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すばらしい失敗 の商品レビュー

3.9

8件のお客様レビュー

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2024/05/12

数独って不思議なパズルです。 9マスの中にひとつずつ数字を入れて 同じものが列・行に入らないようにする それだけのルールなのに 難しいものは本当に難しい〜。 この本は、その数独を広めた 出版社ニコリの社長の一代記で 社史のようなものでもありますね。 人を楽しませるには 自分が...

数独って不思議なパズルです。 9マスの中にひとつずつ数字を入れて 同じものが列・行に入らないようにする それだけのルールなのに 難しいものは本当に難しい〜。 この本は、その数独を広めた 出版社ニコリの社長の一代記で 社史のようなものでもありますね。 人を楽しませるには 自分がまず楽しまなくちゃってことかな。 いろいろとおもしろいことを 考え出す人だったんだ。

Posted byブクログ

2023/03/20

私がニコリに出会って30年あまり、ということは鍛治真起さんを知ってからも30年余りである。ここ最近は「数独の父」というのが鍛治さんのキャッチフレーズなんだろうけど、私の知っていた鍛治さんはニコリ誌上で管を巻いているよくわからないおじさんであり、でも単に管を巻いているだけでなくどう...

私がニコリに出会って30年あまり、ということは鍛治真起さんを知ってからも30年余りである。ここ最近は「数独の父」というのが鍛治さんのキャッチフレーズなんだろうけど、私の知っていた鍛治さんはニコリ誌上で管を巻いているよくわからないおじさんであり、でも単に管を巻いているだけでなくどうも会社の偉い人のようなので、ニコリがこんな変な雑誌なの(全力で褒めている)はこのおじさんのせいなんだろうなとなんとなく思っていた。 今回、この本を読むことで、その漠然とした理解をまとめてクリアにできてたいへん満足した。鍛治さんの人生は破天荒すぎて、若人に参考にしてほしいとかはなかなか思えないレベルである。それに実際こんな人がそばにいたり上司だったり夫だったりすると本当に大変そうでもある。しかしそれをも上回る人間力とか実行力とかがすごすぎて、もし近くにいて巻き込まれたらそれはきっと大変だけど楽しいものだったのであろう。 役に立つ立たないではなく、楽しいか楽しくないかでいうと間違いなく楽しい。ニコリも、鍛治さんも、この本も、そういうものであった。

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2023/01/28

今年の1月4日に購読新聞に載っていた数独にチャレンジして、その面白さにはまってしまった。 数独に関する何か情報がないかと図書館の蔵書を探すと、この本がヒットした。 過去に数独ブームがあったことさえ知らずに生きてきたが、この本は数独の歴史も含めて、数独やパズル雑誌の創始者でもある鍛...

今年の1月4日に購読新聞に載っていた数独にチャレンジして、その面白さにはまってしまった。 数独に関する何か情報がないかと図書館の蔵書を探すと、この本がヒットした。 過去に数独ブームがあったことさえ知らずに生きてきたが、この本は数独の歴史も含めて、数独やパズル雑誌の創始者でもある鍛冶真起氏の人間力を魅力的に表現してあり、興味深く読んだ。 数独のレベルはやっと中級ぐらいになったが、先日話をした93歳の知人も数独をやっており、彼女も中級ぐらいと言っていた。いくつになっても遊べる数独はますます興味深い。

Posted byブクログ

2023/01/24

写真を見れば なんとなく つかめてくるお人柄通り 趣味の延長に近いような 会社を立ち上げ それを軌道に乗せる力というのは やはり 独特の魅力をもった方ですね 沢山の人に愛されたからこそ 作った雑誌も愛され 読者が雑誌を育てるという なかなか 稀有なものを生み出すまで 魅力ある...

写真を見れば なんとなく つかめてくるお人柄通り 趣味の延長に近いような 会社を立ち上げ それを軌道に乗せる力というのは やはり 独特の魅力をもった方ですね 沢山の人に愛されたからこそ 作った雑誌も愛され 読者が雑誌を育てるという なかなか 稀有なものを生み出すまで 魅力ある人の 光と影の部分を 余すことなく書かれていると思います

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2023/01/05

数独の父・鍜治真起氏の評伝。 飄々としたその生涯が、生前親しかった人たちの言葉から浮かび上がってくる。 「日常と非日常の間を生きる」感覚、遊ぶように生きる哲学。 「brilliant mistake=すばらしい失敗」が、実にすばらしい。 カッコイイ生き様を体感できた。学ぶところ多...

数独の父・鍜治真起氏の評伝。 飄々としたその生涯が、生前親しかった人たちの言葉から浮かび上がってくる。 「日常と非日常の間を生きる」感覚、遊ぶように生きる哲学。 「brilliant mistake=すばらしい失敗」が、実にすばらしい。 カッコイイ生き様を体感できた。学ぶところ多々だ。

Posted byブクログ

2022/12/23

 株式会社ニコリの創業者、そして数独の父(厳密には名付け親)である鍜治真起さんの評伝。鍜治さんは二〇二一年八月に六十九才で亡くなられた。本書は、関係者へのインタビューをもとに「ニコリ編」として書かれている。  故社長の評伝を会社名義で出すとは、なかなかセンスが問われる行為だ。褒め...

