023/09/03

関ヶ原の戦い前後を、家康目線、毛利目線で交互に語られる。後半はスピード感が増して一気に読んだ。信長は、家来を牛馬の如く扱い、挙句に家臣に反乱されて命を失った。秀吉は甘言を言う家来しか好まなかった。というような文が心に残る。家康には葉に絹着せぬやり取りをする家来があり、最後は家康が...

関ヶ原の戦い前後を、家康目線、毛利目線で交互に語られる。後半はスピード感が増して一気に読んだ。信長は、家来を牛馬の如く扱い、挙句に家臣に反乱されて命を失った。秀吉は甘言を言う家来しか好まなかった。というような文が心に残る。家康には葉に絹着せぬやり取りをする家来があり、最後は家康が決断したようだ。また読み返す時は、正信、広家に注目して読みたい。

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2023/07/01

天下大乱 伊東潤 大将が一つの城の攻め方や女たちの救出まで口を挟んでいては、大局に立って物事を判断する者が居なくなる。 戦略と戦術・作戦 物事には階層レイヤーがある 毛利元康 奮闘したが天下取りのリーダーではない 豊臣秀頼までのつなぎ 徳川家康は天下を取る決意・胆力がある 軍事力...

天下大乱 伊東潤 大将が一つの城の攻め方や女たちの救出まで口を挟んでいては、大局に立って物事を判断する者が居なくなる。 戦略と戦術・作戦 物事には階層レイヤーがある 毛利元康 奮闘したが天下取りのリーダーではない 豊臣秀頼までのつなぎ 徳川家康は天下を取る決意・胆力がある 軍事力の優位性は西軍にあっても、実際の実力はリーダー次第 リーダー不明では発揮できない 淀殿の弊害 女が国政・軍事に口を挟む 視野は狭い 結局、豊臣家を滅ぼした 秀頼8歳が年長なら? タイミングは待てなかったか この後、大阪冬の陣1614・夏の陣  結局、家康の策謀に嵌まる豊臣家 ただし当時「天下の構想」を持っていたのは家康のみ

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2023/06/07

本の雑誌が選ぶ、2022年度時代小説第2位 に挙がっていたため購入。 天下分け目の決戦までの輝元、家康の総大将 の心の動きや取り巻く知将たちとの交わりが、 テンポ良く場面ごとに繰り広げられていて、 何とも面白い。 これを機に他の伊東作品もチェックしたいと思った。

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2023/05/07

関ヶ原に至るまでの駆け引きを、徳川家康と毛利輝元の視点で描いた作品。 家康目線や石田三成目線の小説はあまた存在しますが、毛利輝元は珍しいですよね。一応西軍の総大将なのですが…。 作中の「戦は戦う前に勝敗を決してなければならぬ」という家康の言葉が印象的でした。そして毛利家臣の吉川広...

関ヶ原に至るまでの駆け引きを、徳川家康と毛利輝元の視点で描いた作品。 家康目線や石田三成目線の小説はあまた存在しますが、毛利輝元は珍しいですよね。一応西軍の総大将なのですが…。 作中の「戦は戦う前に勝敗を決してなければならぬ」という家康の言葉が印象的でした。そして毛利家臣の吉川広家が本多正信ばりに頭がきれっきれなところも面白かったです。 この本についてツイートしたら、伊東潤先生ご本人が引用ツイートしてくださって感激しました。

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2023/03/09

関ケ原の戦いで終わる本作品、多くの最新研究書から アップデートしている内容(選択はあるが)を、読破 済みのアタクシにとっては「サザエさん」を読むがの 如くスイスイと3日かけて読んだ つい、乃至政彦・高橋陽介先生の本や渡邊大門先生の 本を横に置いて読んだので時間がかかったのとドレの...

関ケ原の戦いで終わる本作品、多くの最新研究書から アップデートしている内容(選択はあるが)を、読破 済みのアタクシにとっては「サザエさん」を読むがの 如くスイスイと3日かけて読んだ つい、乃至政彦・高橋陽介先生の本や渡邊大門先生の 本を横に置いて読んだので時間がかかったのとドレの 内容か曖昧になったものの、淀君と奉行たち大阪方の 「両張り」が原因で秀頼の命令や出馬が無かった等が 新鮮だったのと、毛利輝元の行動の謎が、家中の統制 が古き国衆集合体故の鈍重さがの一面も加味する必要 があると気づく作品だった・・・毛利主体の行動は素 早く、受け身の時は合理的には見えない (=この部分 は現代の政治的パワーゲームと同じで、アチコチ忖度 するものだから合理的視点から見ると落第政策ばかり になっている現代にも見られる)

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2023/02/23

関ヶ原に至る流れや登場人物それぞれの立場などがすごく分かりやすく書かれていて、これまでいまいち理解できていなかったものがストンと腑に落ちた。 それにしてもこの物語では人間という生き物の性とその悲しさ愚かしさが描かれ、多くの教訓が示されているように思う。

Posted byブクログ