 株式会社ニコリの創業者、そして数独の父(厳密には名付け親)である鍜治真起さんの評伝。鍜治さんは二〇二一年八月に六十九才で亡くなられた。本書は、関係者へのインタビューをもとに「ニコリ編」として書かれている。  故社長の評伝を会社名義で出すとは、なかなかセンスが問われる行為だ。褒めすぎても、逆に暴露本みたいになっても、なんらかの政治的/経営的戦略があまりに見え見えになってしまっても、いずれにしても品のないものになってしまいそうで。だが、さすがセンスの塊のニコリだけあって、距離感はうまい具合だと感じた。妙なところでニコリへの信頼が強まった。  鍜治さんの功績としてはなんといっても日本におけるパズル市場・パズルビジネスというものを開拓したことが一番で、世界的ブームとなった数独のゴッドファーザーという肩書きは、ある意味おまけのようなものかもしれない。でも数独ブームにより彼自身が世界の人気者となったのはそのお人柄によるところも大きく、かなり破天荒でいい加減でありながらも憎めない、なぜか人を惹きつける魅力のある、愛されキャラな人物だったようだ。多分、私もお会いしたら絆されてしまうクチだと思うが、意外と敵も少なくなかったのではないかという感想も抱いた(そう思わせるところがこの本の良いところ)。  いずれにしても、まだ亡くなって間もない鍜治さんについて、みんなでああだこうだ語ってこういった本を出すという営みが、作り手にとっても、読み手にとっても、生前鍜治さんと関わった人々にとってのかけがえのない「喪の時間」となったのではないだろうか。そんな本だった。  もちろん、日本初のパズル専門雑誌ニコリ(一九八〇年創刊)の歴史本としてもとても面白かった。また自分とは世代も業界も立場も個性も違うが、ビジネスパーソン的な視点で参考にしたいところもあったので、ひとつメモとして書き留めておく(完全な抜粋ではありません)。ニコリ創業初期メンバーのひとり、樹村めい子さんの言。 「彼のしたことは、 ・キッカケになる発言をする ・実働部隊をその気にさせる ・キモになるアドバイスをする 肝心なところはヒトに任すのでズルいと思うことも多々あったが、いつも彼がニコリの中心にいた。でもその円は真円ではなく楕円。一つの中心ではあるけれど、いつも誰かをもう一つの中心に置いていた。」  ここからは本ではなく自分の話。  私自身は、母が雑誌『パズル通信ニコリ』のファンで物心ついたころからニコリが家にあり、娯楽として母がパズルをする姿を当たり前に見ていた。私も幼い頃から間違い探しや点繋ぎや絵ヒントクロスなど一緒に解いたり、十代くらいになると、それこそ数独のようなもう少し難しめのものを母とパイを奪い合いながら解いたりしていた。実は数独はそれほどお気に入りではなかったので(スリザーリンクが好き)、二〇〇五年の数独ブームは「ああそう、みんな好きなの、今頃知ったの」みたいな感じで興味がなく、その頃たくさんメディア露出していたであろう鍜治さんのことも全く知らなかった。ニコリの特徴である独特のコピーや「編集後記」には触れていたが、社長とか編集長が誰かということまで気が回らず、そちらからも鍜治さんを知ることはなかった(子どもだっただけに、メタな視点を持たずコンテンツだけを摂取していた超純粋な読者だったのだ!)。  この本を読んだきっかけも、 ①最近購読し始めた朝日小学生新聞に毎週ニコリのパズルが載っていることに気づく ②子どもが興味を持ち、一緒に解く ③意外と我が子も楽しんでいるので、久々にニコリの最新刊を買った ④母にそれを見せたら、母が裏表紙に載っていたこの本の宣伝に気づく ⑤そのときの会話「あら!鍜治真起さん、死んじゃったの…」「だれ?」「ニコリ作った人よ」(母は多趣味なので最近は別のことに忙しくニコリ離れしていた) というもので、私にとっては鍜治さんは名前こそ先週知ったばかりだけれど、「あの数独の」なんてものではなく、母私子三代の物語におけるキーパーソンのひとりと言っても過言ではない。ご冥福をお祈りいたします&ありがとう。

Posted byブクログ

2022/12/12

私は数独のファンで、数独歴は15年程。鍛冶真起氏が「数独の父」と言われていることは知っていたが、同氏がどのような人であったのかはまったく知らなかったので本書を読んでたいへん驚いた。破天荒と言うか、ぶっ飛んでると言うか・・・ ニコリはベンチャー企業であったと思う。鍛治氏の異才で日...

私は数独のファンで、数独歴は15年程。鍛冶真起氏が「数独の父」と言われていることは知っていたが、同氏がどのような人であったのかはまったく知らなかったので本書を読んでたいへん驚いた。破天荒と言うか、ぶっ飛んでると言うか・・・ ニコリはベンチャー企業であったと思う。鍛治氏の異才で日本におけるパズル需要を掘り起こし、熱狂的なファンを生んでいった。しかし、多くのベンチャー企業がそうであったように、天才社長にマネジメント能力があることは稀で、ニコリも同じであった。ぶっ飛びながらも愛されキャラの鍛冶氏は倒産の危機を乗り越えるが、家族を含め多くの人に支えられていたことを忘れてはいけない(どんなことがあってもサポートされるだけの魅力が鍛冶氏にはあった、と本書は述べているが)。 私が鍛冶氏のセンスに感服したのは、 「目にとまった日が発行日」というフレーズ。定期発行が難しいことをどう解決するか?見事な逆転の発想である。 ニコリの数独がナンバープレイスに比べて解き味が勝っているのは何故か?等々、数独ファンが知りたい内容が満載。

Posted byブクログ

2022/11/28

ニコリ元社長、鍛治真起氏の生涯や人柄について、著書や周囲の人の話をもとにまとめた一冊。ニコリ社長として読者に接する顔しか知らなかったので、それ以外の面を見ることができて面白かった。まぁ、酒が入ってしまうと、相手によって変わることはなかったような気もするけど。

Posted byブクログ